転職支援会社の社長として、たまには専門領域についてまともなことを書かせていただこうと思います。

最近キャリアを磨きたい、キャリアを身に着けたい、キャリアアップしたい、、そんな言葉がマスコミを中心に飛び交っています。ある意味ブームと化していると言っても過言ではありません。
では、みんなの言うところのキャリアとは何なのでしょうか。それを真剣に考え、理解している人は非常に少ないのではないでしょうか。

昔のキャリアという言葉はエリートサラリーマンやエリート官僚のことを指していました。
しかし今、キャリアとは、と尋ねると、人材紹介会社のコンサルタントも含めて多くの人は市場価値や年収のことだと思っている人が多いように感じます。

しかし私はそうは思いません。個人的にはキャリアというのは、自らが望む働き方を実現するための様々な力、そう考えています。

一昔前は、

安定=業績と雇用の安定した大企業に入ること

だったものの、周知の通り現在は全く異なっています。
ではは今はどうなっているのか。今は、

安定=安定したキャリアを有すること=自らが望む働き方を実現する力を有すること

だと考えられます。

日本のサラリーマンは高度経済成長に乗じて、ある意味本質を考えることを怠けてきました。会社が守ってくれるはずだと信じてきました。それが崩壊することなど考えずに。

今は違います。どの企業も5年先は全く見えないといってもいい。
そんな時代において会社の安定など存在しないのは言うまでもありません。長銀も倒産し、興銀も合併、都銀ですらどんどん合併、商社も合併&リストラ、山一證券、花王、ダイエー、西武に至っては崩壊状態。
どの企業もその当時、というよりつい先日まで超優良企業だと思われていた企業ばかりです。
このような市場の中で真に安定した企業を探すことほど難しいことはありません。というか現時点での安定が継続することなどありえません。

現在企業の平均存続年数は30年と言われています。
一方で大卒の一般的な人の勤続年数は38年。
一社で勤め上げることがほとんど成り立たない時代が到来しているのはこの数値からも明らかでしょう。

だからこそ、5年後、10年後、15年後、、、いつ会社が倒産・リストラしたとしても、競合や市場から引っ張られる力を身につけておく以外に安定など存在しないのです。

ではそれはどこで身につくのか、答えはどこでもやり方によっては身につくのだと思います。ただしあえて言うならば、将来性の高い事業領域で活動する企業であること、そして実力主義であるところ、若くとも責任や裁量を任せてくれる風土や経営方針を持つところが望ましいと思います。

年齢構成の高く、歴史ある企業は、成熟産業であることが多く、成熟産業では新たな事業や変化が生まれにくい現実があります。
さらに近年に生まれた若い会社と異なり培ってきた歴史があることで、比較的封建的である傾向が高く、そういう企業においては

若い=未熟

という捉え方がされてしまう傾向があります。

一方で若く、成長途上の企業は、若い=力・可能性といった捉え方をする企業が多く、不必要な苦労や心労なく、仕事に没頭できる風土があるのではないでしょうか。

安定したキャリアを身に付ける上で、その企業がいつまで存続するかどうかは関係ないと言ってもいいでしょう。
一昔前のIBM社の50代というは、他の大手企業と比較して圧倒的に離職率が高かったそうです。つまり市場で転職先が多いということであって、引き合いがあるために、転職しているのです。

しかし多くの大企業の50代はリストラされる恐怖と日々戦いながら通勤しているというほうが多いのではないでしょうか。

サラリーマン、OLもそろそろ本気で考えるべきだと思います。真の安定とは何か、そしてキャリアとは何かを。
日本でも唯一プロスポーツ選手だけは知っています。安定とは自分の実力以外の何でもなく、いくら強いチームに所属していても、それは一切安定にはつながらないということを。だからこそ彼らは挑戦し続け、安定した力を磨き続けるのです。

会社や組織、社会環境といった外的要因に大きく左右される安定は、もはや安定とはいえないですし、そもそも安定などではなかったのです。結果として安定していただけで。

自分がいかに頑張ったとしても、職を失う可能性がある現代の唯一の安定は、外的要因ではなく、内的要因にのみ帰属すると考えるべきであり、まさにそれが本質的なキャリアであるということを、改めて意識すべきときなのではないかと思います。

数年前は、保守的な人の典型的な例として、不良債権問題が露呈していたことで金融機関が騒然としており、不安を感じた若い人達がこぞって公務員試験を受けていました。つまり銀行は安定ではない、であればより安定している公務員になろう、という発想です。
しかし現在は公務員になれたとしても、民営化の荒波に巻き込まれ、再び不安をはじめていることと思います。

まさに環境に安定を求めるのではなく、真の実力を身に付けること、20代、30代はまさにそれが大事だと思います。

もし不安だったり、悩んでいるようであれば、ぜひともご相談下さい。
安易な転職や安易な年収アップを薦めるようなエージェントではありません。
真のパートナーとして一緒に考えましょう。

長くなりましたが、最後はまぎれてちょっと宣伝させていただきました。。