I&G Partnersも設立9年目で、いよいよ大きな分岐点にさしかかっている気がしている。

まさにベンチャー企業として活躍の場を世界に移していき、飛躍をする企業になれるか、代わり映えのない20〜30人くらいの零細企業としてこつこつと安定収益を維持していく企業になってしまうのか。

決して後者が悪いということではないが、I&G Partnersという船はそもそもそこを目指していない。
そしてこの船に乗ることを選んだ人達ももちろんそんなゴールは求めていないはず。

若くて優秀な人材を採用している経営者として、彼ら(彼女ら)に常に成長の機会を提供することは、ある意味責任であり、そのためにも企業は継続した成長をしていく必要がある。

企業の成長が止まると何が起きるか。

まず新たな人材を採用する必要がなくなる。
また既存メンバーの役割を変える必要性もなくなる。
それによって新たな挑戦や成長機会が著しく少なくなる。
夢や希望が失われることで、活気もなくなる。
組織が硬直化し、意欲ある人材から抜け出ていく。

もちろん売却前提だったり、少数精鋭で収益分配するようなプロフェッショナルファームスタイルの会社ならそうはならないはず。

しかし事業会社として大きなミッションを掲げ、それに共感する優秀な若き人材が集まっている組織であればこそ、成長が鈍化したときや将来への夢や希望が見いだせなくなった時の人材流出リスクは大きい。

若くて優秀な仲間がいることは、起業家として極めて心強いことであるが、その反面、上記のようなプレッシャーが常にあるのも事実。そして今まさにその分岐点にいると感じてもいる。

設立から8年以上が経過し、生粋のスタートアップとは良くも悪くも違う空気感があることも事実。

一方で我々が目指す夢の実現のためには、ここから幾度かの大きな挑戦をしなくてはならない。

多少無謀に見える挑戦かもしれないが、それなくして成し遂げたいことが成し遂げられない。
そして私自身も創業者として既に38歳になろうとしている。
もうベンチャー企業の経営者としてはそれほど時間もない。
限られた時間でどこまでもっていけるか。

リーマンショックから一定の利益が出せる今日に至るまで、数年かけて全力で再生してきた。
しかしここで安堵してしまっては話にならない。

経営者としてリスクをとってでも成長し続ける道を選択しなくてはいけない。

改めて自分自身に強く言い聞かせ、次なる挑戦を仕掛けていこうと思う。

恵まれていることに、人材力という意味でも資金力という意味でも、ノウハウという意味でも、それなりに挑戦ができる状況は整いつつある。

あとは実行に移すのみ。

社員もがびっくりするような挑戦を仕掛けて行き、良い意味で刺激のある成長を実現したい。
もう一度創業ベンチャーのような勢いを取り戻すくらいの取り組みを考えないと、踊り場からの脱却はできないとも思う。

やはり企業は成長し続けないといけない。

さて、夏を目前にまた忙しくなりそうだ。