楽天の三木谷社長の本『成功のコンセプト』にも、再重要ポイントとして書かれているスピード。

事業を成長させていく上で、最も制約となるのが時間。
時間だけは、世界の誰もが平等。

つまりその限られた時間を如何に有効に活用するかが大事。



三木谷さんは本の中で以下のようなことを言っている。



例えばある社員が、この目標の達成には3ヶ月必要だと言ってきたとしよう。その社員はもちろん達成までの行程とそれにかかる時間のデータを用意しているわけだ。そのデータを見た僕は、行程の中で捨てられる部分をまず探す。
〜中略〜
本当にやらなければならないことだけを残して行程を再構成すると、3ヶ月の目標なら、たいていは1週間くらいでできてしまうことが多い。一般的な常識としてやらなければならないことは無視し、ロッククライマーが崖を見上げる時のように、頂上にたどりつくために必要な突起や隙間だけを残すのだ。




過去の経験から積み上げるだけのスケジュール作成に陥ってしまう人は多い。
組織の目標もそうだが、個人としての成長目標なども同様。


そういう経験則に頼った方法ではなく、いつまでにどうなりたい、いつまでにどこにたどり着きたいというゴールを定め、そこに最短でたどり着く方法をゼロベースで探していくことが大事なのだと、改めて考えさせられた。


私も日頃自分の経営スピードを見直さないと、と反省することが多い。
経営者として自分はがんばっているし、ベストを尽くしていると思い込んでしまったら終わりである。

しかしそれに気付くこともそうそう簡単ではない。

私はそのためにも、こんな問いかけを定期的に自分にするようにしている。


『自分の後任としてジャックウェルチ氏が就任したら何をするだろうか?』

『自分の置かれている立場にソフトバンクの孫さんがいたら、こういう計画を立てる のかどうか?』


こんな自問をすると、ほとんどケースでは自分のレベルの低さに気付かされる。

まだまだできるはずなのに、自分の短い経験則の中でしか考えてなかったと。



上司と社員、どうしても俯瞰して全体や先を見通しやすいのは上司。
そういう関係の中で、スケジュールを短くするように言ったりすると、社員としてはついつい無理難題を言われいてるような感覚をもってしまったり、背中を押されているようなストレスを感じるもの。


三木谷さんの本でも同じようなことが書かれており、三木谷さんは、社員には自ら乗りたい電車があと数秒で出発してしまうから走らないと、という気持ちになってもらうことが大事だといっている。そしてその電車に恋人が乗っていればなお最高だと(笑)。


つまるところ自分が仕事を通して本当に実現したいと心から思うことが大事で、その上でそうそう簡単には越えることのできない目標を楽しみながら設定する。



感覚的には「これできたらめっちゃ凄いな」と思えるような目標がいいと思う。


そしてそれに対してどうやってクリアできるか、真剣に頭を使って考える。

そういうプロセスを繰り返すことこそが、成長のための大事なポイントかもしれない。30代も中盤になってくると、ちゃんと意識したり、視点を高く持つ努力をしないと、そういうことが自然とはできなくなってきてしまう。



ここまで書いて、自分も反省すべき点がいっぱい。。。

もっともっと努力しなければ。