我々も成長を志す上で株式上場を一つの通過点として考えている。

特段そこにこだわってきたわけではないが、現在の主力サービスがインフラ的なサービスであり、知名度や信頼性が重要であることや、海外への積極的な展開を想定していることから、株式上場は通るであろう道だとは考えてきた。


一方でJ-SOX法などによって、上場におけるデメリットも取りざたされることが多く、私の知る社長でも上場を中止した会社などがあったりする。



特に言われるのは、上場したら株主がうるさくて何もやりたいことがやれないというアドバイスをされる方が多い。


個人的には言わんとしていることはわかる気がするが、個人的には少々違う気がしている。勿論未上場のときのように、何でもかんでも大株主である経営者の独断で決断することなどは難しいのは当然だろうし、それがコーポレートガバナンスのそもそもの考え方であり、一つのメリットでもあろうと思う。


一方で投機的な目的で短期間株主であるだけの方々もいる。
その人達が「もっと事業を効率化して利益出せ」と言ったとしても、それは経営者として断固として受け入れるべきではないはず。

経営者の責務としては、株主価値の最大化だけではなく、社員の生活を支えるとともに、中長期に渡って会社という社会の公器を成長させ、雇用を生み出し社会に価値を提供していくということも重要だと思っている。


一時的かつ極めて利己的な投機的株主の意見に左右されすぎると、上記のような責務を果たせない。これは経営者としてポリシーを持って株主に説明すべきと考える。


それが理解できない、賛同できないようであれば、株を手放してもらえばいい。




と個人的には考えているのだが、そうそう一筋縄ではいかないのも事実らしい・・。


とはいえ最後は原理原則本質論。

社員が幸せに働ける会社であり、社員が当事者意識を持って取り組む会社であれば、永続して成長できる可能性も高く、結果として中長期的には株主に還元できる、そういうステークホルダーバランスを実現できるはず。


現実を知らない若造だと厳しい指摘をいただきそうだが、知らないからこそ本質的な意味や価値観を重視して判断する。


それが今までにない理想の会社を創る道であるのではないかと思う。