とうとう待望の新卒決定者が誕生した。

先日内定者ということでご紹介したうちの1名より、正式に入社の意志を頂戴したのである。

相当早い決断であったが、非常に意志が明確で、こういうタイプにはベンチャーで成功する人が非常に多い。
何を隠そう、私自身もどちらかというと相対的ではなく絶対的な判断基準で物事を決めるタイプであり、事実それで後悔したことはない。

ただ何よりも驚きなのは、ご家族がこれほどスムーズにベンチャー企業への就職に対して、理解されたということである。その点では非常に珍しいケースかもしれない。


ご両親からすれば、大学卒業まで手塩に育ててきた大事なお子さんを、聞いたこともない名前の会社に就職させたくはないのが通常の感覚だろうと思う。
特に最近、ライブドア事件などもあり、ベンチャーへのイメージが悪くなっていることも少なからず影響があると思う。

そういう意味では、そんな理解あるご両親に深く御礼申し上げたい。


私自身、非常に悔しいのは「うちはまともです」という証明がなかなかできないことである。売上なのか、社長の経歴なのか、規模なのか、福利厚生の充実度なのだろうか、そんなものは本質的にはなんの指標にもならないと思っている。

大企業であればいいのか、知名度があればいいのか、それも違うと思っている。

事実、ダイエーは安定した良い会社なのかどうか?
では、カネボウはどうなのか?
統合を繰り返す銀行に入っていたら安定だったのか?
分割し民営化した道路公団はどうなのか?
今後の郵便局は本当に安定した選択なのか?

何も大企業がよくないと言っているのではなく、大企業だから良いわけではないと言いたいのである。
ベンチャー企業であっても非常に真摯にビジネスに取り組み、世の中に多大な影響と貢献をしている企業も多々存在するのも事実である。

しかしそれを明確に伝える方法がない。そこが難しい。
あとは学生個人個人が真剣に考え、自分なりの決断を下すということに期待したい。


つまりは、自分がどういう働き方をしたくて、どう人達と仕事をしたいのか、何を目指したいのか、が重要なのだということだと思う。
それができるのが、ベンチャーなのか、大企業なのか、はたまた公務員なのか、ということであって、安定だから大企業、一攫千金だからベンチャー、というようなきわめて表面的かつ不安定な要因に左右されるべきではないと思う。
まさにどちらも外部要因による影響や変化が大きすぎ、自分ではコントロールできないものである。

重要なのは自らの意志で、両社の違いを理解し、選択・決断するということだと思う。

就職活動中の学生には、周囲からいろんな意見やアドバイスがあるだろう。
勿論それらは全て皆のことを考えて、親身になったアドバイスだろうと思う。
しかし最後に決断するのは自分自身でしかない。
自分の決断に誰かが責任を取ってくれるわけではない。
会社やがキャリアや人生を保証してくれる時代ももう過去の話である。
これからは自らの責任で自らのキャリアを切り開いていくことが求められていることは間違いない事実である。

ぜひともここで諦めてしまわないで、自分のワーキングライフ、自分のキャリアを真剣に考えてみて、悔いのない決断をしてもらいたい。

もし何かアドバイスが必要な人、相談にのって欲しいという人がいれば、コメントをくれれば可能な限り回答したい。

最近非常に忙しいため、回答に時間がかかるものもあるかもしれないが、それはご容赦いただきたい。

最後ながら、意欲ある学生の方、ぜひともうちの会社の門を叩いてみてほしい。
社員一同、若き仲間の参画を楽しみに待っている。