昨晩、新年早々風邪をこじらせ、いつもより少し早い時間に帰宅して、テレビ東京のカンブリア宮殿を見ていた。


昨日の特集は、東北楽天ゴールデンイーグルスの野村監督。


野村監督のコメントを聞いて驚いたのは、まさに企業経営者と同じ視点。
過去の実績データをベースに、様々な分析を行うことで、職人芸から、再現性のある成果・結果を出させていく。まさに選手にPDCAサイクルを回すことを徹底的に教えこんでいる。

これには驚いた。


従来の野球は選手個人の持つセンスと感覚に依存していた傾向が強かった。
そこに、再現性のある成果の出し方を考え、教え込んでいくことで選手を育て、成果を出させる。


まさに事業再生やターンアラウンドにおける手法そのもの。


中でも野村監督のコメントにおいて印象的だったのは、


「何を言うにせよ愛情がないといけない。その選手を育ててやりたいという本心から の思いがなければ、単に怒っているだけとしか思われない。ちゃんと育てたいと思 っていれば、必ず相手にも伝わるもの。」

まさにそう思う。


ビジネスにおいても厳しい要求や叱らなければいけないことは多々ある。
しかし大事なのは相手の成長を思うがゆえに叱っているのか、それとも自分の感情に基づいて怒っているのか。

それこそはまさにマネジメントにおける重要な違いだと思う。
野村監督は厳しい一方で愛情や思いを強く持っている人だからこそ、人がついてくるのだろう。

女子バレーボール日本代表の柳本監督もまさにそんな印象。
彼も異性の若い選手との相互理解を深めるために、積極的に携帯でメールを打つように努力しているという。しかも絵文字も駆使して(笑)。

しかしそういうことがあるからこそ、厳しい練習や厳しい叱責があっても、選手はなんとかクリアしよう、期待に応えようと思うはず。


私自身も10年近くマネジメントについて考えてきたことによって、多少ながらわかってきたこと・・・。
どんな業界であっても一流のリーダーは身につけていることなんだと改めて実感。


話は変わるが、野村監督は一流の条件として、貪欲でありつつけることの大事さについても触れていた。


もっと上手くなりたい、もっとできるようになりたい、もっともっと・・・・

ビジネスでもスポーツでも、まさにそういう想いこそがベースになるのは同じ。


「好きこそ物の上手なれ」


これは最後に野村監督が一流になるために大事なこととして言っていた言葉。

楽しい、やりたい、そう思えないと一流にはなれないのかもしれない。

義務ではなく、自らの人生を賭けて成し遂げたい何かをそこに見出せたとき、人はもっと大きな力を発揮し、一流へと成長していけるということなのだろう。


いろいろと考えさせられた番組だった。

たまにはテレビも悪くない(笑)。