朝礼暮改の発想


いきなりですが、これは本のタイトルです。
このブログでは何度か名前を出しているセブン&アイホールディングスの会長である鈴木会長の本です。


この本、最近読んだ本の中ではベスト3に入るヒット作でした。

業界は違えど、セブンイレブンを日本で成功させた経営者くらいになると、どの業界でも誰でも学ぶべき沢山のエッセンスが盛り込まれています。
また驚くことに鈴木会長はまさにアントレプレナーでした。
いまや日本を代表する大手流通企業のCEOですが、鈴木会長はまさしくアントレプレナー以外の何者でもないと感じました。


気になったフレーズをいくつか紹介します。


自分に都合のいい理由を見つけて「○○のせい」にはしない

「できない」という前に本当にそれが「できない理由」になっているか考える

組織内での軋轢を恐れて「いい子」になるな

「できない」という前に本当にそれが「できない理由」になっているか考える

最初からみんながいいということは概して失敗するものだ。むしろみんなが猛反対することが成功するケースが多い

仮説を立てるときは「顧客のために」ではなく「顧客の立場」で考えよ

時にはあえて部下を追いつめることで限界を突破させる


人はついつい出来ない理由を考えてしまいがち。
確かに普通に考えるとできない理由はいくらでも出てくるものですが、人と違う成果を出している人は、出来る方法を考えて挑戦している人が多いのも事実でしょう。

あと個人的には、「顧客のために」ではなく「顧客の立場」で考えよ、というのは目から鱗でした。ついつい慣れてくると顧客はこう思っているはずだという既成概念や思い込みで判断しがち。自分が顧客の目線や立場になって物事を考えたりできていないことに気付かされます。

転職サイトも人材紹介のサービスもまさにそう。
慣れというのは本当に恐いということを改めて実感しました。

マネジメントについてもまさに全て共感でした。
時にはあえて部下を追い詰めることで限界を突破させる、まさにそう思います。
上手くやれたときには褒めることも勿論大事ですが、真に大事なことはその人の能力を最大化してあげること。そして一人前のビジネスパーソンとしての実力と自信を持たせてあげること。決して甘やかすことでもなく、褒めるだけでもない。

自分で限界を作ってしまうメンバーに対して、その限界は超えられるということを強い意志を持って伝えていくことが大事だと改めて感じました。


と、内容は盛りだくさん。

本当に1社員から経営者まで、誰が読んでも多くのことが得られる良書だと思います。大企業の経営者ながらサラリーマンっぽさが一切なく、完全なる創業者的な経営者である鈴木会長の凄さを実感しつつ、明日からの自分の仕事や考え方に生きるはずですので、是非とも興味のある方は読んでみてください。

なお、うちの社員は全員必読するように!