最近、組織における自分の役割について考えさせられるきっかけがあった。

2008年10月から第6期を迎えた中で、年末からの急速な景気の落ち込みに対する対応や意思決定において、現場での売上向上という執行者としての役割と、戦略方針を策定し社員に示すなどCEOとしての役割の2つに追われ、対応が大幅に遅れた。


結果的に、幅広い事業部を自ら執行役としてマネジメントする兼任体制のマイナス面が明るみに出たということなのだが。


ベンチャー企業の経営者は、ついつい現場の細部まで踏み込み、自ら手を動かしたくなりがちな人が多いように感じる。私もまさにその一人。

しかし一方で、俯瞰して会社全体を見つつ、人や組織の課題を見つけ出したり、育成したり、はたまた全社の進むべき方向性を、常に高い視点と広い視野を持って示していくことがCEOとしての本来の役割だということを、今回の景気悪化により改めて自覚することができた。


この4月からは組織体制を大幅に変更し、執行役として多くの役割を私以外の役員に委任し、自分自身は管理部門と新規事業だけを直接担当し、それ以外については役員からのレポートに基づき最終的な意思決定したり、議論に参加したりするというあるべき姿に変更した。

私自身、現場が嫌いではなく自ら売上を上げるために走り回ったりすることも厭わないものの、やはりどうしても兼任はどちらもおろそかになりやすい。

CEOとして大事な日々の考える時間が不足してしまいがちだったり、逆に現場もちゃんと細部まで見てあげられず、突発的にアドバイスしたり、指示を出したりしてしまうことで混乱を招いてしまいがち。しかも私が担当していることで、現場の若い社員はそこに期待しすぎて責任感を持ちづらいし、指示待ちに陥りやすい。


一人で何でもできるわけではない中で、どういうフォーメーションでどういう役割分担が理想なのか。

今回の景気悪化は経営者としていろいろなことを考える良いきっかけになった。

しかも今回の景気悪化で競合他社は軒並み大幅なリストラにより生き残りを賭けている中で、弊社では一切社員を削減せずにここまで乗り越えてきたし、これからもそうしていくつもりでいる。それが逆に団結力を高め、会社をさらに強くした。

経営合理性だけで判断すると人を減らすべきだという判断もありえた中で、こういうときこそ、CEOとしての経営理念や信念に基づいて、最終責任者である自らが意思決定をするということが大事。
そしてそれができるのは最終責任者であるCEOのみ。


今回の不景気で本当に多くのことに気付かされた。

こういう経験も大事だと改めて感じている。
4月からはCEOとしていろいろと手を打っていくので乞うご期待あれ。