ベンチャー企業に入ってくる若者は、向上心が高く、負けん気も強い人が多い。

それは確かにそうだと思う。


しかしその中で本当に成長できる人が何割いるだろうか。

ここが難しいところ。


ベンチャー企業に入ると早く成長できる、そう思っている人は多いが、実はそれはちょっと間違った考え方。

正しくは、ベンチャー企業に入ると早く成長できる「可能性がある」だけ。
逆にいえば全く成長できないリスクも十分ある。

わかりやすくいえば、大企業はローリスク、ローリターン。
ベンチャー企業はハイリスク、ハイリターンという感じかもしれない・・・。


ベンチャー企業で早く成長できるという意味は、若くても責任や裁量を任される環境があるから。つまり若いうちからオポチュニティが豊富に存在する。出る杭も歓迎される。

大企業は研修制度などは豊富だし、マネジメントもしっかりしているから、誰でも一定の社会人にはなれる。一方で特に若いうちは機会が限定的だったりすることは否めない。


スポーツでいえば、ベンチャーは実力ややる気次第では1年目から試合に出れるチャンスが沢山ある。一方でどんなにベテランでも実力次第では試合に出れない。

大企業は試合に出れるまでのステップが一定決まっている。
3年目までは玉拾い。そこから7年目までは練習試合のみ出れるようになり、10年以上になって初めて試合に途中交代で出してもらえる・・・。
しかもそれはどんなに実力差があろうと、ほとんど同じステップを踏む。
その代わり誰でも一定試合にはでれるのが大企業の良さ。



ちょっと話しがそれたが、、、


ベンチャー企業は大企業のように教育制度や研修などがしっかりしているわけでもなければ、一人ひとりの教育プランを考えたマネジメントをしてあげられるような余裕もない会社が多い。

そんな中で受身な働き方をしていては絶対に成長できない。

大企業の人達はじっくりと熟成して力をつけていく中で、ベンチャー企業で働く以上は、自分で勉強したり情報収集したりして、それを実践の中で身に付けていくことが何よりも大事であり、それができなければ全く成長できないと言っても過言ではない。


だからこそ新卒でベンチャー企業に入った人は決まって2つのパターンに分かれる。

本当にベンチャーを選んでよかったと思う人と、このままベンチャーは居ても先行き不透明だとか、ちゃんとした会社でビジネスを学ばないと将来が不安だなどと言いながら大企業に転職していく人。


今1年目、2年目であっても、ベンチャー企業であれば3年もすれば、感覚的には倍以上の実力差がつくことも多々ある。
つまり入社したときから実力が二倍になっている人と、ほとんど変わっていない人がいるということ。前者はベンチャーに入ってよかったと思う人で、後者は大企業に転職したいと思う人。


さて自分自身の入社時と今はどのくらい成長できてると思いますか?
そう考えると多くの人はちょっと焦るはず。

これは若手だけの話しではない。
ベンチャー企業で働く以上、30代であっても同じこと。

私も去年と今年を比べたりするとちょっと焦るし・・・。


せめて30代の間は、毎年成長を実感しているべきだと思うし、自分で実感できるくらいの成長を続けていかないと一流には到底たどり着けないと思う。


誰からも教わるわけでもなく、叱られるわけでもない、経営者という立場であれば余計にそう。だからこそ、自分で自分を客観的に見つめながら成長戦略を描き実行していかないといけない。


イチローは毎年何か一つ改善点を決めて、オフの間にそこを徹底的に改善しているらしい。

ベンチャーで働く以上、まさに我々もそうあるべし!!