最近私の中でいろいろと気付いたことや学んだことがある。
それはモチベーションということについて。

長いこと人々の転職に関わる仕事をしてきたり、大勢の若い社員をマネジメントしてきた中で良く耳にしてきた言葉が「モチベーション」。

多くの人が働いている途中でその仕事に対するモチベーションが下がったりする。
逆にマネジメントサイドはあの手この手を使いながらそのモチベーションを上げようとしたり、下がらないよう日々試行錯誤したりする。


最近強いチームについて考察してみた。

中でもプロのスポーツチーム(私の場合はサッカー日本代表)を意識して、彼らはモチベーションが下がったりするのだろうか、彼らのリーダー(時に監督であり時にキャプテン)もモチベーションを上げようとしたり、下がらないような工夫をしているのだろうか。

恐らくしていないのではないか。というかしてないはず。

選手一人一人、テンションが高いときと低いときはあってしかるべきだと思う。
しかしモチベーションが下がるということは、そのチームで勝つことや世界トップレベルで戦えるようになるというその大義に対して意欲が失われるということであり、であればそのチームにいること自体がおかしい気がする。

自分なりの課題、自分がチームの勝利に貢献できていない、自分がレギュラーの座を獲得できない、自分のミスでチームが負けた、などで悩んだり、深く考えたり、反省したりすることは当然だが多々あるはず。しかしチームとして何を目指しているかという大義に対するモチベーションが薄れるということではないだろう。

具体的な例を出してみる。

サッカー日本代表がブラジル代表にぼろ負けした。

そこで、

「あれだけ練習してこんなに差があるならもう諦めるしかないよ。持って産まれた才能に差がある。」

と嘆いてモチベーションが下がってしまう人と

「あれだけ練習してもまだこんなに差がある。まだまだやれてないことがあるんだ。次までにどうやってこの差を埋めてやろう。」

と課題として捉え、勝つという目標に対するモチベーションは一切ぶれない人がいる。

サッカー日本代表の選手はどっちだろうか。間違いなく後者だろうし、後者であってほしい。
本当に全メンバーが本気で世界レベルを目指しているなら、絶対に前者になることはない。
方法は見直すだろうし、反省会もするだろう。戦略も立て直すだろうし、新たなメンバーを招集するかもしれない。でも世界レベルを目指すことを諦めることはないはず。


翻って会社の場合はどうだろう。

会社として組織として目指していることや実現したいと思っていることに対して、本当に自分自身がコミットできているのであれば、そこに対してモチベーションが下がったり上がったりはしないのではないだろうか。

自分が思った以上に貢献できなかったり、自分がイメージ通りに活躍できないことに対する焦りや不安やストレスはあるかもしれない。しかしそれは打開すべく試行錯誤し努力する以外にない。それと、本質的なモチベーションを下げてしまうことは本来全く別次元の話し。

つい視野が自分中心になり、目の前の仕事、作業、役割、評価にばかりがフォーカスされ、そこがうまくいかなかったり、その業務自体が楽しいことでないとモチベーションが下がってしまったりするような社員ばかりであれば、プロスポーツチームのような強いチームにはなれない。

とどのつまり大義にコミットメントできている仲間が集まっているチームにおけるリーダーは、モチベーションを下げないように試行錯誤したり、モチベーションを上げてあげようとなんてする必要はなく、メンバー1人1人の能力を最大限活かせる環境を作ってあげたり、メンバー1人1人のスムーズな成長を促進するようなフォローアップをしてあげることで、より大義の実現に近づくことだけにコミットすれば良いのではないか。

大体モチベーションなんて他人から上げてもらうものではなく、自分の中から湧き出てくるものであるべきだし、他人から上げてもらったモチベーションなんてまたすぐに下がってしまう気がする。

ということでI&G Partnersではメンバーのモチベーションを気にしすぎることなく、目標達成にコミットした強いチーム作り、それに見合うリーダーシップを発揮していきましょう!