個人的には都市銀行に対してはネガティブな印象が強かった。

社会に出てからというもの、ベンチャー企業⇒子会社創業⇒独立起業という道を歩んできた私にとって、都銀というと借りたいときには貸してくれず、必要ないときに貸そうとする、まさにそういう存在だった。


勿論預金という性質の資金リソースを使ったビジネスをしていることや、収益モデルを考えれば、一定理解できる面もありながらも、その一人一人の担当者の対応や態度、振る舞いや考え方など、全くもって価値観を共有しえないことが多かったことが一番の銀行嫌いな理由。



しかし弊社のようなベンチャー企業でも積極的に事業の将来性を見込み、お付き合いをしようと前向きに試行錯誤してくれる都銀さんがあると聞いて、何名かとお会いしてみた。

すると従来の都銀の担当者のイメージとはおよそ似つかわしくない(すみません)、垢抜けてノリの良い方でびっくり。

ベンチャー好きで、ネットベンチャー全盛期からベンチャー企業にばかり融資・投資をされてきたという。


まさか日本を代表する大銀行に、ベンチャー好きな人がいるなんてことが何よりもびっくり。しかも僭越ながら、感覚的にも限りなく我々と近しいものを持っているようにお見受けした。


どちらかというと、そういう人は30才前後になると銀行の官僚的な体質に見限って、転職されるケースが多い。事実、そういう転職者を沢山サポートしてきた。
なので、まさかこういう方が残っているとは思っても見なかった。


その方の存在で一気に都銀に対するイメージが変わるとともに、自分の持っていた印象が、ある意味画一的な先入観だったことに気付き、大きく反省。


もともとは私自身はデッドファイナンスの必要性を感じていつつ、都銀への先入観からデッドファイナンスにおいては後手後手だったこともあり、今回の出会いは相当今後の経営において大事なものになると思う。


ベンチャー企業というのは、その信用力や事業投資の観点、さらには返済しないといけないという不安から、エクイティファイナンスに依存するケースが多い。


しかし会社を経営していく上では、やはり資本コストの観点からも如何にしてデッドファイナンスを駆使し、レバレッジを効かせるかというのは重要なポイント。

そういう意味でもベンチャー企業に対して前向きに付き合ってくれる都銀、というか担当者の存在は大変重要であり、弊社以外でも相当な市場ニーズがあると思う。


ぜひとも良いお付き合いをしていきたい。
そしてご紹介いただいた方に心から感謝。

さらに私も様々な経営者仲間に紹介していこうと思う。