来月より創業第10期目に突入する。

10年継続する企業は数パーセントなどと言う話からすれば良く頑張っている方だと言って下さる人もいるかもしれないが、ベンチャー企業としては9年を経てなおこの程度の社会的存在価値では到底成功とは言えないし、私自身、アントレプレナーとしてこの会社を立ち上げた以上はこの程度で終わるつもりは毛頭ない。

ただ多くのVCや投資家を含めた市場は、設立10年目のベンチャー企業には多くを期待しないのも事実。

それは何故か。

恐らく今まで10年近くの間、大きく成長させることができなかった経営陣や組織や事業が、10年以上経過した後に飛躍する可能性が極めて低いという現実的な確率論があるのではないかと推察する。

私自身も自らが投資をするとしたら、ある程度直感的にそれに近い判断をするかもしれない。

その理由として考えられるのは、

・心から大きな夢やVisionや目標を実現しようと思えなくなっている
・諦めてしまっている
・負け癖がついてしまっている
・主力となる事業の成長期待値が低い
・縮小均衡してしまっている などなど

長年、大きく成長できずに生きながらえてきた組織にはそんな要素があるケースが多い気がする。

しかし経営という点に関していえば、10年近くも試行錯誤してきた中でちょっとした成功も、沢山の失敗も、事業的なものも、組織的なものも、本当に驚くべき多くの経験をして今日に至っているはず。私自身も本当に多くの経験を積みながら今日に至る。

それによって挑戦における成功確率や事業を伸ばせる力は経営者としても、組織としても、飛躍的に伸びているはずだと思う。

とするならば、創業間もないベンチャー企業と10年目を迎えるベンチャー企業の差は、上記したように経営陣や社員、組織全体の持つマインド的な側面、つまり思い込みや活気・勢いといった定性的なものと、成長期待の高い事業を有しているか否かということでしかないのではないだろうか。

弊社も9年を経る中で様々な変化をしてきた。
ここ数年でも社外から見るとたいした変化はないように見えるかもしれないが、社内的には未来を見据えた様々な挑戦や変化を実行に移してきている。創業から9年を経て、過去最も期待できる事業状況、組織状況にあると言っても過言ではない。

理論上、非連続な成長を実現するのは創業間もないベンチャー企業だけではない。

日本経済の右肩上がりの成長にオンブにダッコで成長してきた時代は終わった。

中小零細企業こそ、非連続な成長を実現するためにも、今一度戦略を見直し、組織全体としての夢を共有し、そこに向けて邁進すべきだと思う。さもなければ日本経済のシュリンクとともに縮小していくのみ。

最近周囲の同年代経営者が息を吹き返したようにIPOしたり事業売却をしたり、組織を拡大したりしていることに大いに刺激を受けるし、40歳を目前にして成長意欲満々の元気な仲間達を見ると中年オッサン社長もまだまだいけると思える。

弊社でも改めて非連続な成長を実現するための具体的な戦略の策定と、組織的な勢いや活気を創業以来最高レベルにまで引き上げることで、来期・再来期での飛躍を実現し、同年代の経営者仲間達に負けないよう気張っていきます!