12月、1月、2月と急激な景気悪化に対応すべく、現場で走り回っていたことで、あまり本を読んだり、社交の場に顔を出したりできずにいた。

今月になって多少落ち着いてきたことで(といっても十分に忙しいのだが・・・)、改めて社外の方々との交流を増やしたり、読書量を増やしたりして、積極的にインプットしている。


そんな中で一つ学んだこと。


ビジネスの結果を導く、つまりそこに影響を与える要素には3つあるという。


一つは、「計画と決定」
もう一つは、「実行」
そして最後に「不確実性」


この3つがビジネスの結果に影響を及ぼすという。


計画と決定のクオリティや精度の実現可能性の高さがまずは大事。
これはあまり違和感がないところ。


ベンチャーキャピタルや金融投資をする人も、事業計画や投資計画や運用計画をベースに投資判断をしている。


次に実行。ここがポイント。

金融投資であれば、投資をしたら終了だが、事業投資はその後に実行が伴う。
如何にプランが良くとも実行が上手に行かなければ何も成しえない。

まさにここは組織力や経営力などに依存するところ。

ここの見極めが定性的で難しい。

ベンチャーキャピタリストはここを如何に見抜くかが鍵なのではないかと思う。

逆に言えば、事業モデル重視で投資して失敗しているケースは相当に多いのではないかと思う。

私の過去の経験知から思うに、事業領域に将来性があり、経営陣や社員の能力が高ければ、成功する確度は相応に高い。

成功しているベンチャー企業においても、そのほとんどは当初と事業モデルが大きく変化しており、その変化をリードできたこと、変化を積極的に受け入れ、実行したことが成功要因となるケースが、ことベンチャーには多いように感じる。


そういう意味ではベンチャーキャピタリストは経営者や社員の能力やケイパビリティを如何に的確に見抜くかということがかなり重要になるはず。


最後の一つの要素が不確実性。

こればっかりはコントロールできない要素。
今回の急速な景気悪化や過去のバブル崩壊などはまさにその典型例。
ここはせいぜい想定しておくだけだろうと思う。


で何を言いたかったかというと、やはりベンチャービジネスを成功させるには、計画や決定もさることながら、実行こそが鍵になるのは間違いない。

専門領域や手法に熟知していることも当然必要だが、どちらかといえばその要素は計画と決定に用いる能力なのだろう。

そういう意味でも実行力のある組織を創り上げられる経営者はValueが高い。

人材業界でのキャリア以外に特に専門性を持たない私としては、まさに実行力ある組織を創り上げることができる経営者でありたい。