個人的かつ素朴な疑問。

自分達が成し遂げるべき、また成し遂げたいビジョンや社会における存在意義を、明確に有するベンチャー企業ってどのくらいあるんだろう?


勿論会社にとってビジョンは大事。
ただしアーリーステージにおいてビジョンが明確な会社って少ないような気がする。

もしかすると見識ある人からすれば、そういう会社は成功しない、ということなのかもしれないが・・・。


弊社自身も何を目指すべきかということをずっと考えてきた。
正直私自身が何を目指すべきかを明確に定義できていない。
どちらかというとどういう組織を創り上げたいか、そのためにはどういう事業をやるべきか、みたいなイメージは持っているつもりなのだが。


で成功しつつあるベンチャー企業などを参考に考えたみた。
でもなかなか創業時から掲げているビジョンや理念が変わっていないという会社って少ない。というか創業時はそのあたりは柔軟に、どちらかというと何が成功のきっかけになるかわからないからいろいろと挑戦してみたりしているような印象がある。

サイバーエージェントなどは私が尊敬するベンチャー企業の代表格だが、彼らもスタート時は今と全く関係ない事業をいくつも立ち上げては潰していた。これは決して批判ではない。

昨日のブログでも書いた通り、インターネットやモバイルの世界では、スモールリソースでサービスを立ち上げることができるのが魅力。

石橋を叩くくらいならいろいろとやってみればいい。
勿論可能性が低いものに挑戦する必要もないし、一定レベルでの検証は必要だが、最終的には何が当たるかなんて誰にもわからない。評論家は結果論でいろいろと理論展開するが、そんなものはあくまでも結果論であり、事前に予測がついていることなどはほとんどない。

つまるところ、ベンチャー企業はおおよその自社の目指すべき方向性を定めつつも、組織内から生まれ出てくるアイディアや、顧客のニーズからの気付きを大事にし、その中から成功の芽が見えたもの、自分達がコミットできるものを選別しながら成長していくのがいいのではないだろうか。

そして一定規模になっていく過程の中で、改めてビジョンを明確に定めていくべきなのではないだろうか。

無理して自分達のビジョンを描きすぎることで、逆に自分達の活動領域を狭めてしまったり、可能性の芽を摘んでしまったりするのは本末転倒。

そういう意味でも新規事業に対して常にポジティブかつ楽しみながら挑戦する風土を持ち続けられる会社でありたいし、そういう会社ってこれからの時代においては強いんだろうなと思ったりする。

経営論やベンチャー論の王道を全く無視した自論を展開させてもらいました(笑)。