いよいよ2018年入社の新卒採用活動が本格的にスタート。
毎年恒例の超多忙な時期に突入。

新卒採用は会社の未来に向けた投資であり、長期戦略においては極めて重要な取り組み。
今年も一切の手抜きなく、本気で過去最高レベルの仲間を集めるべく、全国飛び回る覚悟。


そんな中、学生との話の中で面白い質問があったので共有を。


「安定企業は存在しないと言うがベンチャーよりも大企業の方が安全ではないのか?」
「大企業からベンチャー企業は転職できるが、逆はできないと聞いたがそうではないのか?」



資本主義という自由競争社会において絶対的安定は当然ながら存在しないのは自明。
一方で竹の子のように次々に生まれるベンチャー企業と、歴史と実績を持つ大企業のどっちが倒産リスクが少ないかといえば、当然ながら後者であるのも事実。しかしながら考えるべきは、会社が倒産しないことや存続し続けることと、自分が望むような働き方が維持できるかどうかは全く別の話。

自由競争社会においては、プロスポーツ選手のように市場で十分な価値を持つ人達は、組織に依存することなく個人としての安定を得ることができる一方で、高度経済成長期のような一種の雇用保証は不可能なため、実力がないままに会社依存が高まっている人達は、近い将来厳しい現実と直面することになるのも自明。

さらに突っ込むと、大企業からベンチャーは転職できて、逆はできないという理論が成り立つとすると、大企業の社員が総合的に見てベンチャー企業の社員よりも市場価値が高く優秀であるという現実が成り立たなければいけない。さすがに実力がないのに大企業出身だからとか、ベンチャー出身だからということで採用するなどという非合理的な現実は起こり得ない。

もしそういう時代があったと感じるのであれば、それはそもそも大企業に入る人材とベンチャーに入る人材の能力差がとんでもなくあった時代の印象が残っているのかもしれない。現時点でも大企業を最初の就職先として選択する優秀な学生は後を絶たない。ゆえに第二新卒に近い若い世代であれば、大企業からベンチャー企業に行ける人は多いと言っても過言ではないかもしれない。しかしながら大企業にいるからベンチャーに行けるということではなく、もともと優秀な人材が大企業に入ってたというだけの話。

つまり結論としてはどっちからどっちであっても、十分な実力や経験、ノウハウなどを有することなく転職できるなどという非合理な話がまかり通るわけはない。常識的に考えれば誰でもわかる話ではないだろうか。どちらの環境で努力した方が力がつくか、シンプルにそれだけである。

そうでないとすると、読売ジャイアンツに属している選手はみんなヤクルトスワローズには移籍できて、逆はできないみたいな話が成り立つということになる。あるわけがない。実力、期待、信頼、あらゆる面で個人個人が評価されるのが自由競争社会である。

改めて、同じ会社を選んでも得られるキャリアは異なるのがこれからの自由競争社会。
つまり真の資本主義社会。

これからは会社に依存したビジネスパーソン人生ではなく、自らの意志に基づき選択し努力することで市場価値を積み上げていくビジネスパーソン人生へと変わっていく。

改めてこれから就職を考えている学生の人達には、その本質をしっかりと理解し、自らが情熱を注げるような悔いのない選択をしてもらえると嬉しい限り。

暗雲立ち込める日本の未来を変えていくのは、我々世代を含めた若い世代であり、その一人ひとりの選択や決断、そして努力によってのみ、日本は良い方向に進んでいくのだと思う。

最後に、久しぶりのエントリーがさほど面白くなかったことをお詫びしつつ、終わりたい(T_T)