麻布十番で働くCEOのBlog(旧・南麻布で働く社長のblog)

成功報酬型求人メディアGreenの運営や、インターネットサービスの企画・開発を行う株式会社アトラエの社長のblogです。

2013年04月

人はそれほど強くない。

どんな環境でもどんな立場でも、自分の意志を強く持ち、目標に向かって全力を尽くすことができる人が果たしてどれだけいるだろうか。

組織が素晴らしいのは、時に気持ちが折れそうになったり、時に不安になっても、仲間がいることで復活できたり、ポジティブな影響をもらえたり、いろんな意味で影響を受けることができる。

逆を言えばマイナスの影響も受けるリスクはある。
やる気のない人や向上心のない人などとずっと一緒に仕事していれば、そんな中で自分だけが常に120%でビジネスに取り組むことは言うほど簡単ではないはず。

中には自分に厳しくどんな環境でも一人で頑張れる人もいる。
中には自分に甘過ぎてどんな環境でも頑張れない人もいる。
しかしその他多くの人は環境によって多大な影響を受ける。

だとすれば自らの身をどういう環境に置くかが極めて大事ではないか。

草サッカーチームで楽しく健康のためにサッカーをやりたいと思っている人達と一緒にサッカーをすることと、セリエAで世界トップレベルのプレイヤーと共にサッカーをすることは、同じサッカーでも全く異なる。極端だけどそういうことだと思う。

最近40歳を目前にして、経営者として英語ができないことが近い将来致命傷になると感じ、慌てて英語の勉強を始めた。当初の目標はせめてメールのやりとりができたり、社内での簡単なコミュニケーションができれば、、、、というくらいの気持ちだったが、やるのであれば一流を目指さないとビジネスの世界では使いものにならないというストイックな親友のアドバイスによって目標を大きく上方修正し、今もなお日々悪戦苦闘している。

仕事が忙しい、40歳近い、体力が落ちてきた、そこまでの英語力が必要ないのでは、、、などなど逃げ道は沢山あったが、やはり将来もビジネスの一線で活躍しようと思えば英語力は必須。そういう意味ではストイックな友人の学習経験を聞いたり、その周りでストイックに努力している人達の話しを聞き、さらには意欲ある社員達も巻込んで学習環境を創り上げることで、自分の強みである負けん気に火をつけ、何とか頑張れている。意志がさほど強くない自分に対して、環境を創り上げることで、頑張れている。

もともと力も意欲もあった友人達が、自ら選んだ環境(組織や仲間)によって数年後に大きく変化している姿を見ると本当に環境を選ぶことの大事さを痛感する。

楽しいことは大事だが、楽をしていては大きなことは成せないし、ビジネスの世界を本当に楽しめるレベルには到底届かないと思う。そういう意味でも迷ったら茨の道を選択することで、自分を律し、よりストイックにならざるを得ない方向に突き進んで行く先に成長があると感じる。

日本が豊かになり、成熟期から衰退期を迎えつつあるからか、最近は仕事はは好きなことを楽しく、自由に、家族や趣味を仕事よりも重要視し、プライベートを充実させて、、、という風潮が強いし、そういう意見の方が支持を集めている印象がある。

しかしビジネスの世界で本当に何かを成し遂げたいと思う人達は、絶対にそれでは実現できないと思う。自ら環境を選び、環境を創り上げ、逃げ道を塞ぐことで、120%の力で取り組んだ結果、始めてビジネスを楽しめるレベルに到達できるのではないかと。
一流のビジネスパーソンで、本当にグローバルに活躍している人達は例外なくそういう道を乗り越えているのは自叙伝などを読んでも明確。

かくいう私もブログにこう書くことで自らを追い込んで、再び逃げ道を塞いでいたりするのだが。。。

今日は4月から入社した新入社員を中心に若い人達へのメッセージを。

社会人になるといろんな壁にぶつかる。
学生の時とは全く違う壁が沢山あり、学生生活からのギャップに心が折れそうになったり、こんなはずじゃなかったと思ったり。。。

それが発展すると「入るべき会社を間違えたのではないか」「もしかしたら自分にはもっと合った会社があるんじゃないか」などと思い始め、GW中にそれがどんどん強くなってGW明けに会社に行きたくなくなり、そのまま辞めてしまう、そんな人が結構いたりする。

いわゆる五月病というやつです。

本当は今ぶつかっている壁だと思っているものは、数ヶ月になれば、実は壁どころか小石だったと気付くレベルのものだったりするんだけど、その瞬間はどうしても大きな壁に見えたりするから不思議。

まずは壁にぶつかっても何とかして乗り越えてやろうと思うことが大事。
乗り越えられないなら壊してやろうと。

もしそれでも不安になったり、辛かったり、視点が下がってしまったりしたときには、誰かにぶつけることで解決したり、少しでも解消するのも効果的な方法。

ただここで大事なのは、その相手の選び方。
ついつい同期や1つ上の先輩など、話しやすい人や同調してくれそうな人を捕まえて話してしまう。

でもそれで本当に良い方向に向かうのか?
共感してくれたり、同調してくれたりしてくれれば、その場は気持ちが楽になるかもしれないし、盛り上がるかもしれないけど、結局根本の解決にはならないもの。

第一自分と同じような経験値の人に課題や不満を話したところで、答えも持ってない可能性が高いし、解決してくれることも期待できない。

なのでそういう時はできる限り視点が高いと思える人を選択することがポイント。
わかりやすく言えば経営陣にできるだけ近い人、ということ。

そうやって人の力を上手に使って自分の問題を解決することも一つの生きる力。


石の上にも3年

昔の人は本質を言い得ていると思う。

確かに3年くらいやってみないとわからないことが沢山ある。私もやってみてわかった。
別にそんなオッサン臭いことを言いたいわけではなく、マジでそう思うので。
自分が選んだ道、自分が決断した道であるのだから、気合い入れて壁を乗り越えろと。

そういう人に限って、壁を一つ乗り越えられたりした瞬間からみるみる楽しくなっちゃったりするし。

1年目の人達には是非ともポジティブにGWを過ごしてほしい!!

創業以来、変わらず目指して来たことがある。

それは『理想の組織を創る』ということ。

理想の会社とは、顧客も株主もそして社員もがファンとして心から信頼し、応援し、そして期待してくれる、そんな会社をイメージしてきた。

一流のビジネスパーソンになりたいと思う人達が集まり、共に本気でビジネスに取り組み、一流の事業、一流の組織を創り上げたい、そう言い換えてもいいかもしれない。


現在少しづつでもそこに近づけているのだろうか?!

幾度となく自問自答をし、役員間で議論をし、最終的に出た答えは「否」だった。

何かが違う。違和感が拭えない。

みんな意欲があり、愛社精神も高く、日々全力で頑張っていることは間違いない。
でも何かがずれている。


・会社をこうすべきだ、事業戦略をこう変えた方がいいんじゃないのか、自分の直近の職務以外までに口を出すくらい経営や会社全体のことに関心を持てているか?
・成長するためにやるべきことを教えてくれ、もっと早く成長したいんだ、と先輩や経営陣を捕まえてヒントを得ようとするほどにどん欲になれているか?
・予算を設定するときに過去の誰よりも高い予算、自分もやったことがない予算をやってやろうと思うくらい、半年後、一年後の自分の成長を信じて上げられているか?また絶対にそれが実現できるくらい成長してやろうと思えているか?
・社外の完成度の高いサービスをみて悔しいという感情が持てているか?
・そもそも負けん気や向上心、悔しい、誰よりも早く成長したい、という想いは持てているのか?


I&G Partnersの社員は自分がこれらの質問いくつにYesと答えられるだろうか。
もしかしたらNoが多い人もいるのではないだろうか。

フラットでお互いが信頼し合えている組織こそがベストだと考えている。
しかしフラットであることや、お互いを気遣うことが、意図しない方向に組織を導いてしまっていたのかもしれない。

経営陣が社員1人1人のモチベーションに気遣い、経験の浅い人や意欲的かつ自発的に取り組めていない人をフォローし、1人1人の興味や好奇心に配慮しながら、何とか気持ちよく働いてもらおうとサポートする。気付いたらいつの間にか理想の組織のイメージが、誰もが楽しく気持ちよく、そしてやりたい仕事ができる、そんなイメージになってしまっていたような気がする。

そんな組織が、今まで目指してきた一流の、理想の組織なのか。

リーガエスパニョーラのサッカーチームFCバルセロナのような組織を創ろう、昔良くそう言っていた。

チームメンバー同士が信頼し合い、それでも実力主義で高いレベルのレギュラー争い、切磋琢磨が常に行われ、ハードな練習をこなし、強い負けん気と勝つことに拘り、それでもサッカーを楽しんでいる、そんなチームがFCバルセロナだとすれば、それを会社組織で実現してやろう、そう思ってきた。

FCバルセロナの監督が選手のモチベーションに気を使うのだろうか?
自発的かつ積極的に努力しなかったり、取り組めない選手を全力でフォローするのだろうか?
勝つことよりも楽しく働くことを優先するのだろうか?
そもそも一流のチームに勝てなくても楽しいなんて思う選手が存在するのだろうか?

全ては経営者として私のミスリードだったと感じている。
体育会系のとにかく理不尽に働かせる環境を嫌い、最高の心理状態で最高のパフォーマンスを出すことを良しとする性格が、気付いたら間違った方向に組織をリードしてきてしまった。

今まで辞めていった人の中にも、本気でビジネスに取り組み、飲みにいけばビジネスや事業や組織をより良くする話しで熱く語り合い、最高の機能が思いついたら一日も早く実装したくて会社に泊まり込んで開発してしまったり、、、、そういう働き方を求めていた人もいたのではないか?


先日、サイバーエージェントの藤田社長の起業家という本を読み、たかだか1歳しか違わず、そもそもは同じ会社に就職していた先輩と自分の現実に、心から悔しいと想い、自分のレベルの低さに苛立ちを覚えた。

そこから必死に目指している組織像と現状とのギャップを考え続け、経営会議の中でも散々議論し、最終的に上記のような現状に気付いた。

つまるところ完全に過保護だった。

やりたいことをやらせてあげたい、楽しく働いてほしい、早く成長させてあげたい、全て過保護すぎる発想だった。

組織に属する以上やるべきことをやるのが当たり前で、それがやりたくないなら辞めればいい。
やりたいこととやるべきことを一致させられるのは力がついてからであり、それまでは歯を食いしばって貢献できることをやるのが当たり前。
誰もに楽しく働いてもらうのではなく、ビジネスに本気になれる意欲的な人だけが楽しく働けるようにするだけのこと。成長なんて自分で勝手にするからほっておいてくれ、少なくとも私が若いときはそう思っていた。必要なら自分から相談するしアドバイスをもらうから、ほっておいてくれと。


改めてこの会社を理想の組織へと変革していく。

本気でベンチャー企業として高みを目指してやっていく。
そしてそのプロセスにおいて一切の甘えを排除し、徹底的に一流を志す。

I&G Partnersの社員には再度自分自身の現状を見直してもらいたい。
是非これから変わっていく方向に対して、一定の緊張感と期待感をもってもらえたら嬉しい限り。

また会社を辞めた元社員でも、もしそういう方向に進むならもう一度一緒にやりたい、そう思ってくれる人がいるなら連絡してほしい。

さて、私も自分に似合いもしない過保護なオヤジ役から脱却するとしよう。

4月より3名の新卒が入社し、日々試行錯誤しながら頑張っているのは初々しい。

2年目以降の社員も良い意味で刺激をもらっているし、先輩として恥ずかしい姿は見せられないということで、良いプレッシャーにもなっていると思う。

弊社のような小規模なベンチャー企業ではたいした研修もなく、現場に配属され、ほとんどは日々の業務の中で吸収していってもらうことになる。


大事なのは、入社1年目の人や中途でも入社したばかりでまだ価値貢献することが難しい人がまずやるべきことは、決して指示を待つことではない。

自分の周囲を見渡し、積極的に自分ができることを探しに行くこと。
もしくは周囲の人に声をかけて電話をとること、コピーをとること、メールを送ることなど雑務でもいいから、少しでも役に立てることに意欲的に取り組んでいくことが大事。

勿論いつまでも雑務をやってくれればいいというわけではなく、仕事を覚えて貢献できる幅が広がっていくまでは雑務でもなんでも他の人の手間を少しでも軽減することをやって貢献すべきだということ。

まだ何もできないのだから仕方ない。

「そんなことやるために入社したんじゃない」
「体育会系だ」
「フラットだと聞いていたが全然フラットじゃない」

なんていう甘ったれた意見が今にも聞こえてきそうだが、それがフラットな実力主義における当たり前。会社は人を育てることを目的とした教育機関でも何でもない。

社会に価値ある事業を運営して利益を生み出す場所であり、そこに所属する以上はどんな形であれ、その時々において価値貢献できることを最大限実行することが求められるのは当然のこと。

そこから脱出するためには、周囲からどんどん吸収し、先輩の仕事ぶりからノウハウを盗み、「それももうできると思うので任せて下さい!」と仕事を奪い取っていくくらいが望ましい。

特に新入社員のみんなは、是非悩んだり、不安になったりする前に、できることからどんどんやっていってもらいたい。雑務かどうかいい。積極的に何でもできることからやっていき、できることの幅を広げていこう。

人より早く、人より多く。
そうすれば必ず早く伸びるので。

新卒採用も終盤に突入し、最終面接まで進む学生もちらほら。

今期の新卒採用を通して感じたこと、それはワークライフバランスや効率という言葉を使う学生が増えたなーという印象。

ワークライフバランスという言葉自体は決して悪い言葉ではない。
ただ仕事=ワーク、プライベート=ライフだという見方しかないと思い込んでいる人達が多い印象を受けた。

私自身はビジネスをライフワークと捉えていることもあり、ワークとライフのバランスを取ろうとか、OnとOffとかいう発想はそもそもあまり持ってない。

もちろんサーフィンやゴルフや読書や映画鑑賞など、趣味はいろいろとあるし、心身の健康のためにも適度なリフレッシュは取り入れているし、友達と飲みに行くことも多い。

ただベンチャー企業で活躍することを志向する学生が、ワークライフバランスとかを語るのは凄くズレている印象を持つ。

20代は体力的にも時間的にも人生のうちもっとも仕事に時間を費やせる期間だと思う。
そしてまだまだビジネスについての知識や経験がないまっさらで吸収力の高い状態。

そのときからワークライフバランスだなんて言っていたら伸びる人も伸びなくなってしまうのではないか。20代に誰よりも頑張って仕事をしたり、勉強したりすることで、30代以降のビジネスパーソンとしての土台や基礎を構築すべきだと思う。

私が多くのビジネスパーソンを見てきた印象として、この土台や基礎の安定感や大きさによって、30代以降の伸び白が大きく変わってくるように思う。

20代のうちは仕事しながらも、自分が成長しているのかどうか、自分はキャリアを築けているのかどうか、将来的の収入は大丈夫なのだろうか、などと悩むことも多いと思う。そのこと自体はある意味仕方ないかもしれない。しかしいつまでもそれについて考えていても少しも前には進まない。

大事なのは日々前に進むこと。目の前の自分のやるべきことを誰よりも一生懸命やること。
それが必ず自身の未来につながるはず。

何も考えずに目の前の与えられた仕事だけをやれという意味ではない。
自分が組織の成長に貢献できることに全力で取り組むこと、そしてその貢献度をどうやったらもっと大きくできるのかを頭に汗をかいて考えることが大事。


王貞治もイチローも若い頃は暗くなってもずっと一人でバットを振っていたという。

イチローも今では当然効率的な練習方法を身につけているからそういうことはないと思うが、それさえ若い頃に誰よりも土台を固めてきたことによる恩恵に過ぎない。

ノマドやフリーランス、自由に生きるみたいな風潮が広まっている。
いつも言っているが多様な働き方が受け入れられる社会そのもの自体は素晴らしいと思う。

ただ深く考えず「ワークライフバランスが大事」と主張する人は、本当に自分がどうなりたいのか改めて考えてみることをお薦めする。

少なくともI&G Partnersに入って20代のうちからビジネスにおける成長以上にライフワークバランスを重視するとしたら、本末転倒すぎる。。。。

働くということの意味やイメージが人によっていろいろと違うのだと感じることが多い。

「土日も仕事してたりするんですか?」
「睡眠時間少なくてしんどくないですか?」
「そんなに忙しくても働く理由は何ですか?」

こういう質問をする人は仕事は生活を支えるためにするものとしか思えていないのだろう。


ところで、サザンオールスターズやMr.Childrenにとって歌は生活を支えるために頑張っている仕事なのだろうか。三浦知良にとってのサッカーは、タイガーウッズにとってのゴルフはどうなのだろう。

彼らが本当にどう思っているかはもちろんわからない。
しかしイメージとしては何となくわかる気がする。
恐らく生活を支えるための糧を得るための仕事というよりも、人生を充実させるためのライフワークなのだろう。

彼らと同じように(というと図々しいが)、私にとってのビジネスもそういう存在である。

なので最も年収が高いことが大事なわけでも、とにかく売上や利益が高いことが大事なわけでもない。自分なりに人生を賭して創りたい組織や運営したい事業を展開し、社会に価値を提供していきたい。

アーティストが歌いたくもない歌を歌ってまで収益を最大化したいと思わないのと同じだと言うと、ちょっと格好つけすぎだろうか。。。

目指すべきは、歌いたい歌を歌いながらも、社会に価値を提供し、売上や利益もしっかりと生み出すことであり、そこに到達できることを追求し続けないといけないと思っている。

もちろん赤字だったり、資金力が不足してしまってはそもそも雇用を守れなかったり、給与を上げられなかったりいろいろな問題が発生する。それは経営者として避けなければいけない。
一方でただただ事業にも組織にも拘らずに、売上や利益を上げ続けたとしても、恐らく今のI&G Partnersの社員が満たされることも、幸せを感じることもないだろう。

どちらかというと世間は成功といってくれても、社員は辞めていってしまう、そんな気がする。


話しは変わるが、最近ではフリーランスやノマドといった働き方も増えてきている。

働き方や多様化すること自体は素晴らしいことだと思うし、個々人が自分のライフスタイルや価値観に合わせてベストな働き方を選択して生きていくことが大事なんだと思う。

組織にロイヤリティを持って働くこともその一つ。

私はI&G Partnersの仲間とともにアーティストバンドのように、信頼できる仲間と社会に価値あるビジネスを展開するような組織を創っていきたい。アーティストのような働き方をビジネスでやれたら、そんな楽しそうなことはないんじゃないか。そう思う。

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