ビジネスに携わる上で大事な考え方に成果志向がある。

もしかしたらほとんどの人が自分は成果志向だと思っているかもしれないが、私が知る限りは本当に成果志向を持つ人は数少ないのが現実だと思う。

私自身、ビジネスの世界では究極的に成果志向であることが大事だと考えている。

これは時間・タスク管理、優先・劣後順位、報告・連絡・相談、業務効率化といった要素が無意味だということとはちょっと異なる。これらの要素は成果を出すための手段や方法論に過ぎないということを理解することが大事だと思っている。


楽しく働く
人を巻き込む
時間を有効に使う
考えてから動く
などなど

良くその方法論やプロセスに対して指摘するケースがあると思いますが、大事なのは考える時間を確保することでも、業務効率を最大化することでもなく、あくまでも成果を出すことこそが真の目的であり、これらの多くの事はあくまでも成果を出すために必要だと考えられている要素。


もっとリーダーシップを発揮しないと、、、、
もっと効率的なタスク管理をしないと、、、、
もっと戦略的に動かないと、、、、
もっと多くの人を巻き込めるようにならないと、、、、

といったことを日々意識しながら仕事をしている人も多いと思うが、それはあくまでも手段の改善に過ぎず、そこにおいて真に大切なのは何のために手段を改善するのかという感覚を持つこと。

しかし何故か成果という最終目的を見失いがちで、そういうケースのほとんどは手段にフォーカスが向きがちだったりする。
もちろん成果に拘り過ぎて手段を選ばなくなってしまうのもそれはそれで大いに問題ではある。
後者のケースは暴走した経営者の悪い事例として頻繁に散見されるが、従業員でそういうケースはあまり多くないのではないだろうか。

ともすると、ベンチャー企業であればそのくらい暴走するような従業員が居てくれたら、、、、と思う経営者も多いのではないか。


弊社でも手段に拘ったり、手段にばかり日々目が行きがちな社員が多いのは例外ではない。

成果を意識していないわけではないのだろうが、ついそのプロセスや仕事の進め方などに頭が偏ってしまう傾向が見られる。手続きや慣例などはあくまでも成果を出すための方法論であり、そこを混同してしまうと、いよいよ何が正しいのかわからなり思考停止に陥り、健全な判断ができなくなる。


また成長したい、キャリアを身につけない、市場価値を高めたいと思い過ぎることで、自分の成長や自分の専門性ばかりに気持ちが偏ってしまうケースも注意が必要。

組織に属する主たる目的は、その組織の目的の遂行であり、その組織の成長である。とするならば、属する組織の成長や目的遂行にどれだけ貢献できるかということがその人の能力や実力であり、市場価値であるはず。

自分なりの属する組織の成長や目的遂行に貢献することを強く意識すれば、自ずと自分なりの貢献領域を考えたり(専門性の追求)、周囲を巻き込もうと努力したり(リーダーシップや巻き込み力)、不足している知識や情報を習得しようと務めたり(自己啓発)、仕組化や効率化(時間の有効活用や成果のレバレッジ)といったことをせざるをえなくなり、それが結果としてキャリアへとつながっていく。

つまるところ成果を強く意識して働くことによって実力もキャリアも評価も得ることができる。

私が個人的に優秀だと感じるビジネスパーソンは皆とかく成果志向が強い。

どうやったら成果を最大化できるかということを純粋に考える人達は、まさに既存のルールや慣習にとらわれることなく、新しい方法論や新しいルールを考えたり、必要な人が居れば巻き込み、不必要な人がいれば排除しつつ、前に進んで行く。

そんな働き方をする人達は、いつ何時も単なる作業屋に成り下がることはなく、またどんな職域であってもクリエイティブに楽しみながら働くことができる。


若く賢いビジネスパーソンには、自分の職務内容に不満を持ったり、キャリアを気にする前に、自らが組織の目的遂行や成長に対してどの程度貢献できているか、どの程度不可欠な存在か、どうやったらもっと貢献できるかということを必死に考え、行動してみることをすすめたい。

そうすることによって仕事も楽しくなり、実力も磨かれ、評価もあがっていき、裁量や責任が増しと、まさにGoodスパイラルに入れるはず。

自身の成長に悩んだ時も、会社の目的遂行や成長に対する自分の貢献度合いや必要不可欠度合いから考え、何をすれば自分はもっと貢献度を上げられるのかと発想するのが良いかもしれない。それによって、あれもできそうだ、これもやってみよう、もっとこういう挑戦をしないといけないんだな、ということが見えてくると思う。

上記は私が若い頃に試行錯誤してきた経験の中で学んできたことであり、まさにリアルビジネスを心底楽しむためのメソッド。

少しでも若い社会人の人達の参考になれば嬉しい。