麻布十番で働くCEOのBlog(旧・南麻布で働く社長のblog)

成功報酬型求人メディアGreenの運営や、インターネットサービスの企画・開発を行う株式会社アトラエの社長のblogです。

2012年12月

2012年も残すところあと僅か。

I&G Partnersでは12月26日までの営業とさせていただき、12月27日から1月6日までと少し長めの年末年始休暇を予定している。

毎年のことながら、日頃より多忙にしていることが多く働き詰めの社員達にとって、年末年始休暇は最も事業や業績にマイナスの影響を与えずにリフレッシュできる唯一のタイミングだと考えており、多くの企業よりも少しだけ長めに休みを設定することにしている。

2012年を振り返ってI&G Partnersにとって最も大きかったことと言えば、リーマンショックの影響によって一時的に休止していた新卒採用活動を2010年10月から本格的に再開し、その時に内定承諾してくれた4人が今年の4月に入社してきてくれたこと。
若く元気な仲間が増えるということは、企業にとって本当にポジティブな影響を与える。
もちろん個々人も優秀でバリューのある人材ということももちろんながら、それ以上に既存社員の意識が高まったり、良い意味での突き上げ効果があったり、社内に活気が出たりと、副次的な効果も多々あったりする。

来年の4月には4人の内定者承諾者が新たに参画してくれることになっており、今度の奴らもなかなかの個性派揃い。来年の若手社員同士の良きライバル関係による成長スピードの向上が楽しみ。


またそれだけでなく昨年末にI&G Partnersとしての黎明期を支えてきてくれた人材紹介事業からの完全撤退を実行し、今年は名実共に完全なるインターネットベンチャー企業として生まれ変わって初めての1年でもあった。

恐らくはその経営判断に不満や不安を感じた社員も多かったはずだが、みんなが開き直って頑張ってくれた結果、過去最高益を実現することができた。それも今年の大きな収穫の一つ。


翻ってI&G Partnersの一番の課題は、ベンチャービジネスとしての爆発的な成長や飛躍ができていないことに他ならない。

この数年はリーマンショックの反省もあり、徹底して黒字にこだわって取り組んできたが、別の見方をすればリスクテイクの幅がせまくなってしまっていたのではないかという反省に近い感覚も自分の中のどこかに存在しているような気がする。

確かにリーマンショックでのダメージは一言では語れないほどに大きなものだったが、もうその傷は十二分に癒えている。

そして中小零細企業としての成功はベンチャー企業としての成功は決して同じではない。

そんな中、アジア圏の急速な経済成長やスマホによるインターネットユーザーの急速な増加、ソーシャルによるコミュニケーションコストの下落など、ベンチャー企業にとってはチャンスが沢山転がっている。

企業として最低限の土台が築けた以上、来年は以下のテーマを中心に攻めの経営を実行していく。

・投資強化による既存事業の成長率の向上
・新規事業による海外への挑戦
・2015年10月からの社内公用語英語化に向けた社員の英語教育強化

また来年も忙しい年になりそうだが、いよいよ守りよりも攻め中心の経営へと変わるタイミング。

来年は社員とともに恵まれた状況を最大限楽しみつつ、一日も早い飛躍を目指します!!


末筆ながら本当に今年も多くの皆さんに助けられ、支えられた1年でした。
来年は更に社員も増え、今まで以上にスピードを上げて挑戦をしかけていきますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。


余談ですが、今年生まれて初めて年末年始を海外で過ごします。
といってもバリと台湾ですが。経済成長まっただ中のアジアを肌で感じ取りながらも、ゆっくりリフレッシュし、来年への準備をしてきたいと思います。

皆様良いお年を!!

つい昨日、日本のインターネット業界の最大級のイベント「Infinity Ventures Summit 2012 Fall」に参加してきた。

大成功している企業の経営者からスタートアップの若者まで幅広い経営者と交流する中で、多くの気付きを得ることができた。

勿論多くの気付きはあったのだが、その中でも一番感じたのは「悔しさ」だった。

何が悔しかったか。

多くの企業がいろんな挑戦をし、次々に夢を実現している中で、I&G Partnersは9年経った今でもまだまだ全くもって目指すゴールの片鱗さえ見えていないことが悔しかった。

自分のやっている経営の全てを再度見直してでも飛躍をしないといけない。

ベンチャー企業である以上、十分な利益が出ていれば成功なのではなく、目指している姿にどこまで近づけるかでしか成功は定義できない。

多くの若い起業家や既に世界を舞台に戦っている同世代の経営者達と話しをして、改めて自分の経営スピードをもう3速くらい早めないといけないと強く感じた。

Yahooが爆速を掲げて以来、本当に矢継ぎ早にあの手この手が実施されているが、それこそ我々の規模であれば爆速を越えるスピードで手を打っていく必要がある。

起業して10年目ながら、やりたいことがまだ全くと言っていいほどできていない。

しかし自分は少しづつ年をとっていくので時間は限られている。
ここから先の2〜3年で、今までの9年以上の成果を出すくらいでないと変われない。
そのためにも、社外から驚かれるくらい、つまり社外にそのスピード感や生き急ぎ感が伝わるくらいのスピードで新しい手を打っていきたい。

インターネット/グローバル/フラットな組織

この3つの軸はぶらすことなく、その上でぎりぎりまでリスクを許容してミッションの実現に向けて本気で取り組もう。

羨ましいという感情ではなく悔しいという感情が素直に出るうちは、自分は起業家としてまだまだ欲を失っていないと感じる。いよいよノウハウも溜まり脂が乗ってきた38歳。

この悔しさをバネに、来年は初心に戻り社員が不安になり社外が驚くくらいのスピード感で経営していこう。

会社の価値とは何か。

会社の価値=事業の価値

この等号条件が成り立つ企業も多々あると思う。
その意味は、その事業の生み出す売上や利益をベースとした将来価値ということなのだと思う。

一方でそんな等号条件ではなく、
会社の価値>事業の価値
と言える、または自分達は強くそう思える、そんな組織を強く志したいと思っている。

言い換えればそれは、
会社の価値=組織の価値(組織とは、人、知恵、ノウハウ、風土、価値観、チーム力、モラルの総意)ということに他ならない。

私が尊敬する大先輩経営者の一人であり、京セラ創業者でJALを再生させた稲盛さんは、ノウハウや専門性よりも、意欲と情熱を持った組織であることが大事で、それさえあればたいていの事業は成功に導くことができる、というようなことを言っている。

I&G Partnersも創業時には誰しもがこんなことを頻繁に言っていたのを思い出す。

「この組織であれば、例えラーメン屋をやったとしても最高にエキサイティングでビジョナリーで顧客志向なラーメン屋を作れるイメージがある!」


また稲盛さんはこんなことも言っている。

私はどんな中小企業も成功させることができる自信がある。それは事業戦略云々ではなく、従業員全員がどれだけ本気になって会社を成功させようと思うかどうかにかかっているのであり、私は彼らと本気で向き合い、彼らの物心両面での幸せを心から考えた経営をすることで、彼らを本気にさせる自信がある、ただそれだけで会社は変わることができる、と。

I&G Partnersには「全ての社員が誇りを持てる組織であり続ける」というValueがある。
これは私自身、創業以来微塵も変わらない経営者としての価値観を明文化したもの。

稲盛さんが主張する「従業員の物心両面の幸福を追求するのが、経営者の役割。」という考え方に強く共感するし、私自身創業以来それを強く意識した経営をしてきたつもりでいる。

経営者として上記を追求し続けてきたことは揺るぎない事実ではありながらも、それが何年たっても実現しなかったり、今後も実現しなそうだと思われてしまえば、どんなに正しい考えや理念で経営していたとしても、それを実現するに足る実力がない経営者ならびに組織だと見限られ、去っていってしまう人が出てくる。

綺麗事を並べ実現しない経営者を宗教団体の教祖かのように言う人もいるが、事実は至ってシンプルで、ただただ目指す姿を実現できていない、ただそれだけ。


事業は永続しないが、組織は永続する。
300年以上継続している組織が日本には数十社存在し、世界でも有数の国らしい。
韓国に至ってはゼロというからその数の凄さがわかる。

永続することを経営の一番の目標に置くつもりは毛頭ないが、永く世の中から必要とされる組織であり続けることには大きな価値があるのも事実だろう。

改めてその時代、その時の市場に合わせて事業戦略を練りつつも、どんな時代でもビジョナリーに価値を生み出し続けられるような、そんな理想の組織を自分達の手で試行錯誤しながらも人生を賭けて創り上げて行く、それがアーリーステージベンチャー企業で働く一番の楽しさであり、やりがいであると思うし、その結果として極めて市場価値の高いキャリアが身に付いていくのだと思う。


改めて社員一人一人がこの会社の経営者の一人として、またいちリーダーとして、全ての社員が誇りを持てる組織をどう作って行くか、どうやったら実現できるのか、何が足りないのか、を本気で考えてもらいたい。

多くの社員が思う以上に、I&G Partnersにおける一人一人の担う責任や影響は大きいことを感じ、それこそがやりがいであり成長機会だと感じてもらえればWin-Winの関係が築けるはず。

I&G Partnersが世界に名だたるグローバルグループカンパニーとなっているであろう30年後くらいに、既に半ば引退しているであろう現在の約20人が、年末年始にハワイあたりで集まって、2012年の頃の苦労話を肴にして酒を飲みつつ語り明かせるような日がきたら、そんな幸せなビジネス人生はないと思う。

そしてそれを夢物語で終わらせてしまっては意味がない。

現状はまだまだだけど、高い目標を見据えて引き続き頑張ろうと思う今日このごろ。

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