麻布十番で働くCEOのBlog(旧・南麻布で働く社長のblog)

成功報酬型求人メディアGreenの運営や、インターネットサービスの企画・開発を行う株式会社アトラエの社長のblogです。

2015年01月

多くの企業が技術者採用に苦戦している。
完全に市場における需給バランスが崩れているので、当然のことと言えば当然のこと。

次なる道は、新卒から育てるか、外国人エンジニアを雇用するか。
ただ通常の中途採用でもやるべきことができていない会社が実は結構多いことに驚かされる。


私自身、自社・他社の採用に関わり続けてきて早くも17年くらいが経つが、一貫して思うのは、採用はマーケティングであるということ。そこが理解できていないと苦戦する。

つまり広告代理店が顧客の商品をどう差別化し、どうやって売るかを考えるのと同じこと。
その場合は採用をお手伝いする会社や人事部が広告代理店を役割を果たし、商品は自社であり、ターゲットは求職者もしくは広くビジネスパーソンである。


飲料であれば、味・成分・デザイン・効能・価格・ブランドなどにおいてどこを誰にどうアピールするかを必死に考えるだろう。

採用でいえば、理念やビジョン・戦略や事業・売上や利益・社員や経営陣・カルチャーや文化・経済的条件・環境や制度・将来性や企業ブランドなどがそれにあたる。

自分達のターゲットがどういう属性の人達なのか、どういう関心・興味を持っているのか。
そしてその人達が興味を持つ他企業、つまり競合となる企業にはどんなラインナップがあるのか。
その競合と比較した時に自社が勝ち得る魅力は何か、ターゲット求職者に選んでもらえるだけの魅力はどこにあるのか。

そこを戦略的に考え、求人メディアや自社採用ページ、ブログなどを駆使しながら打ち出していく。
何を打ち出していくかも大事だが、それと同時に何を打ち出さないかも大事。
少なくとも起業家は事業も人もカルチャーも拘りをもって経営しているもの。
どうしても全てを伝えたくなる。しかしそこはぐっと堪えて、どこをメインで打ち出すか。

そのあたりはアップルは本当に上手だと思う。
iPhoneしかり、iPodしかし、iPad、iTunes、全て多機能でデザインも機能もあらゆる要素に優れていると思うが、打ち出しは常にシンプル。

採用戦略もまさに自社を誰にどう打ち出すかのマーケティング戦略。

エージェントの尻を叩くだけで採用できる時代ではなくなりつつある。

弊社Greenにおいても、上手に採用できている企業は上記のような考え方を経営陣はもとより、人事も良く理解しているケースが多い。


採用活動はマーケティングであるという観点で考えれば、今後採用担当者の仕事はもっと進化していくことが容易に想像できる。

米国のようにダイレクトリクルーティングが主体になっていけば、マーケッターのように広告出稿をコントロールして自社採用ページのPVやCVR、クリエイティブ広告の制作やLPの最適化などを手がける、そんな日々を送ることになるかもしれない。


しつこいようだが、採用とはまさにマーケティングなのである。

ビジネスの世界にパソコンが導入されてから約20年くらいだろうか。

私自身はぎりぎりながら1人1台パソコンがある環境でしか働いたことがないので、実際にはわからないものの、就職した当時の友人達の中には1人1台のパソコン環境がない会社もあった時代。

PCのスペック向上によって業務効率はとんでもなく上がっていっているはず。
正直PCなしの時代の人達がどうやって仕事を進めていたのか、日々何をしていたのかわからないという人も多いのではないだろうか。私も正直あまり想像がつかないが(^_^;)


一方でPCの存在によって、本来の仕事の価値や成果を意識せずに、作業に没頭してしまうようなケースも出てきてしまっているような気がしている。

仕組みある大企業でその仕組を回す仕事であれば、そのほとんどは作業レベルでいいのかもしれないが、我々のようにたいした仕組みも持っていないベンチャー企業においては、作業レベルの仕事よりも考える仕事が圧倒的に増えないと大きな価値を生み出していけない。


誤解を恐れずに言えば、考える時間やその考えを仲間とぶつけあう議論の時間こそが実は最も重要で、そこで決まったことや、そこで出たアイディアや計画を役割分担して実行する段になって初めてモクモクと集中してやり抜く。そしてまたすぐに考え、議論する時間に戻る。

我々のようなネットサービスを運営する組織に限っていえば、その割合は半々よりも考える時間や議論する時間の方が多いくらいでいいと思っている。


まだ正解がわからない中で、世の中にまだない価値、世の中にあるものを凌ぐような価値を生み出すためには、当然ながら決まった設計通りに開発をしたり、決まった顧客に営業したりするだけでは到底不可能であり、頭に汗をかき、知恵を絞りだし、それをプロダクトにまで昇華させる必要がある。

そこに大きな価値がある。
その知恵や企画レベルの価値や影響力が高ければ高いほど、顧客への価値創造に大きく作用し、ひいては売上向上に貢献することになる。

作業ばかりに追われていては仕組み作りや企画、改善案を考えたり議論したりするところに到達しないままに、誰かが考え、誰かが作った仕組みを回すのみに終始してしまいがち。その貢献価値は限定的だといわざるを得ない。


今、このブログを書いている目の前のオープンスペースで弊社のUIチームが顧客価値を高めるための機能について熱く議論していたのを盗み聞きして、こういう時間をもっと確保することによって、どんどん良いサービスに進化していくんだろうなと思ったので、そのままブログにしてみました(笑)。

ま、勿論決めたことを実現するための設計・開発・デザインなども大事なのは言うまでもなく、その実現速度を最高レベルまで高めて、考え議論する時間を高い頻度で実行できれば理想的。現場メンバーからは、言うは易し、行うは難しだと反論されそうですが。。。

もっぱら私の頭の中はアトラエの成長戦略のことで一杯になっており、夢の中にまで戦略が出てきてしまい、睡眠が浅くなちがちな始末。

既存事業の成長戦略についてはある程度の目処はたっているものの、新規事業戦略が最も頭を悩ますところ。

多くの本を読み、徹底的に考え、今まで散々試行錯誤してきた経験からして、戦略オプションにおける実現可能性について以下のように感じている。


潜在ニーズに対する需要創造型 < 顕在ニーズに対する最適解型


つまり既に世の中には一定のニーズが顕在化しており、そのニーズを何らかのサービスや手法によって満たしているものの、そこには多少なり不満や課題や不完全さがあるような領域において、従来の解決策よりもより快適・最適・便利・安価だったりするようなサービスを投入することで、市場シェアを獲得していく方が、実現可能性が高いという意味。

我々のような資金力・組織人材力共にまだまだ未成熟な企業であり、なおかつテクノロジーをベースとして戦略を考えている企業にとっては、当たれば大きい一か八かの新規需要創造型よりも、現時点で市場シェアを有しているサービスや企業が既にレガシー化してしまっているような領域において、技術進化やデバイスの変化の潮流を最大限活かしてイノベーティブなサービスを投入していくことができれば、それこそが最も効率的だと感じる。


新規事業というとついとんでもなく奇抜なアイディアからしか生まれないような感覚をもってしまうが、最近徹底して成長戦略を考えていく中で次第に上記のような感覚が今まで以上に明確になってきた。


全く新しい市場創造も魅力的な面は否めないが、自社のケイパビリティや成長フェーズを考えた上で最適な戦略オプションを選択する必要がある。
我々の主力事業であるGreenも、まさに人材紹介という巨大でアナログな市場に、テクノロジーをもって参入し、一定のイノベーションを実現してきた成功事例でもある。


と言いながら、頭ではわかっているのに、ついつい新規需要創造型のサービスばかりが思いついてしまうのは、楽して一気に飛躍することばかりを考える短絡的性格なのだろうか。。。。


なんにせよ来月はアトラエ未来会議と称して、選び抜いた社員6人と一緒に2泊3日の合宿を企画しているので、そこでは上記のような戦略思考に基づき、徹底して考えぬき、アトラエの長期的な成長戦略を固めきる予定。

まだまだ課題は多いし、できてないことだらけだからこそ、やり方次第で自分達の未来は無限大。
生まれたばかりのスタートアップよりも資金力もあるし信頼できノウハウを持つ仲間もいる。
飛躍できない理由は何も見つからない。

言い訳を全て排除して、ストイックに成長のためのギアを何段階かチェンジさせます!!

最近では会社が求める人物像も多様化しているように感じる。

その昔、日本人の価値観として真面目で努力家であることは美徳とされてきた。
そして真面目な人、努力家な人を評価してきた会社も多いのではないだろうか。

実際に私が新卒で就職した会社の同期でも真面目で努力家なタイプの人が多かったと思う。

ただ右肩上がりの経済成長をする時代であったり、価値を生み出す仕組みやマニュアル・方法論がある意味出来上がっている組織であれば真面目で努力家であることが強みになるかもしれないが、今のように移り変わりが早い時代であったり、成長企業においてゼロからイチを生み出したり、既存のサービスに異を唱えて新たな仕組みを創造するような環境においては、真面目で努力家であるだけではパフォーマンスを発揮できないことがある。

逆に多少天邪鬼であっても、負けん気や向上心が強く、本質的に価値や成果に直結しないような作業を直感的に避けたがるようなタイプだったり、目的を遂行する際には常に最短のルートや方法論を考えないと気が済まないようなタイプが飛躍したりするケースが目につく。


弊社のようなまだまだ未成熟で仕組みもマニュアルも整っていないような組織においては、確実に後者のタイプの方が活躍することが多い。
だからこそアトラエでは勉強が出来ることや決まったことを真面目にこつこつできること以上に、考える癖があることや、成果に向かって既存の方法を疑って新しい方法を見出すような行動特性を重視して採用している。


凄い簡単な例を上げると「新規の法人営業として売上をあげよ」というミッションがあったとする。

通常は企業リストを作成して電話でアポイントをとって、片っ端から提案しに行くか、もしくは優良企業がオフィスを構えていそうなビルの最上階から飛び込んでいくといった行動を毎日のように繰り返す。勿論多くの先輩達もそういう方法を使ってやってきたことにより、そういう方法を教えてくれる。

一方で成果に直結することじゃないと嫌だったり、面倒臭いことを嫌がるタイプは、それを数週間やっていると、明らかに非効率であることに気付く。そこで何か別の方法で成果を出すことができないかを数日本気で考え、例えば何らか企業から企業を紹介してもらえるようなキャンペーンを考えたり、顧客を紹介してくれそうな会社に無償で何か価値提供して、そこからいろんな企業を紹介してもらったり、Webマーケティングを活用してインバウンドでの問い合わせを集める仕組みを構築したり、、、、。


成果を出すということに貪欲になることと、直感的に面倒くさいことや成果につながりにくいことを避けようとする感度が高いことは、仕組みを創ることやゼロからイチを生み出すような未成熟な組織においては至極プラスに働くと感じる。


勿論ただ単に面倒な事はやりたくない、辛いことは嫌だ、楽したい、という怠け者根性とは全く異なる。
大事なのは成果思考であること、成果を最大化することに対して最短ルートを考える癖があること。


面白い習性をもう1つ。

運転していて渋滞にはまった時に「狭い日本、そんなに急いでどうするの」と渋滞にハマったまま予定通りのルートを進むタイプと、とりあえず通ったことのない脇道に飛び込み、ナビと直感で一か八かで進んでいったり、恐らく到着時間は変わらないかヘタしたら遅くなるかもしれないが、居てもたっても居られずに渋滞から脱出して全く別ルートで目的地を目指すようなタイプ。

私の経験則として未成熟な企業で成果を出すのは恐らく後者のタイプなのだろうと思う。

勿論中にはただせっかちなだけという人もいるかもしれないが、そういう行動をとる人の多くは、常にベストを尽くすことや挑戦すること自体を前向きに捉えたり、アンコントローラブルな要素に結果を委ねるよりも自らの努力次第で何とかできる選択を好むような人なのではないかと感じる。

あくまでも経験則からくる推論だが、結構いい線をついているような気がする。


なので同じ東大生(別にどこでもいいのだが)でも、真面目一筋で誰よりも沢山勉強して東大に受かった人よりも、とんでもなく短時間で東大に受かる勉強法を編み出したことによって東大に受かってしまったような人の方が圧倒的にパフォーマンスを出してくれるイメージがあるわけで、偏差値よりも考える力や工夫する力が大事な時代に入ってきている。


インターネットやテクノロジーの進化によって、記憶力や情報収集力といったビジネスパーソンとして重視されてきた能力の重要性が薄れてきている現代においては、もはや大量の情報の中から価値ある情報を選別したり、それらの情報を元に何かを考えたり、更には実行したりする力こそが差別化となっていく。

そのためには真面目な努力家よりも欲張りで面倒臭がり屋が活躍できる時代に突入したのかもしれない。




昨年末の全社忘年会でたまたま話題が健康管理、ワークアウト、体づくりに。

昔から米国では太っている人は出世できないなどと揶揄されてきたが、私の経験に基づくとやはり一流の経営者やビジネスパーソンはほとんど締まった体をしている。

高齢な方々に一部の例外はいるにしても、30代、40代であればほぼだらしない体をしている人はいないように思う。


そんな現実とは裏腹に、2014年の自分を振り返ると10月以降に完全にオーバーワーク気味になり、サーフィンもワークアウトも行けずにいまだかつてないレベルのだらしない肉体に。。。。

若い組織を率いるCEOとしてこんなんでは話にならんということで、2015年はこの10年で最も締まった体に復活しようということを決意。


そんな話を忘年会でしていたら5人ほどの社員が参戦意志を表明!
ということで2015年6月を目標に、誰が一番エグザイルの腹回りに近づけるかという勝負が始まったw


戦う相手は20代中心。相手にとって不足はない。
38歳のオジサンも1人混じっているが、彼はもはや敵ではない。

ということでここから半年弱で体重を71キロ以下に、体脂肪率を14%以下にする予定。

ちなみに現在は体重75.5キロ、体脂肪率19%という悲しい現実。

エグザイルのHiroさんだって私より年上。ミヤネ屋の宮根さんだって50歳。
赤井英和だって。。。。

必ずやり遂げますww

実は私は昔から読書というものが好きじゃない。

どちらかというと外で体を動かす方が好きで、室内でもくもくと何かにのめり込むことはなかったと記憶している。

そんなことでゲームも読書もあまり興味が持てないまま大人になってしまった。

一方でビジネスの世界に足を踏み入れてからはとんでもない量の本を読んできた。
早く成長したいという想いと、若い頃から代表取締役という上司がいない仕事を選んでしまったがゆえに、本からのインプットが極めて重要だと考えていたことから、意識的に多読してきた。というかわからないことが多すぎて読んで勉強せざるを得なかったというのが正しいかもしれないけど。


ビジネス書を読む時に大事なのはインプット力だと思っている。
活字を読みながらそのシーンやシチュエーションなどを十二分にイメージできるかどうか。
自分に置き換えたり、自分の会社、組織に置き換えながらリアルなシーンを想像することで、実践に活きる情報として昇華させて取り組むことができるのではないかと思う。

正直そういう意識で本を読むとめっちゃ時間がかかる。
本を読むのがとんでもなく早い人もいるが、私はそんなこんなで人の倍くらいは時間がかかっているような気がするくらい遅い。

それでも中身の濃い本を読んでる時は、頻繁にメモをとったり(実際にはiPhoneでそのページを画像に収めているが)、本を閉じて考える時間をとったりしながら読み進めることで、自分の知恵として腹落ちした状態で読み終えている。


社員にもたまに本を薦めるものの、さらっと読んでしまうタイプの人と、あえてその本を薦めた背景や理由を考えながら深く読み込んで何かを得ようとするタイプの人がいるが、やはり傾向的にも後者のタイプの社員の方が伸びている印象がある。インプットに貪欲で、目的の不明確な作業をできるだけ排除し、目的を実行するための本質的なアクションに時間や労力を割こうとするような人が、後者のタイプと合致するような印象かもしれない。


ビジネスパーソンとしては、やはり読書をするからには何らかのインプットが得られる方が望ましいように思うので、多少時間がかかってもしっかりと腹落ちさせ、自分の血肉になるような読み方をすることをお薦めしたい。早く読んでもそれが出来るならそれは羨ましい限り。。。。


あと読む本についてだが、知識欲旺盛で壁にもぶつかってなかったり、日常業務にも全く関係ないハウツー本を読み漁るタイプは頭でっかちになりやすい。どちらかといえば、自分がミッションを遂行する上で必要になった領域や疑問に思ったことを解決するためのものからインプットしていければ理想かもしれない。


最後にここ最近はそれほど読書をしていないものの、その中でも素晴らしいインプットを得ることができた本が以下の2つ。片方は雑誌だけどw


How Google Workshow google works



Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2014年 12月号jpeg



共に多大なるインプットがあった上に、僭越ながらも心から共感できる点が多かったので、もし興味ある方は読んでみてください。

未上場のベンチャー企業であればどこでもよくあるのは、内定を出した学生が意思決定したものの親御さんが猛烈に反対しているというケース。

自分達は将来有望な成長ベンチャー企業と思っていても、親御さんの立場からすれば名も知れぬ中小零細企業にすぎないわけで、大事に育て一流大学にまで入れた息子・娘の就職先としては心配されるのも至極当然かもしれない。

まさに「どこの馬の骨ともわからない会社」という感覚なのかもしれない(^_^;)


弊社の社員も高学歴な人が多いこともあり、内定承諾時には親御さんの大反対にあったというケースは何度もあった。親御さんの意見を無視して断固入社意志を表明する人もいれば、全力で親御さんを説得してくる人もいる。

しかし私個人としては、社会人としていよいよ自立した大人への一歩を踏み出すタイミングだからこそ、これまで育ててもらった親御さんにはしっかりと理解してもらい応援してもらった方がいいと考えている。かくいう私も就職時にも起業時にも相当に反対された記憶があるのだが(笑)。


ということで、親御さんとちゃんと向き合って話す上で大事にしたほうがいいことを少しだけ記載しようと思う。


多くのケースで折り合わない理由として、親御さんの言う「いい会社」と自分達の「いい会社」の判断ポイントが著しくズレてしまっていることがある。

親御さんの年代からすると、財閥系を中心として知名度の高い大手企業こそが「いい会社」だという意識が強い。つまり規模や知名度、充実した福利厚生、財務体質、想定される生涯賃金といった要素が中心となる。高度経済成長時代、終身雇用が前提の時代を少しでも経験してきた方であれば当然の発想だと思う。

一方で例えば弊社の内定学生達が「いい会社」だと思ってくれているポイントは親御さん達がいいという判断要素とは全く異なり、若くして責任と裁量を獲得できるか、目指していること、取り組んでいることに夢があるか、そこに心から共感できるか、尊敬できる仲間が集まっているか、などが判断要素となっているのだろう。

これでは議論が噛み合うはずもない。

どうしてこういう感覚の差が生まれるのか。


時代背景が異なることが原因の1つだと思っている。


戦後日本は長いこと右肩上がりの経済成長を遂げてきて、その頃にはベンチャー企業と大企業という対比というよりも、中小零細企業と一流大企業という区分けが中心であり、一流大企業に行けない人が中小零細企業に就職し、経済的にも格差があった時代だったのだろう。
また一流大企業を中心に終身雇用が当たり前の時代であるがゆえに、就職した時点でおおよそ自分の生涯賃金が確定したわけで、つまるところどういう生活水準で生きていけるかが決まった時代でもあった。


一方現在の日本はといえば、終身雇用は完全に制度疲労を起こしている。
私の同級生で偏差値の高い大学を出ている友人に限っても、40歳になる今までに転職していない人は半分もいないのではないだろうか。

そもそも資本主義経済の中で企業が生涯雇用を保障することなんてできるわけがなく、経営方針として最大限社員の雇用を生涯守りたいというだけに過ぎない。特に今のように変化激しい時代においては、大企業も合併、部門売却、リストラ、様々な努力をしながら生き延びていかなければならず、社員の雇用を保証するなど言えるはずもない。

さらに会社として存続していたとしても、そこに入社した個々人の雇用を守れるかどうかは別の話しでもある。

例えば家電メーカーは生き残るだろうが、テレビ部門で働く人達はどうなるのだろうか。


ただ上記とは違う考え方として、大企業の方が誰でも社会に価値を生み出す仕組みが出来上がっているということも言えると思う。つまりビジネスにコミットせずとも、有能でがんばりやでなくとも、しっかりと真面目に取り組みさえすれば社会に価値を生み出すことができるわけで、そういう意味では生計を立てるという面では安定感もあるし、誰でも価値発揮できるという安心感もあるのが大企業の強みではある。

ベンチャー企業となると本当に力や想いがない人は価値を生み出すどころか何も形にできずに心が折れてしまうこともなくはない。キャリアや市場価値、経済などに明るい親御さんであれば、こういった面を中心に子供の心配をしているのかもしれない。


いろいろと思うがままに書いたが、究極的には2つの観点があると思う。

年金もないであろう我々以下の若い世代は生涯において10万時間近くを仕事に費やす。
その仕事が、夢や希望ややりがいが感じられず、ただ生計を立てるための労働なのだとしたら、果たして幸せな人生と言えるのだろうか、という考え方。であればどういう仕事に自分の人生の時間を投資すべきか。これは価値観であり生き様の問題。


もう1つはそういった定性的な話ではなく、キャリアや市場価値といった合理的な話。

将来的な市場価値を考えた時に、本当にどういう市場・業界で、どういう働き方をしてきた人が、市場価値が高い人と判断されるのだろうか。既に何十年、何百年と続き、多くのベテランが市場に存在している古き成熟・衰退業界に飛び込んだ若者の未来の市場価値がどの程度かは推して知るべしといったところだろう。

いつの時代も市場で求められるのは、常に人より一歩先を歩み、ノウハウや経験を有する人である。
キャリアという言葉は、馬車がぬかるみを走った後にできる轍が語源になっている。
そこからも何となく感じられるように、キャリアとは頑張って走った後からついてくるものなのだと思う。先んじた経験、ノウハウ、人脈といったその人が成果を出すために必要な要素こそが市場価値を生む。


ちなみに米国は日本に先んじて約50年前に終身雇用が制度崩壊している。
そんな米国におけるトップ大学の1つであるスタンフォード大学の卒業生の人気就職先は以下のような感じ。

1 起業
2 有望スタートアップ企業(アーリーステージベンチャー企業)
3 GoogleやFacebookなどIT系成長企業

これは確か2011年か2012年あたりのデータだったと思うが、現在も本質的には変わらないのではないかと思う。選択できる企業や業界も多く、十二分に考える力を持つエリート達が選ぶ就職先が、なぜこうも日本のエリート大学生とは異なるのか。


とここまで勢いで書いたものの、だからといってIT業界が絶対にいいとか、ベンチャー企業がいいということを言いたいわけでもない。

自分が人生の中で最も大事な時間を投資する以上は、本気で考えた方がいいということであり、親御さんや友人とは意見がぶつかることも時には起こると思う。

その時に自分が本当に何を大事にしたいのか、どんな要素をチェックポイントだと考え、その会社、業界を選んだのか、本当にその道に進むメリット・デメリットを理解しているのか。

それくらいにしっかりと考え抜き、決断することが大事だということ。


その上で最終決断を下すのは親御さんでも友人でもなく、自分自身。
そして学生達はその想いを、しっかりと安心してもらえるように親御さんに全力で説明する責任があると思う。

最後決断したからには、自分が選んだ道を自分で正解にすべく努力をするのみ。

それでも親御さんに安心してもらえないようであれば、東大院卒、東工大卒、大阪大卒、神戸大卒、早大卒、慶大卒といった一流大学卒で今も楽しくイキイキと働いてる先輩達が力を貸してくれるかも♪

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

いよいよ2015年が始まりました。

2014年の7月から社名をアトラエに変更し、オフィスを現在のオフィスに移転しました。
なので、アトラエとして初めて迎える新年であり、今のオフィスで迎える初めての新年でもあります。

そんな特別な年ということもあり、2015年1月1日は誰よりも早くオフィスに来て、アトラエとして初めて迎える新たな一年について思いを馳せたいと思っていました。

今、このブログはまさに2015年1月1日10時現在、アトラエのオフィスで綴っています。


2014年の特に後半はサーフィンやゴルフ、友達との時間を少し削って、ビジネスにあてる時間を意識的に増やしてきました。

良く仕事が好きなのかと聞かれますが、誤解を恐れずに言うなら、私自身は日々取り組んでいる業務自体が楽しいなどと思ったことはありません。当たり前かもしれませんが、サーフィンやっている時やゴルフやっている時、友達と飲んで馬鹿話をしている時の方が楽しい。


ではなぜビジネスに優先して自分の時間を投資するのか。

それは、この会社の仲間達と成し遂げたい夢があり、それが実現できるのであれば、サーフィンが上手くなるよりも、ゴルフが上手くなるよりも、何となく日々を楽しく過ごすよりも、断然人生を賭ける価値があると思っているからです。


最近よくライフワークバランスという言葉を耳にします。
個々人が自分の人生を最も豊かにできるようなバランスを保つという意味では凄く必要なことだと思っています。

しかしながら巷では短時間で効率よく働き、プライベートを充実させることを意味して使われていることも多いように思います。

少なくとも、こと私にとってはそれでは全く満たされない。

日々の仕事は決して愉快なものでも楽しいものでもなかったとしても、その壁を乗り越えた先にある達成感や充実感を知ってしまった以上、もっと大きな壁を乗り越えて、未だかつてないほどの達成感や充実感を感じたい、そんな気持ちで日々取り組んでいます。そのためには本気で取り組む以外にはない。

ただ本気で取り組むという意味もいろいろあると思っています。
寝ずにただただ時間をかければいいというものではなく、頭に汗をかくことも必要でしょうし、人何倍も集中して取り組むことも必要でしょうし、時には時間をかけることも必要だと思います。

自分のライフステージや役割、特性を考慮した上での「本気」が大事ではないかと思っています。


少し脱線しましたが、私自身まだまだ自分の伸びしろはあると思っています。
ここまで到達するのに人より時間がかかってしまいましたが、その分学びも多かったとも考えています。ここからはギアを入れ替えて、未知なる領域に挑戦していこうと思います。

坂本龍馬や孫正義のようなレベルの夢が持てるほどの器ではないと自覚はしていますが、アトラエという組織が世界という市場で多くの人や組織に価値あるサービスを提供していて、その価値をもっと高めるべく全ての社員がイキイキとやりがいをもって日々取り組んでいる、それくらいの夢は持つことができています。


もちろん大きな事を成そうと思えば思うほど、日々はしんどいことも辛いことも多いし、人生のそれなりの時間も投資せざるを得ない面も否めません。もちろん家族や友人と過ごす時間も限られてしまう。

そんなことをしてまでも成し遂げたいと思える夢があり、それに共感してくれる仲間達がいて、そしてそれを心底応援してくれる家族がいる自分は本当に幸せだと思っています。


2014年も本当に多くの人達に支えてもらったからこそ、最高に充実した一年を過ごすことができました。

本気で夢を共に追いかけてくれている社員達は勿論のこと、それを応援し知恵を貸してくれる友人達、そしてそんな自分を心底労り支えてくれる家族にこの場を借りて心から感謝したいと思います。

そして2015年も昨年以上に本気でビジネスに取り組もうと思っています。
具体的に今年中にいくつか成すべきことを考えました。

プライベートでもいくつか目標を立てたので、それと共に必ず実現すべく全力を尽くします。

そろそろお腹が空いてきたので、家に帰っておせちでも食べるとしますw

みなさま、2015年もよろしくお願い申し上げますm(__)m

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