仕事上、様々なベンチャー企業の採用をお手伝いさせていただいている。

そのときに多くの経営者の方から相談されることで、一番多いのが、
優秀な人材がほしいが何故か採用できない、という内容。



採用コンサルティングとして一定期間コミットしてやらせていただく際
には、採用の上流戦略から、ターゲット人材の選定、リーチするための
手法の選定、面接官のトレーニング、採用サイトの構築、などなど多岐
に渡って見直さないといけないことが多い。


一つ一つのノウハウや手法について、ここで記載するわけにはいかない
ものの、最も経営者が勘違いしがちなポイントについて触れておこうと
思う。



一番の間違いは、


中途採用=選考


ではないということ。



今の時代、優秀な人材には多くの選択肢が存在する。

せっかく接点を持てた人に対して面接の場で、


「なんでうちに来たいの?」


なんていう質問をしようものなら、


「いや別にまだ決めてないです。」


といわれてしまうのが当たり前となっている。


大事なのは2つ。


一つは、面接=選考ではなく、面接=お見合い、と考えること。
お互いのことを知り合い場として、情報を開示し、質問に答え、
Visionや戦略を語り、モチベーションや興味を高めてもらうことが
大事になる。


そしてもう一つは根本的な問題。
能力ある人にとって十分に魅力ある会社であるかどうかということ。
会社の魅力と採用したい人材のレベルが合致していないと採用は
実現しない。

社長が自分の欲を満たすために経営している企業に、優秀で視点の
高いビジネスパーソンが入るわけはない。

そこまでではないにしても、将来性や戦略性、アップサイドの可能性
がない事業や経営者のもとには、優秀で将来有望な人材がくるわけが
ない。

ベンチャー企業を選ぶ人の多くは、Visionの大きさや戦略性や将来性、
そして自分が得られるであろう経験や長期に渡る経済的メリットを
考える。


無名だから、給与が高くないから、それが理由だと思っている
ベンチャー企業の経営者は多いが、実際にはそれ以上に夢や将来性
がないことによって採用できていないことや、面接を単なる面倒な
選考だと思っていることによることが圧倒的に多い。


ベンチャー企業だからこそ、給与やポジションで採用するのではなく、
夢や将来性、そして経営者の本気度で人を口説いて仲間にしていかなく
てはいけない。

そのための時間や労力は厭わないことが重要だと思う。


もちろんそれが満たされた上で、さらなる戦略的な採用を実施する
ことで、やっと成果が出るのだが。


そこから先は弊社のコンサルティング領域なので割愛します(笑)。