麻布十番で働くCEOのBlog(旧・南麻布で働く社長のblog)

成功報酬型求人メディアGreenの運営や、インターネットサービスの企画・開発を行う株式会社アトラエの社長のblogです。

2015年07月

今日はいつもと少し趣向を変えて、私のいろんなお気に入りを紹介します。


★★飲食店★★
元赤坂ながずみ  
私がもっとも美味しい和食屋だと思っているお店です。大将は30代後半で開店当初はミシュラン最年少料理人でした。お任せ一本で、それほど安いお店ではないですが、十二分にその価値はあると思います。

小やなぎ
天然河豚を扱うお店としては最高のコストパフォーマンスだと思います。何よりここのひれ酒は奇跡的な旨さ。もちろん河豚なのでちょっと日常使いとはいきませんが、プライベートな関係者とカジュアル河豚を食べるならオススメです。

AU GAMIN DE TOKIO
カジュアルにお箸でフレンチを楽しめるお店で、堅苦しくない雰囲気ながら美味しい料理をアラカルトで楽しめる名店。

酒徒庵
四谷三丁目にある日本酒専門の居酒屋で、飲み物は日本酒とお水しかありません。しかも完全に一見さんお断りという頑固なお店ですが、日本酒の種類は日本でもトップクラス。港区界隈以外で私が頻繁に通う数少ないお店です。

飲食店はまだまだありますが、一旦は今偶然思いついた店を適当に載せてみましたw
どこも日常的に使うという感じではないですが、本当の高級店と比較すれば相当コストパフォーマンスが高い名店です。


★★アパレル★★
B.R.SHOP
ここはオシャレ領域では師と仰ぐ親友経営者に紹介してもらったメンズイタリアファッション専門店。こだわりの品揃えで、LEONを意識し始めている年齢のメンズには響くはずw

MODERN BLUE
ここもまさにLEON読者を主ターゲットとしたECサイトで、とてもセンスの良い品物がたくさん揃っています。PT01などのコットンパンツなどは通常の店頭で買うよりも30%以上安いことも。イタリアから並行輸入により仕入れており、偽物は一切ないですし、サイズ交換も無償で可能です。
しかも実はうちの社員のお父さんが社長を経営されている会社でもあり信頼性は120%です。ちなみに私も最近は洋服や靴の半分くらいはここで買ってますw


★★その他★★
beLEGEND
最近はタンパク質摂取のためにホエイプロテインを定期的に摂取しているのですが、このプロテインの青りんご味は水で溶かすだけでも全く苦にならないくらい美味しいです。しかもかなり溶けやすい。更に有名プロテインと比較しても結構安い。ということで私はこれをカロリーゼロのカルピスオアシスでシェイクして毎朝飲んでますw

K.Kawamura
麻布十番のマンションの一室でやっている紹介制のマッサージ店です。指圧・整体・鍼と症状に合わせて川村健介というカリスマ施術師が施術してくれます。
多くの経営者や業界人の方が愛用しており、事前に予約すれば深夜や早朝でも対応可能です。
腕前は言うまでもなくピカ一です。というのも実はちょっと前まで私がオーナーでやってました。彼の腕に惚れ込み、独立を支援したという経緯です。今は彼がオーナーとなり、相変わらず繁盛しています。興味ある方は私かうちの社員までFBメッセージでもいただければ、ご紹介します。

tokyobike
機能性が高いクロスバイクが多い中で、機能性を捨て(失礼ながら)、スタイリッシュな街乗りに徹底してこだわった自転車です。私はほぼ通勤にしか使わないのでこれで十分ということで、このサーフブルーの自転車を愛用してます。


と相変わらず完全に思いついたものだけを適当に羅列しただけになってしまいましたが、たまにはこういうのもありかなと。

本日7月29日をもって満41歳となり、41歳最初のエントリーです。


経営者の仕事って毎日早朝から夜まで出勤してPCと向き合っていることじゃない、と最近すごく思わされる。

なんだか社長がたくさんのタスクを抱えているというのはどちらかといえば望ましくない状態。

できることなら未来の成長に向けて、もっと考える時間や情報を集めたり、大きな決断を下したりしていくことで、一社員では実現できないようなポジティブな影響を与えていくことが大事。

そして頑張っていること、早朝から働いていることや深夜まで働いていることなんて1ミリも評価の対象ではなく、成果を出したか、出しているか、でしか評価されないのが経営者の仕事なんだと。


事実リーマン・ショックの直後は毎日睡眠時間3〜4時間で必死になって資金繰りに走り回り、トップ営業マンとして売上確保に走り回り、収益チームを自らマネジメントし、、、、と本当に死力を尽くして働いたものの、経営者として成果を出していたかと言われると自信をもってYESとは言えない。


社員からすればすごく頑張っているように見えたかもしれないし、それを見て「よし俺も頑張ろう」「社長がこれだけやってるんだから」という効果はあったかもしれないが、それはあくまでも間接的な効果であって、本質的に経営者の働き方としてはあまり望ましくなかったと感じる。


誤解を恐れずにいえば、中小零細企業の経営者にはそういうタイプの人が多いような印象がある。
すごく誠実で真面目で社員よりも早く来て、社員よりも遅くまで頑張っているような。
でもそういう会社ほど伸び悩んでいたりすることも少なくない。

それはやはり経営者が経営者としての責務を果たせていないということにほかならないと思う。
経営者に求められているのは真面目に頑張ることではなく、成果を出すこと。組織と事業を創造し、世の中に価値を生み出し続けること。

逆に全然会社にも出社せず、社員からしたら「社長って何やってんだろう」と思われるような、一見すると不真面目に見えてしまいそうな経営者であっても、とんでもない成果を出しているタイプの人もいる。そういう人こそ経営者としてやるべきことを理解している人なのかもしれない。


かくいう私も以前は朝ちゃんと出勤しない経営者は二流だと思っていたタイプだし、今でもついつい早起きしてオフィスに来ちゃってたりするタイプなので説得力はないかもだが。。。

何を隠そう私は実は結構根が真面目なので(本当に)、休みをとってもついつい社内のチャットやメールを頻繁にチェックし、何かをやっていても突然紙とペンを出してきて書き留めたりと、頭の中から上手に会社のことを消せないタイプ。

間違うと中小零細企業の成果は出せないけど、誠実で真面目な社長になりかねない。

もっと上手に時間を使うべきだし、うーんとデスクで唸っているときに良いアイディアが思いつくことなんてほとんどないわけで、グローバルの論文でも書かれている通り、アイディアのほとんどは他のことをしているときや、リラックスしているとき、もしくは人と話をしているときにこそ湧き出るもの。

経営者である以上、そのプロセスを誰かにアピールして評価してもらえるわけではなく、ストイックに何を成すかだけにフォーカスし、それを最大化するような働き方、時間の使い方を自分で考えなければいけない。

最近意図的に集中力が落ちる時間帯などに会社を抜けて読書をしたり、ジムに行ったりなどして気分転換をしたり、逆に土日の午前中に集中して考える仕事をしたり、と少しずつ朝から晩までPCと向き合うような働き方(そもそもそれが働いているという意味かどうかも怪しいが)から脱却し、より一日24時間をフルに有効活用して、最大の成果を出すことにのみフォーカスする努力をしている。

ま、社員から見たら「最近社長なんだか自由だなー」くらいにしか見えてないだろうけどw

ビジネスの現場で活躍する人と活躍しない人、どう違うのだろうか。
モチベーションがぶれない人とモチベーションがぶれる人はどう違うのだろうか。

多くの経営者やビジネスリーダーはこんなことに日々頭を悩ませながら、取り組んでいるのではないだろうか。

私自身、長いこと採用関連のサービスに携わってきた立場として、また26歳から会社の経営やマネジメントに携わってきた身として、同じように悩み、考え、その答えを探してきた。


多くの先輩や経営者仲間と議論する中で、最近になって少しずつながら、その差がわかってきたように思う。


もちろん地頭、人間性、リーダーシップ、負けん気、向上心など、多くの企業が採用の選考基準として組み込んでいる要素が関係していることは間違いない。ただそのどれもが一番の影響因子ではない、というのが私なりに出した結論である。

結論としては、その人がどういうところで自己表現をしたいと考えているか、ということが一番影響するような気がしている。

ビジネスの世界で活躍する人の共通点としては、ビジネスというフィールドで活躍し価値を生み出すことで自己を表現したいという欲求が強いのではないかと思っている。

それと異なるタイプは、家族の中でのお父さんとして、お母さんとして自己を表現することに圧倒的に興味がある人や、お金持ちになることや高級ブランドを身につけることに圧倒的に興味がある人や、愛されたい・必要とされたいという人間関係に欲求が偏っている人など、、、、。

もちろん仕事と家族どっちが大事か、などという無意味な議論をしたいわけでは全くない。
人にとって家族や友人は何よりも大事なのは言うまでもない。

ただ自己表現欲求がどういうところにあるかということ。

言い換えればどういう時にアドレナリンが出て、自然と湧き上がるモチベーションが出てくるか、取り組む意欲が湧いてくるか、ということ。

時間があれば、家族の中でどういうお父さん(お母さん)でありたいか、どういう教育を受けさせてあげようか、ということにとことんモチベーションを感じる人もいる。

高級ブランドを身につけたり、高級な車に乗ったり、それで人に見られたり、人から凄いねーと言われることが嬉しくて楽しくて仕方がないという人もいる。

陶芸や書道やアートなど、自分が大好きなものをつくり上げることに圧倒的なモチベーションを感じる人もいる。

その中でビジネスフィールドにおいて、活躍したり成果を出したり、顧客に評価されたり市場に評価されたり、自分の成長を実感したりするとワクワクしてアドレナリンがでまくる、そんなタイプの人が、ベンチャー企業において最も活躍する人なのではないかと最近思い始めている。

もちろん誰もがそんな明確に自己表現したい領域を持っているわけではなく、悩み考えながら、バランスを取りながらやっている人の方が多いとは思う。

しかしやはりワクワクすることに取り組めている人は圧倒的に成長も早いし、ストレスも感じづらいもの。

私自身、自分がそういうタイプだったのでこの年までちゃんと気付くことはできなかったし、自分の自己表現欲求がビジネスフィールドにあるからといって、その価値観を社員や仲間にも押し付けてきてしまってたのかもしれないと、少し反省もしている。

一方で私自身は経営者として一流のチームを創りあげて、日本を代表し世界で価値を創造していきたいと思っている。サッカーでいえば監督としてヨーロッパリーグで優勝するようなチームを創りあげたい。

なので健康のためにサッカーをやりたい人、家族のために給与を稼ぎたいからサッカーやる人、たまたまチームメンバーが魅力的な人ばかりだったからチームに入りたいという人では、やはり長期に頑張り続けるのは難しいと思っている。

一流チームを目指す監督としては常に高い要求を課さざるを得ない。
そして多くの選手は多少苦しくても辛くても、監督同様に強い思いで望んでいる。

そこにずれてしまった人が入ればそれはかなりしんどいはず。

こう書くと今度は本当に体力も知力も高い一部のエリートしかいらないんだ、と誤解されてしまう。
これもまた違う。

ダイバーシティや多様性は受け入れていくし、既にシングルマザーも2人働いているし、北海道で働くお父さんもいる。
イメージとしては同じゴールイメージを持ちつつも、組織にはいろんな役割が存在する。
サッカーチームにコーチやトレーナーや通訳者がいるのと同じかもしれない。ビジネスというフィールドで自分のコンディションや生活環境を考えながら、最大限貢献すれば全く問題ない。


そんなことにこだわり続けて人を採用しているがゆえに、なかなか組織を拡大できずに苦戦しているが、変に膨張した組織よりもパフォーマンスは出しやすいし、とてつもなくストレスが少ない組織だと思う。まあ単なる自画自賛だけど。。。


もちろん家族のために働く人達が集まって頑張るチームも全然ありうると思う。
そういう人達にとって最も働きやすくストレスがない組織や事業を考えて運営していくことになるわけで、急成長や高い目標を追う必要もないのかもしれない。

つまるところ、改めて能力の一致以上に、価値観や自己表現欲求がどこにあるのか、そのあたりのすり合わせを徹底していくことで、より強固なチームづくりが実現できるのではないだろうか。組織としても、そこで働く個人としても、無駄なモチベーションロスをすることなく、自然と湧き上がるモチベーションや意欲に基づいて動けばいいのだから。

やっぱり好きこそものの上手なれということかもw

一応先日書いた上記エントリーでは仕事を好きになる努力を一定することが大事だということ。つまり本田圭佑ほど強い想いは持てなくても、そういう仲間と一緒にいれば「俺もやってやる」となれるし、そういう人に良い影響を受ければいいということ。

今回書いたのは、そもそも自分の自己表現欲求と不一致した組織では、結構しんどいと思うし、そういう人はなかなか活躍できずに苦戦すると思うということ。

違うようで似ているし、似ているようで違うことを言っているつもり。
自分でも書いててわからなくなってきたので今日はこのへんでw
わかりづらくてすみませんm(__)m

昨晩は前職時代の先輩で、起業家としても先輩である方のご自宅にお招き頂き、いろいろと盛り上がり、男3人で長時間話しまくってきましたw

その中でも「まさに」と思った話がマネジメントに関する話。

労働集約型の組織においては、どうしても労働時間がダイレクトに成果と比例してしまいがちで、そうなるとマネジメント陣営も目標必達と思えば長く働くことを強いる傾向が強くなるのは当然のこと。成果も出せないのにさっさと会社を出てしまう奴なんて論外と思う人も出てくるわけで、、、、。


一方、テクノロジーの進化によって世の中の競争因子がこの数年で大きく変わってきているような気がしている。

特に我々が主たる領域としているインターネット業界などにおいては、知恵とかクリエイティビティと言われるような能力をどう発揮させることができるか、こそが圧倒的な競争優位につながったりもするし、それによって大きくレバレッジが効くケースも多々ある。

つまり経営陣として、自身の組織をパフォーマンスさせるためにどこにレバレッジをかけていくのか、という戦略的選択であり、私個人の考えとしては、これからの組織は時間ではなくテクノロジーや仕組みによってレバレッジをかけていくべきだと思っており、そのためには社員の持つ知恵やクリエイティビティを最大限発揮してもらえる環境や風土を構築することが大事だと考えている。


自分達が育った時代と現代においては、諸条件や競争環境が大きく変わっているにも関わらず、人はどうしても自分の成功体験(修行体験?)を正だと考えてしまいがちなもの。体育会における伝統のように。それでは変化の激しい今の時代には適合していけない。

業界や競争状況、ビジネスモデルなどによってもいろいろ異なるとは思うが、これからの時代においてはテクノロジーで出来ることと人間がハイタッチかつ柔軟に知恵を絞るべきことをしっかりと棲み分け、マネジメントしていく意識が求められるのではないだろうか。

といつも通り徒然なるままに書いていたら、自分の考えと、昨晩先輩から聞いたTIPSが混在してしまっていることに気づいたが、もう後の祭り(汗)。ま、いっか。

昨晩はドリカムのベストアルバムがバックに流れるおしゃれな部屋で、男3人で数時間にも渡ってこんな色気のない話で大盛り上がりw

大変僭越ではあるが、リーマン・ショックを苦労して乗り越えた経験を持つ経営者に共通する達観した見方というか経営信念みたいなものがあるのかもしれないと感じた。

働かせるのではなく活かす、活かすよりも共に目指す、そんな組織が最強なんだと思う今日この頃。

朝は7時30分くらいからカフェで1.5時間ほど英語の勉強をして、9時くらいに出社したら新聞を読み、ネット上のニュースをまとめてチェックするところから私の一日が始まる。

今日はそんな中でクラウドワークスで副社長をされている成田さんの講演内容の記事が目に留まった。


この記事である。
http://www.sumakatsu.com/_ct/16851464


この記事を読んで思ったのは、最近では珍しく地に足がついていて、外部からの誘惑や情報などに踊らされることなく本質をしっかりと追求できるタイプだなということ。言い換えれば軸がぶれない印象。

特に以下の文章が本質を突いている。

成功確率1%のものを何回やれば成功確率が何%になるかという計算式があるんですけど、500回繰り返せば、成功確率99%になるという結果が出るんです。つまり成功確率1%のものでも500回繰り返せば99%成功するのに、みんな500回やらないから失敗する。ほとんどの人の失敗した理由は「やり続けていないから」だと私は思っています。


昨今いろんな情報が飛び交っていることもあり、頭でっかちになりやすいし、ついつい地道な努力を飛ばして成功する方法を模索しがちな人が多い印象がある。つまりどこに宝が埋まっているのか、どの土俵で戦えば成功できそうか、を必死で探しまわっているようなイメージ。

でも成田さんの内容でもあるように、成功するにはやり続けることが最も近道であり、土俵はどこでもいいのだと感じる。

私自身はIT・インターネット業界というのはまだまだ可能性に満ちあふれているし、短い年月で大きなインパクトを社会に与えられるという意味では魅力的だと思っているし、戦略的な視点で考えても今の時代の起業家が選択すべき土俵としては合理性があると思っている。しかしながら別に飲食業だろうと、小売業だろうと、教育産業だろうと、どんな土俵であろうと自分が本気で頑張れる土俵であれば、成功できるのだと思う。

昨日のカンブリア宮殿でプレコフーズという、個人オーナーの飲食店にフォーカスして肉の卸売りと加工・配送を手がける会社を特集していたが、素晴らしい理念とオペレーションの仕組み、そして何より社員が活き活きと働いているのが印象的だった。

頭で考えるとついつい薄利な世界だと考え避けてしまいがちな市場だが、想いをもってやり続け、工夫をし続けることによって成功している典型的な事例だろう。

すぐに目移りすることなく、地に足をつけて、他人を羨むことなく、強い想いを持って地道な努力と工夫を続けることが、実は成功への近道なのではないかと思う。


継続は力なり

昔から言い伝えられてきている言葉は我々が認識している以上に深いのかもしれない。

最近思うのは、凄い会社というのは本当に地道な努力を続けているんだなということ。

凄いスポーツ選手が本当に地道なトレーニングを誰よりも必死になってやってきた結果であるのと同じように、凄い企業というのは本当に外からは見えないような細かい努力を徹底してやり続けてきた結果なんだと。

そう思わされた事例を紹介しよう。


先日ユニクロでつま先とかかとだけがひっかかるような靴下を購入した。
まさに夏、素足のように靴を履きたいというニーズに対する商品であり、毎年愛用している。

ただ昨年唯一の懸念として、足の甲の部分にあたる靴下の縁が折り返して縫い合わせてあり、長時間靴を履いているとその部分が足の甲に食い込んでしまって痛くなるということがあった。
まあ安いし脱げにくいし、そのくらいは仕方ないと受け入れていた。

それがなんと、今年購入して履いたみたら全く痛くなくなっていてびっくり。
良く見たら靴下の縁の縫い合わせがかなり特殊な縫い方をしていて、全く痛くなくなったではないか。
こんなミクロな課題点を誰が気付き、誰がここまで試行錯誤して作り上げたのだろうか。
大袈裟に思うかもしれないが、愛用していたユーザーとしては自分の心の声が届いたかのような気がして本当に感動した。

そういえばユニクロで少し前にも似たようなことがあった。

うちの社員が会社に当時ユニクロが力を入れ始めたステテコを普通にはいて出社していた。
さすがにちょっとパジャマっぽいのは否めないが、真夏は涼しくて軽快らしく、手放せないらしい。
まあエンジニアなのでそれもありかなと思っていたところ、唯一の弱点としてはポケットがないことだという。恐らく部屋着としての使用以外を想定していなかったのだろう。
そりゃステテコなんだから仕方ないだろーと冗談交じりに言っていたら、翌年ポケットのついたステテコが販売されていたのを見てびっくりした。

このレベルまでちゃんとユーザーニーズを商品改良に活かしているんだと。


今回はユニクロの事例を2つ紹介したが、インターネットサービスやモバイルさービスであっても、何となく使いやすいなと思うサービスは、その裏ではとんでもなく細かいところにこだわって改良を続けていたりする。
もちろん言うは易し行うは難しで、一朝一夕にはできるようなものでもないし、本気でユーザーのことを考え抜く姿勢や、カルチャーがなければ、そもそも気付くことさえもできないような細やかな改良ポイントが最終的には大きな差となって現れてしまう。

まさに「神は細部に宿る」である。

我々も多くのユーザーに使って頂いているサービスを運営している立場として、驚くほど細部にまで徹底してこだわってものづくりをしていかねばならんと、ユニクロの靴下によって改めて気付かされた次第。

チームで何か目標を追いかける上で多くの人が陥りがちなのがフォロワー症候群。

自分が取り組むべきこと、優先順位などを自ら考えずに、先輩や上司の指示を待ってしまったり、その指示の中での創意工夫に留まってしまう、いわばチーム内でリーダーシップを取ったり方向性の決定や取り組むべきタスクの検討には参加することなく、受け身になってしまいがちな人のこと。

本来であれば自らがそのチームでコミットした目標を実現するために、やるべきことと出来ることとやりたいことを考慮した上で、仲間と役割分担しながら切磋琢磨、試行錯誤していくのが望ましい。

こう書くと誰でも「そんなの当たり前だよ」と思うはず。

ただチームとしてどんな目標を掲げているのか、最終ゴールは何か、という基本中の基本が抜け落ちてしまっていることに自分で気付いて愕然としたり、何をやっているかはもちろん説明できるが、何を実現しようとしているのか、何のためにやっているのか、を説明しろと言われていざ説明しようと思うと「あれ?」となったりしないだろうか?


偉そうにこんなブログを書いている私も、起業家・経営者でなければ恐らくそうなっていたかもしれない。。。。


まさに「言うは易し、行うは難し」である。



「何をやればいいですか?」

ではなく

「これやっておきます。これもやったほうがいいと思うのでやりますね。」
「これよりもこっちをやったほうが改善されると思うので優先しちゃっていいですか?」

などと自らの意見や考えを元にやるべきことをどんどん提言しながら、前へ前へと突き進んでいく。私自身が仕事が出来ると思える人を見てきた結果、共通してそういう行動特性を持っていたように思う。


指示されたこと、任されたことを創意工夫しながら真面目に実行するというのは一見良さそうではあるものの、それだけでは優秀な兵隊、優秀なサラリーマンに留まってしまうし、指揮命令系統が確立していなかったり、事業や業務が確立しておらず朝令暮改や試行錯誤を繰り返すベンチャー企業的な組織ではさして活躍することは期待できない。


あくまでもその時々の状況を理解・把握し、自分で取り組むべきことを考え、優先順位をつけ、試行錯誤・工夫しながら前に進んでいくような人こそが求められている。


サイバーエージェントの創業社長である藤田さんの著書「渋谷で働く社長の告白」の中での印象的なシーンに、中途で入社した初日から完全に放置され、困った挙句に「何をすればいいか」と尋ねたところ「そんなの自分で考えて」と言われたというエピソードが書かれている。

その彼がやるべきだったことは何をすればいいか聞くことではなく、具体的にはどんな目標を掲げていて、それに対して現在はどんな状況で、どういう役割分担でどんなタスクをみんなが担っているのか、というような、いわば現状把握を早急にすることだったのかもしれない。
その上で「では私はまずはここから取り組みます!」と自分がやるべきことを設定・共有してがつがつ取り組んでいくのが求められていたのだろう。


私自身、自分が経営者になってみてそういう視点の持ち方、そういう働き方に気付くことができたように思う。そしてそこから自分の見える視野が広がり、仕事やビジネスが楽しくなっていたような気もする。だからこそ自社においては全ての社員にそういう働き方、考えることを放棄せずに、自らやるべきこと、自ら最大限貢献できることを考え、動くことを容赦なく求めるようにしている。


振り返ってみて、毎日出社することや毎日あまり考えずにやるべきこと(やるべきだと思い込んでいること)をただただこなすだけになっている人はすぐに考え方、行動の仕方を変えれば良い。

自分の考え方や取り組み方次第でいくらでも可能性は拓けるもの。

考えることを放棄してしまうと成長は止まってしまう。

気づいたその時からすぐに行動や考え方を変えてみよう。

2日連続の猛暑日が続き、いよいよ夏を迎えようとしている今日この頃、皆さんどうお過ごしですか。

私が1998年から主張し続けているのは、今の日本においてセットアップのスーツはありえないということ。33度の猛暑日で、都心部はアスファルトのお陰で体感温度は40度近くまでなるという中、長袖シャツにスーツ上下なんてとんでもなく非合理的だと思う。

もちろん冷房の効いたオフィスから車で冷房の効いたオフィスに移動するだけのエグゼクティブや外資金融マンであれば猛暑だろうとピンストライプのスーツをビシッと着こなすことも可能だろうが、電車から電車を乗り継いで外を歩き回る営業マンにとってはそんなことは100%ありえないわけで、スーツもよれよれ、ワイシャツは汗でびちょびちょ、40代ともなると汗の匂いも若い頃とは違って臭いのなんの、結果として出来るビジネスマンどころか、とんでもなく迷惑で無様な状態になってしまいがち。

そんなことを言い続けきて早17年、ベンチャー企業を中心に少しずつながらポロシャツやら、Tシャツやらでも快く受け入れてくださる企業も増えてきたように感じる。


とどうでもいい話が思ったよりも長くなってしまったが、今日書こうと思ったのは、社会人としての成長って短期間だと体感しずらいよ、ということ。

4月に入社したばかりの新入社員の皆さんのほとんどが、今頃自分がイメージしていたかっこ良くて出来る社会人像と現実との乖離に苦悩したり、焦ったりしているのではないだろうか。

恐らく弊社の新入社員達も多少なりともそういう感覚はあるような気がする。

しかしそんなのは当たり前で、社会人としてまだ4ヶ月目。
そんな簡単に成長できるほど、誰にでもできる簡単な仕事ばかりではない。
今はまだ誰にでもできるような雑用やら、修行僧のような訓練や勉強を繰り返し、少しでも早く一人前のビジネスパーソンになるべく努力する以外に道はない。

組織の成長に貢献できることの中で、もっと自分がやりたいことがあるということであれば、その欲求を持つこと自体はすごくいい。
でも今の自分にそれがやれるのかをちゃんと自問自答しなければいけない。
そしてやれないなら、今やれることで少しでも貢献しつつ、将来やりたいことで貢献できるように努力をしていくことが大事。

もしもっと貢献度が高いことができるはずなのに、理不尽な理由でやらせてもらえないということなのであれば、これは徹底交渉するなり勝手にやってしまうなりすればいいと思う。でも多くの場合は自分で思っているよりも自分ができないということ。

背伸びをすることも大事だし、欲求をもつことも大事だし、焦ることや向上心を持つことも大事。
でも楽しく働けていないことを外的要因のせいにして、地道な努力の積み重ねや日々の業務を単なる無駄な作業だと思って働いている人は絶対に伸びない。


女子サッカー界のレジェンドと言われる澤がなでしこジャパンの補欠としてベンチ入りしたのは周知だが、そこでの彼女の献身的な働きぶりに注目した人はそれほど多くないかもしれない。私は彼女がハーフタイム直前にすっとベンチを立ち、ドリンクやタオルを用意していたのを見て、本当に凄いと思った。そこには年齢もなければ立場もなく、なでしこジャパンのメンバーとして本気で勝つためにその瞬間に自分ができることを考え実行しているだけなのだろう。
そしてもちろん彼女はピッチに立ちたいはず。ただ自分が出たいという思い以上に、チームとして勝つこと、そしてそのための現時点での監督の判断や、自分の代わりにピッチに立つ選手を信頼しているのだろう。

本当になでしこジャパンから学ぶことはとても多い。
一部決勝戦での大敗に対して監督の采配をバッシングするような輩もいたようだが、正直そんな声は無視していいと思う。勝負の世界だから勝敗が大事なのはもちろんだが、そこに向けた一切手抜きのないコミットメントがあった以上は賞賛してあげるべきだと思う。


また話が脱線したが、自分が楽しい楽しくない、やりたいことをやらせてもらえない、もっとクリエイティブなことをやりたい、そんな甘い考えは一旦忘れて、社会人として自分が選んで加わったチームの成長のために、今の自分は何ができるのか。そして近い将来どういう貢献をすべく、どういう努力をしていくのか、考えることが大事なのではないか。

社会人としての成長はとんでもなく大きな巨人専用の階段を登るようなイメージだと思う。
努力していても努力と比例して成長していくわけではなく、階段のようにずっとまっ平らな状態が続いているかのような感覚が続き、それでも諦めずに頑張っているとふと見える景色が変わる。つまり階段を一段登っているような状態になる。そうやって段々に見える景色が変わっていき、自分が出来る範囲や扱える領域が増えていく。

そしてある程度のレベルに達すると、職務や作業の一つ一つが楽しい楽しくないということよりも、自分達がコミットした目標や価値の創造が実現できるかどうか、どうやったら実現できるのか、そこへのあくなき挑戦自体を楽しめるようになるような感覚がある。

しかも階段をある程度登ってくると、今度はとんでもなく難易度が高かったり、とんでもなく責任が重たいような仕事が望む望まないに関わらずに集まってくる。努力の末に信頼を勝ち取った人には、それに見合った責任や裁量が与えられる。その責任や裁量は加速度的に高まっていくもの。


もちろん私自身も新入社員の頃はそんな大きな階段だったなんて気づくわけもなく、何度も腐りかけ、何度も努力することを放棄しようとした経験がある。責任も裁量も全くなく、努力すれば責任も裁量も加速度的に高まっていくなんていう話は辞めさせないための嘘だとしか思ってなかった(汗)。


それでもいろんな先輩のアドバイスによって気づかせてもらえたからこそ今がある。
そして私自身が40歳になり、今度は伝えていってあげなければいけない立場になったのだと認識している。

どんな仕事でもその仕事の目的や必要性をちゃんと理解し取り組むことで、見える景色が変わり、自分がとんでもなく大きな階段を登っていることに少しは気づけるはず。

新入社員の皆さんには、自分が本気で考え抜いて選んだ道をそんな簡単に諦めないでもらいたい。
そして一見楽しそうに見える隣の芝は、決していつまでも青くはないということの本質を良く理解し、小さな努力の積み重ねの上にとんでもない成功があることを意識して頑張ってもらいたい。

好きこそものの上手なれとは良く言ったもんだと思う。

この言葉に限らず、昔の人が言い伝えてきてなお現代にも残っている言葉には必ずそこに意味や価値があるのだということを気付かされる。


ちょっと話は変わるが、弊社では能力と意志であれば意志を重んじる風土がある。
もちろんどちらも大事なのだが、やはり後者が大事だと思っている。
これは採用時も同じで、意志があるが能力が不足している人は採用する可能性があるが、能力があるが意志が不足している人は採用する可能性はない。

結局、何らかパフォーマンスを出すために持っている能力を活かさないといけないわけだが、そのためにはパフォーマンスを出そうという強い意志がなければ長続きしないから。

至って単純な話である。


ただ真面目であることと意志があることも違うと思っている。

真面目に取り組む時というのは、心理的には「やらないと」「やるべき」「頑張らないと」「頑張るべき」といった感じで自分を説得しようと努力しているようなイメージ。
一方で意志がある人が取り組む時は「これができれば凄いことになる」「なんとかここまで実現したい」「こんな形にできたら最高だろうな」「絶対に喜んでもらえるはず」などといったポジティブな感情が頭の中を占めているようなイメージ。

アドレナリンが出ているか、出ていないか、という方が単純でわかりやすいかもしれないが、後者はまさにアドレナリンが出ているような働き方。

仕事って結構作業自体は疲れるけど、その先に実現したいと思っている形や結果をイメージするとちょっとワクワクするような、そんなものであるべきだと思うし、そういう方が自然と頑張れるもの。

プロサッカー選手が練習は辛いけど、次の試合で何としても点を取ってやる、と強い意志を持って練習している時はとんでもなく集中しているのと似ている。


今の時点でそう思えていないから転職しなければいけないのか、というとそれはそうではないと思う。
自分の近くにいる先輩や経営陣の人達で、自分なんかよりも圧倒的にポジティブなエネルギーを持っている人と、その組織が目指す未来やビジョンについて、徹底的に語る機会を増やしたらいいと思う。更にいえば、会社自体のビジョンだけでなく、その中で自分自身がどういう貢献や活躍をしているか、どういう期待がされているか、どんな可能性が開けているのか、そんなことを自分以上に見えているであろう人と話すことで、自分自身もワクワクできるのではないだろうか。

サッカーが弱い時代に「ワールドカップで優勝するために頑張ろう!」と言っても誰もワクワクしないわけで、なぜなら実現できるわけないと思ってしまい、ワクワクどころかビジョンとしてイメージが沸かないから。

しかし実現可能性が見えている人にその方法論やそこへの戦略などを聞かせてもらえれば、自分ももしかしたらいけるかもしれない、と思えるようになり、ワクワクできたりするもの。

つまり自分よりも見えている人、自分よりもワクワクしている人と話をすることで、自分も少しでも未来のワクワクを感じることで、多少なりとも今の仕事を好きになることが出来るのではないかと思う。

それによって仕事への集中力や成長意欲、貢献意欲などが見違えるように変わっていく人をたくさん見てきた。そこから流れに乗ってしまえば、今度はその人自身が後輩に対してポジティブなエネルギーを提供したり、ビジョンを見せてあげたりする立場になり、語りながら自分自身も何度もワクワクする、そんな好循環にはまれれば理想だろう。

好きこそものの上手なれ

だったら今の仕事を好きになっちゃうことでしょ。

あなたの今やってる仕事(職務)は何のためにやっているのだろうか?
その仕事は会社の成長や会社が社会に対して生み出す価値の増大に貢献しているのだろうか?

毎日毎日頑張って仕事をしていると、つい視点が目の前の職務にばかり落ちていってしまい、気付いたら視野がとんでもなく狭くなっているという経験は誰にでもあるはず。


自分のその仕事をどう効率的にやるか、その対応をどう誠実にしっかりとやり抜くか、みたいなことはほとんどの真面目な人は問題なく考えているもの。しかしそれが真面目ゆえに完全な局所最適となっていて、気付いたらやらなくていいことや優先順位がとんでもなく低いことに没頭していたり。


いわゆる「木を見て森を見ず」「局所最適現象」「Insect's view(昆虫の視点)」などと言われる状態のこと。


細部にこだわることや、損得勘定ではない感覚で誠実に仕事をすることなど、日本人の美徳は多々あるし、それ自体は国際的に見てもなかなか真似ができない、とんでもない競争優位な要素だと思っている。

一方で長いこと言われ続けているように、労働生産性の低さは別途解消していかなければ、これからのグローバル競争に勝ち残っていくことは難儀なのではないかと思う。

そのためには、全員が自分が向かっているゴールや目的をしっかりと把握していること。
その実現、そのゴールへの到達に向けた取り組みや試行錯誤に対して最大限知恵を絞り、時間を使うこと。

富士の樹海で足元を見ながら歩いたらいつまで経っても抜け出せないという。
ビジネスでも同じように、自分達が向かっている方向性やゴールをちゃんと定期的に意識しながら、それに対してどの程度の貢献度合いか、どうやったらもっと貢献できるか、を考えながら仕事に従事することこそが大事。

言われたことや決まっていることを黙々とやり続けるだけでは、これからの知識産業ビジネスの市場では戦っていけない。一人でも多くの社員が知恵を絞り、試行錯誤をすることで、チームとして掛け算のパフォーマンスを出す必要がある。


自分は毎日頑張っているつもりだけど、実は組織全体を見渡したら、既にほとんど意味を失った業務をただひたすら継続していたり、もっとやるべきことがあるのに何となく目の前のことに没頭してしまっていたりしないだろうか?

気付いたら会社の中で迷子になっている、そんなケースが実は思ったより多いのではないだろうか。

自分の時間・労力を最大限貢献へと反映できる人は当然ながらバリューが高いし成長の速度も早いもの。そのためにやるべきことはシンプル。定期的に視点を切り替えて自分のやっていることの価値や貢献度を客観的に見極める習慣を持つこと。もっと簡単にいえば「その仕事やらないとどんな問題やトラブルが起きるの?」と自分に問いかければ良いと思う。あまり大した問題が起きないのであれば、それほど重要な業務じゃないのかもしれない。

そうやって自分の仕事の優先順位や、劣後な業務の見直しを定期的に行った上で、上司や先輩に積極的「もっとこっちやるべきだ」とか「もっとこういう仕事に時間を投資しないと成長しないのではないか」と提案・提言していけば、恐らくあなたの職場での信頼度や評価はどんどん上がっていく。


でも今読んでくれている人のほとんどは「そんなこと言われなくてもわかっているよ」「自分はやれている」と思っているはず。

騙されたと思って今一度自分の今日一日の仕事内容を確認し、それをやらないと何が起きるか、それをやるとどんな貢献ができるのか、会社の目的やゴールに対してもっと貢献できることややるべきことはないのか、考えてみると案外気付きがあったりすると思う。

ちなみに私は40歳を超えた今でも頻繁に自問自答して軌道修正しているくらい(^_^;)

よくベンチャー企業に入ったほうが成長スピードが早いと言われたり、大企業の方が教育システムがしっかりしているから学べると言われたり、世の中にはいろんな意見がある。

率直に言ってどっちもどっちなんだと思う。

大企業にスピード早く成長する機会があるかどうかということは、大企業で働く方にお任せするとして、ベンチャー企業ってどうなの、ということについて書いてみようと思う。

ぶっちゃけベンチャー企業、特にスタートアップに近い未成熟な成長途上の企業というは、たくさんの成長機会があるどころか、毎日どうやったら成功できるか、どうやったら売上があがるか、などを頭がおかしくなるくらい考えながら、目の前のやらなければいけない大量の仕事をこなしていくようなイメージの方が限りなく事実に近いと思う。

やりたいことがやれる、というよりも、やりたくないこともやらないといけない、という方が近い。
若くして経営に近いところで働けるというよりも、経営者でさえも現場で走り回り、汗をかきまくらないとやっていけないという方が近い。

これが成長途上のベンチャー企業の現実。


でも唯一最大のポイントは、自分の考え方や捉え方、見方次第では、とんでもないチャンスがあるということ。

上記のようななんでもやらないといけない状態をなんでも自分でやれるとか幅広い仕事に携われると捉えられたり、何も武器やリソースがない状態をこれから自分次第で何でも生み出せると捉えられたりするか否か。

ベンチャー企業は先が見えないから不安と捉えるか、先が見えないからこそ自分次第で可能性が無限大だと捉えるか、本当にこれはその人の考え方次第。

実際常にピンチだし常に大変なんだけど、私のような典型的なアントレプレナータイプの人間からすれば、大変でもしんどくもないような単純作業を日々淡々をこなすことの方がよっぽどしんどい。しかも自分の10年後の給与や仕事までイメージできてしまうようじゃあ努力する気も起きないし。


だからマスコミなどの扱いによってベンチャーの時代だとか、大企業の時代だとか、どっちが人気だとか、どっちにいけば生涯賃金いくらとか、そんなことはあくまでも結果でしかなく、それが本当に誰にとってでも決まりきった結果でもないわけで、大事なのは自分の価値観と照らしあわせて、どういうワークライフを送りたいかということ。

どっちが正しいわけでも、どっちが良いわけでもない、ということ。

あまり面白くない結論だけど、それが真実。
ベンチャー企業に長くいるとついついポジショントークしちゃいがちだけど、まあ結局は自分次第ということですな。

いくら若いとはいえ、タッチを全く知らないという人はほとんどいないだろう。
私が小学生から中学生くらいの時に一世を風靡した名作コミックスである。

タッチ


まあ小学生当初は友人に薦められても「そんな少女マンガみたいなもの読まねーよ」などと男らしさを過度にアピールしていた頃もあったが、40歳の今となってはあらゆる社員に「タッチ読んでないなんて人としてありえないだろ!」などと言ってる始末。

まあ冗談はともかくとして、タッチを読んだ方がいいと思っていること自体は事実で、タッチは人が生きていく上で、避けては通れない複雑な人間同士の関係や絡み合う心理状態を、漫画ながらに極めて上手に描写していると思う。


数名の社員に読んだ方がいいと薦めた手前、ネタバレさせるのも微妙なので、詳細は記載しないが、人は生きていく中でいろんな人と関わらざるを得ない中で、まさに家族や恋人、片思いの相手、友人や先生、先輩や後輩など、いろんな性格・価値観の人達とどう接していけばいいのか。

まだ人格が形成されきらない若いうちにタッチのようなコミックスを読むことによる学びはすごく大きいような気がする。

時には自分の強い感情を抑制してでも、相手や周りの人のことを第一に考えなければいけないことがあったり、時には勇気を出して一歩を踏み出さないといけないことがあったり。

今の時代は興味があればすぐにLINE、Facebookでいつでも連絡が取れる時代。会えてない時間にいろいろ考え、想い悩むことがないからだろうか、自分以外の相手の心理まで汲み取ったり理解することが苦手な人が多いように感じる。
誰かの歌で「会えない時が愛を育てる」なんていう歌詞があったが、まさにそうかもしれない。


何はともかく、タッチは既に何度も読んだが、何度読んでももう一度青春時代に戻りたくなるくらい、純粋で感情移入しやすく、そして人の感情の機微が完璧なレベルで描写されている、素晴らしい漫画だと改めて思う次第。

ちなみに私がそんなこんなで薦めまくっていたら、そのうちの1人が酔った勢いでAmazonで大人買いしたらしく、既にオフィスには全巻揃っているので、アトラエ社員のバイブルとしたいと思います♪

ちなみにあくまでも人間力や相手の心理を深く考える感覚が身につくであろうと思うだけで、決してこれを読んだからといって仕事ができるようになるわけではないのであしからず。

ベンチャー企業が成長するため、成功するためにすごく大事なのは、身の丈を逸脱した人材を採用し続ける努力を惜しまないことかなと最近思う。

小さな組織だけど、給与もそれほど払えないけど、まだ無名だけど、売上も利益も小さいけど、それでもビジョンや目指している姿を全力で伝え、全力で口説きに行くこと。

もちろん身の丈を超えた人材を採用するのは、経営者として正直怖さや不安もある。

こんな会社で満足してくれるだろうか。
こんな年収で頑張ってくれるだろうか。
すぐに辞めてしまうのではないだろうか。
自分の能力の底を見抜かれてしまうのではないだろうか。
その人の人生を台無しにしてしまうのではないだろうか。
などなど。


まあよほど鈍感や無責任だったり、利己的な人でない限りは、人を自分の夢の実現に巻き込むというのはそれなりに責任があるわけで、市場価値の高い人、選択肢の多い人であればあるほどにその重みは大きく感じるのは当然のこと。

しかしそれでも本当に大きなことを成し遂げようと思うのであれば、未来の大きくなった時のことをイメージし、その時であっても中心人物として活躍しているであろう人を必死に口説いて採用するくらいのことが必要なのだと思う。

よく「この社長は本当に人たらしで、、、」と言われている人とお会いするが、経営者としては素晴らしいこと。

自分と同じように本気で大きく成長した未来に自分の限られた時間を投資してくれる仲間をどれだけ集められるか、こそがベンチャー企業の肝といってもいいくらいかもしれない。

たまにとてつもなく小さく無名で赤字のベンチャー企業なのに、とんでもないレベルの人材が必死になって働いている会社を見かける。そういう会社を見るとこの会社は伸びるだろうなと思ったり。

創業当時のDeNAさんなんかはまさにそうだった。
南場さんと中心にマッキンゼー出身者やオラクル出身者、学歴は東大とか国立や私大トップクラスの若く意欲ある人達が集まり、とんでもない低賃金で(失礼ながら)寝食を忘れて働いている、まさにそんな雰囲気だったのを覚えている。

ビジネスモデルは臨機応変にピボットできるが、組織はそう簡単に変えられない。

もちろん能力だけではなく価値観や人間性の一致が何より大事なのは言うまでもないが、新卒、中途共に、本気で自分が見据える未来の企業レベルに合わせて、今の組織からしたら身の丈を超えているように見えるような人材でも、怯むことなく、自信と気合と責任をもって徹底して口説くべし!!

まあもちろん経営者も人を巻き込み、雇用することの責任を感じないといけないが、優秀な方であればあるほどに、最終的には自己判断&自己責任ということだと理解しているものなのでw

と最後は少し逃げ道を用意してみました。。。

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