中途採用市場、新卒市場、共にブランド構築というものは非常に大きな要素を占める。

採用市場におけるブランドをどう構築していくか、ということは、将来に向けて優秀な人材を低コストで効率的に獲得する上で非常に重要な要素になる。


採用ブランドとは何か。

それは商品やサービスといった通常の企業ブランドではなく、その会社で働くということに主眼を置いたときのイメージ構築のこと。


具体的には、

・働いている人材のレベルや人間性
・カルチャーや風土
・制度や体制
・評価制度や異動に関するルール
・給与条件
・経営者や経営幹部層の方々の人格・ビジョン・価値観、人に対する考え方など
・雇用の安定性
・財務基盤
・将来性
・男女比率や平均年齢

などといった要素から築きあげられる企業のイメージや印象をどう構築するかということ。(ちょっと思いついたままに書いたのでMECEではないですがお許しを)


人を採用するということに対してそれなりに力をかけてきた企業さんは、やはり長期的に見て強い傾向がある。

今伸びている新興市場の上場企業達もまさにそうだと言える。

一方でカリスマ経営者が率いて一時的に業績が伸びたものの、現在は落ち目になってしまっている会社は概して採用や人材に力を入れてきていないようにも思える。

もちろんデータに基づいて言ってるわけではなく、あくまでも私の10年以上の現場感覚によるものでしかないが・・・。


採用市場における企業のブランド構築に関しては、エージェントの存在はそれなりに大きいと思う。

各エージェントが求職者に対して企業のことをお伝えする回数や頻度は並大抵ではない。そこでポジティブに伝えられているケースと、ネガティブに伝えられているケースでは大きく異なる。

働こうとする人と企業の接点は、メディアかエージェントに集約されているので、そこをあまり意識していない企業は長期的にあまり良い結果にならない。


我々が訪問させて頂いたり、日々やりとりをさせて頂いても、あからさまに上から目線で業者扱いする企業さんと、パートナーとして一生懸命対応して頂ける企業さんの場合、当然ながら求職者には後者を強く進めるし、その人事の対応がそのままその企業の風土として捉えてしまわれがちである。

そういう意味でも人事、特に採用を担当する人材は、自社の顔として正しく人選されているか、ということを経営者はもっと重視したほうがいいと思う。


それ以外には採用に関するホームページの作り込みも重要。

どこかで知ってもHPで情報が不足していては何にもならない。

HPでその会社の風土や社員が知れることで、印象やイメージも変わってくる。


ということで各企業はぜひともエージェントに優しくしてあげて下さい(笑)。