麻布十番で働くCEOのBlog(旧・南麻布で働く社長のblog)

成功報酬型求人メディアGreenの運営や、インターネットサービスの企画・開発を行う株式会社アトラエの社長のblogです。

昨晩、とある経営者の集まる勉強会で、日頃から私が考え社内でも実践してきた組織運営理論と同じ意見を耳にして嬉しくなった。
しかも講演者は私とは比べ物にならない大物経営者であればこそ余計である。

その組織運営理論というのは、情報格差によるマネジメントに価値はないというもの。
20年近くの間、経営リーダーとして組織を率いてきた中で培ってきた私なりの持論でもある。

現代においてはインターネットや技術の進化によって、コミュニケーションコストや情報共有コストは極限まで小さくなってきている。世界どこにいようとインターネットにさえ繋がれば、簡単にコミュニケーションがとれ、情報共有ができる時代に突入した。

まだそれが実現できなかった時代においては、現実的に多くの人が情報を共有することが難しかったため、情報は上層部からの伝言ゲームに近い伝達手段を用いて共有されていた。それによってマネジメントをする人はメンバーよりも多くの情報を有し、メンバーは情報が不足しているが故に、マネジメントレイヤーの人にお伺いを立てない限り意思決定することができなかった。当然情報がなければ正しい意思決定はでき得ない。

一方で現代においても、旧態依然としたマネジメント手法、すなわち情報格差を利用することによって、イニシアティブを取ろうとするタイプのマネージャーも数多く存在するのではないだろうか。これは無意味に上下関係意識を強めるだけで、パフォーマンス向上には一切繋がらないと私は思っている。

情報通信技術、すなわちITの進化により知識産業社会へと急激に移り変わり、競争環境や競争優位性の概念が激変した。現代における唯一無二の競争力は創造性革新性といった「知」である。

そのを十分に発揮するためには、最大限社員が情報を持ち、自ら考え判断することを促していくことが望ましい。

もっと端的に言うならば、旧来のマネジメントとは、戦略を立てミスがないように実行を管理監督することだったのに対して、現代のマネジメントは、社員の意欲や当事者意識を高め、心理的安全性を担保すべく環境を整えサポートすることによって創造性と革新性を発揮してもらうことという感じだろうか。

そのためにも情報格差は最大限排除すべきであり、それを意図して行なっているマネージャーはもはやパフォーマンスを高めるどころか、情報共有を阻害し、派閥を作ることで、組織をマイナス方向へと導いていく存在になりかねない。

つまるところ、コミュニケーションは全てオープンな場所で行われるべきだということ。

メール時代にはなかなか難しかったが、社内でチャットを使っている会社が増えている今では、ダイレクトチャットはよほどのことがない限り使わないというルールを徹底するだけでいいし、会議の内容なども議事録をオープンな場に保管しておけば良い。情報をコントロールしたがる人ほどダイレクトチャットを多用する傾向があるので、データを取得しておけば誰がどういう習性を持っているかさえも把握できるだろう。

もちろんデメリットとして膨大な情報に埋もれてしまう社員が発生するリスクもある。しかし一流企業を目指すのであれば、それさえもプロフェッショナルとしてコントロールしてしかりだと考えれば、やはり情報は徹底的に共有することが重要だと考える。

情報は自身のパフォーマンスや貢献を高める上で必要なときに必要なものを自由に取れることが、これからの組織運営の基本になるのではないだろうか。

東証一部上場を境に多くの個人投資家の方々にも弊社アトラエの株主になって頂き、本当にありがたく、そして今まで以上に重責を感じる日々を過ごしています。

そんな中で東証一部への市場変更ならびに公募増資による資金調達という大きなイベントがあったことで、一定期間については弊社からの発信は意図的に極めて少なくしていたことから、いろいろと誤解を招いていることも多いように感じています。

また数名の株主の方からは、東証一部上場を急いだ背景や、資金が潤沢すぎるのではないか、などのご質問を頂いたこともあり、この場を借りて可能な範囲でお伝えできればと思っています。また決算説明会でもご説明いたします。


東証一部上場を急いだ背景
まずこちらについては、東証マザーズに長期間留まることの理由が見つからないということが一番にあります。どちらの市場でも選べるなら当然ながら信用力や知名度などを考慮すれば、東証一部を選ぶべきであると考えています。マザーズはあくまでも東証一部もしくは二部へのステップアップ市場として
作られた市場だと認識しています。そういう意味ではマザーズに上場したその時点から、いつかは東証一部もしくは二部に市場変更をすることが、ある意味義務付けられていると言っても過言ではないと思います。
その上で社内の管理部門を中心にかかる労力という観点で考えるのであれば、間違いなくマザーズ上場からできる限り短期間で東証一部に市場変更することにメリットがあると考えています。上場審査というのは証券会社の審査部と、東京証券取引所の審査とツーステップあるわけですが、どちらにおいても短期間であれば担当者は同じケースが多く、当然ながらマザーズ上場時にかなり弊社のことを熟知して審査してくださっています。それによってゼロから新しい担当者の方に事業や組織について説明するよりも、有効な審査を行って頂くことが可能となります。そういう意味でも特段の理由がなければ最短でステップアップする方が得策だと考えた次第です。


資金調達ならびに余剰資金について
資金調達についてですが、当然ながらなんの目的もなく資金を調達したわけではありません。弊社はいまだ社員数50名にも満たず、売上規模も数十億規模の企業であり、ビジョン実現のためにも、また株主のみなさまへの価値還元ということにおいても、まだまだ成長し続けていく必要があるのは明白です。
一方で現在のビジネス環境は極めて移り変わりが激しく、高度経済成長期のような成功の方程式を一度作ったら何十年もその方程式が成り立つような市場ではありません。
テレビ局が多くのインターネット動画サイトのベンチャー企業としのぎを削ったり、自動車会社がGoogleを代表とするインターネット企業と競合するような時代です。
弊社として、事業創造時にはその社会的意義と簡単には模倣も追随もできないような競争優位性や独自性を極めて重視していることで、ここまでは安定的な成長を実現できてきましたが、それでも数年後という視点でいえば、安定的に成長し続けられるという保証はどこにもありません。
またインターネット市場といっても、アイディアのみで成功できるような黎明期はとっくに脱しており、極めて成熟した市場へと変わりつつあります。そんな市場においては、単なるアイディアベースでの挑戦が大きな成功につながる可能性は極めて低く、しっかりとした戦略や差別化を有したビジネスモデルとそれを実行しきるだけの組織力と資金力が重要になってくることは間違いありません。
弊社の場合は自己資本比率という観点で見れば極めて高いというのはその通りですが、今後インターネットを駆使して社会に価値ある事業を複数創造しながら成長し続けるために、人材やマーケティングに投資するための手元流動資金ということで言えば、決して多すぎる額ではないと考えています。


以上がみなさまから関心をお寄せ頂いた二つの点に対する弊社としての回答になります。

とはいえ、昨今の株価の推移については多くの株主様にご心配をおかけしていることと存じますが、東証マザーズへの上場、そして東証一部への上場を実現してからもなんら変わることなく、理想の実現に向けて日々モチベーション高くビジネスに取り組んでおります。事実、社員の離職率も上場前後で一切変化なく、いまだにほとんどの人が辞めずに長期的にモチベーション高く働いております。

昨今短期的な株価対策などが注目されることもありますが、我々アトラエはそういった表面的なことではなく、社会的意義のある事業の創造と本質的に強い組織の創造こそが、長期的な企業の発展と成長を実現するものと考えており、それこそが最終的には株主のみなさまへの還元にもつながることだと信じております。


ここではなかなかお伝えできないことも多く、まだまだ疑問な点も多くあろうかと思いますが、社員一同これからも変わらず本気でビジョンの実現に向けて取り組んでまいりますので、引き続きアトラエの未来にご期待頂ければ嬉しい限りです。

多くの方々のおかげで弊社アトラエは2018年6月12日に東証一部への市場変更を実現することができた。当初より東証マザーズに留まることには興味はなく、最短最速で一部に上がることが重要だと考え実行してきた結果、多くの方のご支援もあり、無事計画通りにここまでたどり着くことができた。

これもひとえに主幹事証券である大和証券のみなさんをはじめ、日頃より弊社サービスを活用してくださる企業やユーザーのみなさん、さらにはいつも応援してくださる株主のみなさんのおかげだと心から感謝している。

4月下旬に前回のブログを更新して以来、3ヶ月ぶりのエントリーとなるわけだが、決してサボっていたわけではなく、東証一部上場というイベントが控えていたことによる、いわゆるサイレント期間と呼ばれる極めてデリケートな期間だったことから、ブログ更新はもとよりIR活動、PR活動のほとんどを差し控えざるを得なかったという事情があった。

改めて一部上場後1ヶ月以上が経過したことで、サイレント期間も過ぎ、少しずつ通常運転に戻し始めている段階で、これからも定期的にブログは更新していこうと思っている。


そんな復帰第一弾はこれからのアトラエの使命について少し綴ってみようと思う。

現在日本は「人」「働き方」「組織」などに関わる多くの問題を抱えている。
働く意欲の低さ、やりがいを感じている人の割合の低さ、生産性の低さ、うつ病発生率の高さ、労働力の不足、などなど。

我々のように人材関連領域でサービスを展開する企業としては、そういった社会的な問題を解決していくことこそが極めて重要な役割だと思っている。

そんな数ある人材領域における社会的課題の中で、私が今後大きな解決すべき問題だと捉えているのは以下の3つである。

・日本全体における人材(労働力や専門性)の適切な配置ができていないこと
・人を活かすことができない組織やリーダーが多いこと
・人生100歳時代における制度や仕組みが整備されていないこと

こういった課題を少しでも解決しうるような事業を創造し、より良い社会の実現に貢献していくことこそが、我々が担っている責任であり役割なのだと改めて感じる。そして弊社はそれが実現できる数少ないプレイヤーの一人であるという自負もある。

そのためにもまずは人材(労働力や専門性)の流動化と適切なマッチングプラットフォームの確立が急務だと考える。現在でもアナログにマッチングすることでマージンを得るようなサービスは多々存在するが、スマートフォン時代で、かつAIやブロックチェーンといった未来に価値ある技術も生まれつつある以上、それらの領域において今後大きなイノベーションが起きていくのは間違いない。

そういった関心からか、最近HRTechというキーワードが一部でバズワード化しているが、HR領域におけるノウハウや知見と、テクノロジーに関するノウハウや知見、そしてそれらを実現するための資金力や組織力を持ち合わせる企業はそれほど多くないのも事実だろう。

我々も東証一部上場企業となった今、明確に戦える武器が増えたと感じる。
複数の競争力のある事業と強い組織力を基盤として、そこに一部上場による信頼や知名度、そして資金力が加わったことで、アトラエは今まで以上に社会に価値を創造していくことが可能となった。

時折、派手さや華やかさが足りないと言われがちな弊社だが、質実剛健こそがアトラエらしさだという自覚を持ちつつも、実際に働いている我々自身は、これからの可能性や描いている戦略のスケールにワクワクしながら日々全力で取り組んでいるのだから不思議な感じがする・・・(笑)

マイペースながらも、今後も変わらず真に社会に価値ある会社として成長し続けていくべく全力で取り組んでいくつもりなので、引き続き多くの方々に応援してもらえたら嬉しい限りである。

Ask not what your company can do for you, ask what you can do for your company.


これはアトラエにおいて大切にしている価値観の一つ。
日本語でいうと、

会社が自分のために何をしてくれるか問うのではなく、自分が会社のために何ができるかを問おう。

といった感じだろうか。


ちょっと話はいろいろと脱線するが、4月に入り、この3週間ほどは全社員との評価ミーティングでドタバタの日々を送っている。その中でとある社員からの相談をきっかけに新しい福利厚生制度の検討をすることにした。

それは、子育てをする家庭への支援を今まで以上に手厚くするというもの。

私自身、理想的なのは全メンバーの平均給与がすこぶる高く、家族が何人いても経済的な不安は一切なく、ビジネスに熱中できる状態であるだと考えている。ただ職住隣接を良しとしていることも含めて、麻布十番界隈で家族をもっていると、年収800万円あっても余裕がないのが現実だろう。

全社員の給与を今以上に上げるためには会社全体の生産性を高めてからでなければ、単なる利益率の下落要因になりかねない。

一方でアトラエの経営理念として、意欲ある社員がストレスなくビジネスに熱中できる会社でありたいという想いもある。事実、経済的な不安があるとどうしても仕事に熱中しづらくなるという側面は否定できない。

そんな背景の中で、一人一人の社員への評価やベースの給与は今までとは大きく変えられないにせよ、せめて扶養家族(特に子供)を持つことによる経済的な負担を全社員で支援するような福利厚生制度を用意するのがいいのではないかという考えに至った。

現在2名の社員が中心になり、どの程度の手当てにすべきか、どんなルールにすべきかの検討に動き出している。期の変わる次の10月から施行されるはず。楽しみ。

こういった小さな社員の不安や問題意識をないがしろにせず、しっかりと耳を傾け、できうる限りの解決策を考え抜くことで、全ての社員がイキイキと働ける組織を作っていく。これがアトラエらしい組織作りだと思っている。

経営者としての成功とは何か。

最近は資金調達を実行するだけでたくさんの人から「おめでとう!」というコメントがSNSで投稿されているのをよく目にする。
また昨今は成長途上の会社を売却するケースが日本でも少しずつながら増えてきている。
プライベートカンパニーとして黒字で運営している会社もあれば、少人数でいきいきと働いている会社もある。

では経営者として何が成功なのだろうか。


ここからの内容はあくまでも私自身が2000年から経営者としてビジネスを営み、2003年から起業して今に至るまでの試行錯誤の道のりの中で考え抜いた末にたどりついた一つの考え方にすぎないことを事前に伝えておきたい。

私自身の考えとしては、本質的に会社という仕組みは関わる人々(ステークホルダー)が幸せになるために作り出された仕組みだと考えている。広義で捉えれば資本主義自体も人々が幸せになるために、現時点でもっとも適していると考えられている仕組みなのではないだろうか。

会社単位に話を戻そう。

会社単位で考えた時にステークホルダーとして考えられるのは、主として社員・顧客・株主であり、広く捉えればその家族や社会ということになるのだろう。

経営者の仕事とは、最低でもそのステークホルダー3者に対して価値貢献をすること、言い換えればその3者を幸せにすることに他ならないのではないかと思う。

もちろん坂本龍馬のように国の未来のように、もっと大きく価値ある目的のために人を巻き込み実行するというリーダーもいるのは理解している。しかしながらそんなレベルの話をしていても、私のような至極庶民レベルの経営者からすれば正直雲の上の話である。あくまでも一般的なレベルにおける成功の定義を考えると、この3つのステークホルダー、もしくはその家族や社会といったところまでの幸せを考えるのが現実的ではないだろうか。

その上で、顧客に対する価値貢献は売上もしくは売上粗利という指標で、株主に対する価値貢献は時価総額もしくは株価という指標で、そして社員に対する価値貢献はエンゲージメントという指標で測ることができる。

私が考える経営者の仕事というのは、その3つの指標をしっかりとバランスを保ちながら向上させていくことだと考えている。

なので経営者としての成功は、少なくともその3者に対する価値提供が実現できたときであり、更に言えば世の中の一般的な水準と異なるレベルでその価値提供のバランスを実現できた時が、経営者としての成功なのではないかと思っている。


その論理でいえば、会社売却というのは株主という1ステークホルダーという視点だけで言えば価値提供になっているケースが多い一方で、社員や顧客という視点でいえば特段の価値提供にはならないケースも多い。そういう意味ではいわゆる経営者としての成功ではなく、オーナー株主としての成功だと捉えるのが正しい気がする。

100%オーナー社長でプライベートカンパニーでしっかりと売上・利益を出している会社は、株主=自分なのでそこは気にする必要がない。そういう意味では社員がエンゲージメント高くイキイキと働いていて、売上・利益が出せているようなら、経営者としては成功といっても差し支えないように思う。

売上や利益、はたまた株価が伸び続けていながらも、社員のエンゲージメントが極めて低い会社というのも、あくまでも人を使ってうまく収益を出す力が高いという事実はありながらも、私が考える経営者の仕事という意味では足りてないように感じる。


こういった私なりの勝手な概念でいえば、資金調達や会社売却を経営者としての成功と捉えることには多少なり違和感が芽生える。
あくまでも主たる3者のステークホルダー、もしくはその家族や社会といったそれ以上のステークホルダーに対する価値提供の実現こそが経営者の仕事であり、そのレベルやクオリティをどこまで高められるかこそが、経営者としての成功の定義ではないだろうか。もちろんそのレベルは人それぞれの考えや目線があろうとは思うが。


ちなみに、弊社アトラエでは私CEOの報酬は以下のような明確なロジックで算出される仕組みを導入している。

CEO報酬
 =【高額給与社員トップ5%の平均月額給与】×【係数】×【KPI1】×【KPI2】×【KPI3】

KPI1・・・前年対比売上成長率によって自動的に算出される0.9〜1.2までの係数
KPI2・・・前年対比時価総額成長率によって自動的に算出される0.9〜1.2までの係数
KPI3・・・期末の全社員のエンゲージメントスコアによって自動的に算出される0.9〜1.2までの係数

これが正しい評価システムなのかはわからないが(そもそも正しい評価なぞ存在するのか?!)、私なりに考える経営者の価値貢献に基づいたロジックにはできたと思っている。


誤解なきよう最後に付け加えさせてもらうと、資金調達がしやすくなったことや起業そのものがしやすくなったことは日本にとって非常にポジティブなことであり、またIPOだけではなく売却という選択肢もできたことも極めてポジティブだと捉えている。

一方で経営とは何か、経営者の成功とは何か、という点においてはもう少し深く考察することが大事なのではないかと考えている、ということからこんなエントリーをしてみた次第である。私自身もまだまだ道半ばであり、成功にはほど遠いレベルだということは十分に認識している。


高度経済成長が終焉してからすでに30年近くが経過するが、その間の日本という会社の経営や決して成功ではなかった。特に働く人々のエンゲージメントという意味では現在は過去最低レベルだと思われる。

働き方改革では日本で働く人々のエンゲージメント向上こそが最優先であろう。

昨晩の会食でこんな話を教えていただいた。

人は現在自分がいる地点の絶対値が高いか低いかによって幸せを感じるのではなく、現在いる地点が上り坂の途中だと感じているのか、下り坂の途中だと感じているのかによってのみ、幸せか不幸かを感じる生き物らしい、と。


改めて経営者としてより関わる人々の幸せを追求し続けることと、関わる人々を増やしていくことに邁進しつつ、究極的には人のためではなくそれこそが自分自身の達成感ややりがい、そして幸せにつながるのだと思う今日この頃である。

久しぶりに連続してブログを更新。

2019年卒業の新卒採用活動も終盤にさしかかってくる中で、学生から実力主義について、少し物々しい印象や不安を覚えるという話が出たということで、少しアトラエでいうところの実力主義の本質について考えてみた。

実力主義というと成果至上主義で、実現した売上や成果が評価の全てになるといった、なんというかだいぶギスギスした組織風土をイメージする人が多いのかもしれない。

そういう意味でいえば、弊社の組織は実力主義という言葉とは似て非なるものかもしれない。

どちらかといえば「成果」よりも「貢献」に焦点をあてて評価をしている。
年功でも成果でもなく、あくまでも「貢献」の度合いに応じて給与が変動していくのが望ましいと思っている。
貢献というのは営業メンバーによる売上というわかりやすい貢献もあれば、管理メンバーが少人数で(ローコストで)迅速かつ正確に決算を締めるのも大きな貢献だし、エンジニアメンバーの努力によって画面表示速度が早くなり、それによってユーザー体験が向上するのも大きな貢献である。

どの貢献がどれだけ価値があるかという意味では、比較するのは極めて難しい。

そこで弊社では、業務遂行力という軸と、チームビルディング力という軸の2軸で評価マップを作成し、その人がどのレベルで力を発揮してくれているか(貢献しているか)を360度で評価しあうといったシステムを導入している。つまりその2軸の要素こそが弊社において貢献する上で重要だという認識である。

具体的には被評価者が5人の評価者を指名することからスタートする特殊な評価システムである。

端的にいえば、管理者が「こいつは貢献している」という評価よりも、仲間から「彼は貢献している」と思われている人を評価するようにしていくことがアトラエらしいという判断に基づいている。その結果として、社員全員が評価者になる可能性を持っており(実際にほとんどの人が経験している)、そして先輩も後輩も(上司は居ないので)仕事仲間全員が自分の評価者になりうるわけで、そう思うと日々の仕事の仕方や関わり方においても、一定の気配りや一方的な態度はしなくなるという副次効果もある。

余談だが、ちなみにCEO(私)の報酬や役員の報酬についても、高評価社員5%の平均給与に係数と変数を掛け合わせて自動的に決まる仕組みを導入している。変数要素は、売上前年対比成長率株価前年対比成長率全社員エンゲージメントスコアの絶対値である。

このあたりの評価システムについてはまたそのうち詳しくブログに載せようと思う。

何より大事なのは、自分達の組織においてもっとも貢献してくれた人にもっとも多くの給与を払うという考え方について、全社員が共感し運用できていることが一番大きい。

ちょっと脱線したが、厳しい採用基準を設けているためか、アトラエのことを徹底した実力主義と思われている人も多いかもしれないが、それは少し実態とは異なるので、徹底した貢献主義、いわゆるPay For Performanceではなく、Pay For Contributionという概念で組織を運営しているということを知ってもらいたく、急遽ブログを更新してみた次第。

ちなみに手前味噌ですが、まじで働きやすい会社ですよw

最近ブログの更新が滞っているとのご指摘を各方面からいただくのですが、最近は何か書きたいことがあるときにだけ更新していくスタイルに変更しようと画策中ですのでご容赦いただければ。。。

最近になって、急速に弊社事業はもとより、弊社の取り組み独自の組織運営手法に関する取材や問い合わせが増えてきている。

そしてその度に聞かれることがある。

「御社はティール組織なのですか?それともグリーン組織?もしくはホラクラシー組織というのが一番近いのでしょうか?」



この質問をいただく度に少し戸惑う。なぜなら私自身がホラクラシー組織やティール組織について研究し、それを実践しているわけではないから。今のアトラエの組織運営方法というのは、あくまでもアトラエで働く人達が生き生きと働き、充実した人生を送り、関わる多くの人達を少しでも幸せにできることを目指し、そのためにどうすべきか、どうあるべきかを試行錯誤してきた結果でしかない。


最近翻訳されたティール組織もすごい流行っているらしいし、私も斜め読み程度に目を通したが(めちゃくちゃ分厚いのでちゃんと読むには覚悟が足りず・・・)、組織運営に携わる立場の人にとっては多くの学びがあるのは事実だと思う。そして従来のヒエラルキー型組織とは異なるメリットを享受できる新しい組織形態が生まれ始めているのも事実だろう。

一方で組織形態はあくまでも手法でしかなく、組織だけをフラットにしたり、ティール組織を真似して実践するだけで会社がうまくいくなんてことはありえない。

大事なのは経営者を含めたリーダーがどんな会社・組織にしていきたいかという経営理念であり、ティールやホラクラシーはあくまでもそれを突き詰めて実践しているいくつかの会社で見られる傾向を分析して、わかりやすく整理してくれているにすぎない。

最近自分達の組織もやっぱりホラクラシーにすべきでしょうか、といった相談を受けることも多いが、上記した通り、ホラクラシーにするかどうかは大事ではない。大事なのは、社員のエンゲージメントを高めることに他ならない。これからの知識産業社会において、組織としての競争優位を維持していくためには、社員一人一人の能力や知恵を最大限活かすことがもっとも重要なファクターとなる。そしてそのためにもっとも大事な経営上のKPI(Key Performance Indicator)は社員のエンゲージメントである。

ぶっちゃけ、ヒエラルキー型の組織だろうが、フラットな組織だろうが、働く人達のエンゲージメントを高められているのであれば問題はない。集めている社員の性質や組織としての目標、業態などによっても最適な組織形態は異なってしかりである。大事なのはそこで働く人達が自主的貢献意欲を持っているか、つまり高いエンゲージメントを有しているか、でしかない。

ということで、組織理論においてはフラットかヒエラルキーかが大事なのではなく、働く人達を最大限活かせているかどうか、が大事なのであろう。

2018年は極めて真面目なエントリーからスタートw

最近になって現場のリーダークラスのマネジメント能力が上がらないんだがどうすればいいか、という話を起業家仲間から続けてもらったため、一度ブログにでも自分なりの考えを整理してみようかなと思った次第。

マネジメントというと、いわゆる昔ながらの中間管理職をイメージする人も多いのではないだろうか。いわゆる戦略や戦術を立案、その実現・実行において複数のメンバーを巻き込み、PDCAを回しながら、成果につなげていく。そんなイメージ。わかりやすく管理型マネジメントとでもしておく。

でも私は正直そのイメージは一旦ゼロリセットした方がいいと思っている。
特にIT・インターネット業界を中心とした知識産業においては、もはや昔ながら管理型マネジメントでは成果は出せない、もしくは最大化できない時代に突入している。

一昔前の製造業のように、先輩が正解をしっていて、それをしっかりと吸収していく形の業務遂行においては、管理型マネジメントもワークする。一番能力が高く、一番ノウハウを持っている人の中で、人望があり、人心掌握に長けた人をリーダーにすれば、そのノウハウを伝達していく、つまりある意味では自分のように成果が出せる人材を沢山育成していくようなマネジメントをしていれば良かった。

一方で、昨今のインターネット業界やIT業界などにおいては、技術進化も早く、時代の変化も激しい。数年前の常識が全く通用しないことなどは日常茶飯事。
自動車業界でさえライバルがGoogleと言われ、テレビ局のライバルはネットフリックスやAmazonだなどと言われる時代に突入しているわけで、もはや真面目に自動車製造畑を歩んできた人や、沢山の人気テレビ番組のディレクターをやってきた人だからといって、競争戦略を立案できたり、後輩に次世代の車の作り方を伝授したりできない世の中になりつつある。
私ももはや最先端の技術やデータアナリティクスやアドテクなど、ほぼ無知で、その領域で日々試行錯誤している若手メンバーに依存しまくっているくらいである。

運営業務や運行業務といったルーティンに近い業務であれば管理型マネジメントでも十分ワークするのだろうが、いよいよそういった業務は人工知能やロボットに集約されていくことを想定すると、やはりこれからの時代に成果を出すためのマネジメントは、管理型マネジメントではないだろう。


ではマネジメントは何をすべきなのか。

私は端的に一つだと思っている。
メンバーの力を最大限活かすようなサポートをすることだと。
言い換えればこれはメンバーのエンゲージメントを最大化することに他ならない。


ではメンバーの力を活かしたり、エンゲージメントを高めたりするためには何をすればいいか。
まずは全メンバーの意志や想いや価値観、さらには強みや弱みを知る必要がある。
そしてそれらの想いの矢印と会社のビジョンの矢印をできるだけ同じ方向に向けるような戦略や戦術、またはビジョンやマイルストーンを考え抜くこと。勿論メンバーを巻き込みながらやっても問題はない。
そしてその目的遂行に全メンバーが当事者としてコミットするためにも、全メンバーがそのチームで必要とされていること、貢献していること、強みが活かされていることをしっかりと認識できるように、コミュニケーションをとりながら遂行していく。

具体的な方法論はいくらでもあるが、それよりも大事なのは、マネジメントは実務を担うメンバーの力を最大限活かすべくサポートする役割であるという認識をもつことが大事だと考える。

そしてメンバーの力が最大化される時というのは、メンバーのエンゲージメントが最大化されている時とほぼ同義であるという認識を持つことも重要だと思っている。


上から目線で指示を出し、チェックし、コントロールしようとする管理型マネジメントから、社員に自由と裁量を提供しつつ、彼ら(彼女ら)がよりイキイキと働けるような、働きやすくなるような支援行動や環境・空気作りにフォーカスする支援型マネジメント、言い換えればサーバントリーダーシップと言われるようなリーダーシップのあり方に変えていくことができるか否かで、組織の生産性やパフォーマンスは変わっていくはず。

そのためにもどんな方法でもいいので、最低限組織のエンゲージメントはしっかりと定点観測し続けなければいけない。

弊社wevoxを使えば簡単に把握できるので興味ある方は是非以下のリンクから。
https://wevox.io/

年始一発目のエントリーの最後が、自社サービスの宣伝のようで大変恐縮だが、決して宣伝するために書いたわけでもなく、あくまでも全てのマネージャーがエンゲージメントを意識すべきだと本心で思っているがゆえに、必然的にここに帰着したということでお許し頂ければ幸甚である。

師走の忙しさに忙殺され、すっかりブログの更新をサボってしまっていた。
随分と久しぶりのエントリーになるが、最近社員にも頻繁に伝えているテーマについて書いてみることにした。

私の組織理論は、根本的に「関わる人達が幸せになること」に立脚していると思っている。
社員やその家族、クライアントやユーザー、さらには株主の方々といったアトラエに関わる人達が、アトラエに関わったことで幸せになれるかどうか、ということが最も大事なことだと考えている。

最近になって思うのだが、その背景には自分(≒アトラエ)との出会いや縁を、心から良かったと思ってもらいたいというある意味では利己的な想いがあるのかもしれない。もともと少し排他的な性格や、負けん気が強すぎる性格も影響してか、学生時代はさほど人から好かれるような人間ではなかったと自認している。一方で生来の寂しがりやという性格も持ち合わせており、本当に多くの人から好かれる人を見ると本心では羨ましかったような記憶が残っている。

そんな自分も26歳から経営者としてそれなりの数の修羅場をくぐり抜け、人生について、経営について、そして幸せについて考え抜いてきた結果、ある結論に辿り着いた。

つまり「なりたい自分」すなわち「関わる人達から感謝されたり信頼されたり期待されたり尊敬される自分」という「やりたいこと」と、アトラエという自分が作り上げてきた組織が社会に価値ある何かを創造するという経営者としての責務、つまり「やるべきこと」を一致させられれば最高のビジネス人生になるのではないかと。

そう思ってからは一生懸命考え抜いてきた。
社員やその家族が幸せになれる組織というのがどういう組織なのか。
もし自分が社員だったらこの会社で本当に働きたいと思えるのか。何が足りないのか。
そして社員の幸せと会社の成長は本当に相関させられるのか。
ある意味で世の中の常識を全て無視してでも、本質的にどうあるべきなのかを考え抜いてきた。

まだ実現という意味では道半ばではあるが、自己実現「やりたいこと」と組織貢献「やるべきこと」は真剣に考えれば必ずリンクさせられるということははっきりわかっている。組織としては本気で個々人の自己実現を支援してあげられる柔軟性を持ち続けることが大事で、個々人の社員としては、本気で組織貢献と自己実現をリンクさせられる方法を考え抜くことが大事だと。

それさえできれば、個人も組織も最高レベルでシンクロして成長していく。

たった一度の人生、やっぱり自分や自分に関わる人が幸せになるために頑張るのが人として自然。
そしてそれは組織貢献と決して相反するものではない。

私は現在、経営者として次世代の全く新しい組織作りに挑戦しているつもりだが、「人」としての道徳観や倫理観に基いて考えた時に、いまの挑戦は絶対に間違っていないと自負している。事業も戦略も収益も生み出すのは「人」でしかない。自分は決してカリスマ経営者にはなれないが、カリスマ的な組織は創れるかもしれない。そんな結論に達しつつある。

今、アトラエの描き出すそんな未来を想像すると心からワクワクできる自分がいる。
経営者として本当に恵まれた状態だと思っている。
この感覚を持ちながらも、社員の幸せ→顧客の幸せ→会社の成長→株主の幸せ、といった関わる人達の幸せの連鎖を実現していくことで、私自身の自己実現に挑戦していきたい。

私にとってもアトラエにとっても2017年は最高の1年だった。
そして2018年は2017年以上にワクワクできる、そんな1年にしていきたい。

私やアトラエに関わる皆様、この1年間本当にありがとうございました。
そして来年も引き続きよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎え下さい。

期初ということもあり、とんでもなくドタバタしており、気付いたらブログの更新を2ヶ月近くも怠っていた。。。。

一応10年以上も経営者として、起業家として、1人のビジネスパーソンとして、考えや思いや悩みやどうでもいいことをエントリーし続けてきたからには、多少ペースが落ちたとしても、途絶えることなく続けていこうと改めて思った次第。


話は時代の変化に伴う働き方や組織の作り方の変化について。

端的にいうと、今の世の中では日本が戦後築き上げてきた成功の方程式が通用しなくなりつつある。というのもテクノロジーの進化により世の中の変化がかつてないほどに早まりつつある。あらゆる分野・領域でイノベーションが起きており、ビジネスモデルの陳腐化がどんどん早まっているように感じる。

その一方で世界中でとてつもないスピードで情報が共有されるようになり、競争優位を築くことも、そしてそれを維持することも、いまだかつてないほどに難しくなってきているのではないだろうか。


そんな中でどんな組織が生き残っていくのか。

やはり社員一人ひとりが持つ強み(武器)を最大限活かして、チームとして最大のパフォーマンスを出せる組織なのではないかと思っている。

まさにスラムダンクの湘北高校やワンピースのルフィー率いる海賊団なんかもそうですが、異なる強みを持った仲間が、なにかの目標に対して一致団結したときに発揮する掛け算の強さこそが、これからの変化の激しい時代に求められる競争力なのだと思う。


正直経営者さえも正解のわからないこの時代において、社会人3年目か10年目かなんて何も価値を持たないし、トップダウンで指示を出してそれを実行するような組織なのであればトップがよほど天才経営者でない限りは競争力を維持できないのは明白。

私はHR領域で20年近くビジネスに携わってきて、数万社の組織と数十万人の求職者と接してきたが、全ての社員の知恵やクリエイティビティや強みを活かしつつ、挑戦と失敗を繰り返しながらも前に進み続ける組織こそが、長期的には勝ち残るのではないかという壮大な仮説を持っている。

クリエイティビティは管理されたり、指示されたりする環境では発揮できない。
自発的な貢献意欲を持ち、まるで遊びや趣味と同じように没頭・熱中する中から発揮されるもの。

つまるところ、まるで遊ぶかのように働くことこそが大事だと思っている。
好きなこと、得意なこと、やりたいことをやっている時にこそ、人は最大のクリエイティビティを発揮し、最大のパフォーマンスを出すもの。

まさに昔から言われる好きこそものの上手なれというやつである。

ちなみに全世界的なリサーチによると、日本では仕事が楽しいと思っている人は6%しかいないという。全世界平均は13%、アジア平均でも10%、米国に至っては32%というから驚く。

株式会社日本の全ビジネスパーソンの仕事に対するエンゲージメント(自主的貢献意欲)を高めない限り、これからの日本の経済成長は見込めないのではないだろうか。

業種やビジネス領域にもよるとは思うが、遊ぶかのように働く、好きなことに没頭できる働き方、そんな価値観をもっと広めていくことで、日本経済をもう一度押し上げていきたいものである。

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