先週末は小田原ヒルトンにて第12期のキックオフとなる社員総会へ。
笑いあり涙ありの素晴らしい会で、改めて素晴らしい仲間に恵まれいてることに感謝。

表彰された人はおめでとう。
惜しくも表彰を逃した人は是非次で獲得すべく頑張ってほしい。

Odawara
Odawara2



今回の社員総会で改めてこの会社が実現したいことから伝えたいと思い、自分なりに改めて頭の中にある創業時からの思いを今一度整理しなおす時間を設けてみた。

会社は経営者の価値観や経営ポリシーによって大きく異なる。

私自身は本質的に自分に関わりのある人達からの評価が気になる性格らしく、やはり会社経営においても、そこに関わる人達が幸せになること、そこに関わる人達が楽しいと思うこと、やりがいを感じることを重視する傾向にある。

先日私の知人経営者が

「とにかく規模を拡大して影響力を持ちたい。そうしなければ楽しくない。楽しいことにしか興味がない。」

と言っていたのをふと思い出した。


誤解を恐れずに言うなら私も楽しいことにしか興味はない。

ただ私にとっては、楽しいこと=影響力があること=規模拡大という等号は成り立たなかった。
私にとって楽しいこと=関わる多くの人達が幸せを感じてくれること、これは比較的成り立つ気がする。

そして関わる人達としてどういう人達を選定するかによって、その人達が幸せになるための要素が異なるように思う。

誰でも幸せになれる組織なんて存在しない。

アトラエでは、世界基準におけるトップチームを目指したい人達だけに集まって欲しい、と明言している。そして株主にはそういうチームを応援したいと思ってくれる人達に集まってもらいたい。

そういう人達が幸せになるためには、社会的な影響力(スケール)や認知されることは当然大事な要素となるし、1人当たりの労働生産性(=給与水準)も勿論大切な要素となるし、社会性や提供価値についても極めて大事な要素となる。

なので1つの要素だけ突き詰めてもあまり意味はない。
規模拡大だけできたとしても、恐らく社会性や生産性が伴わなければ社員は幸せや安心感を感じられず、結果として私自身も楽しいとは感じられないはず。


なので結局のところ、社員が幸せを感じる要素を満たしつつ、一方で売上や利益をしっかりと伸ばし、応援してくださる株主に報いること、そして弊社のサービスを活用してくれる個人や法人に更なる価値を提供し喜んで頂くこと、それらがバランス良く成り立つような組織を作っていく必要がある。

売上・利益が第一義になっている組織も沢山あるし、それが悪いとは到底思わないが、何となくアトラエには馴染まない。

世の中への提供価値の総和やその価値のレベルを徹底的に高めていくことを第一義の目的としつつ、その活動を通して、社員も株主も顧客も幸せなれるような組織創りができたらこれ以上の理想はない、そんな感覚がアトラエには合っているのではないかと思う。


現代における資本主義は正直完璧ではなかったのだろうと感じている。
あくまでもベストではなくベターな仕組みだったのではないか。
勿論それに代替するベストなアイディアを持っているわけではない。
しかし確実に世の中は変わってきており、資本主義のほころびが大きくなってきている気がしてならない。

そんな時代においては、過去のベスト・プラクティスを頑張って模倣するだけでは次世代の理想の組織は創れない。こういう時代だからこそ、改めて人として本質的に何が大事なのか、何を追い求めるべきか、という原点からゼロベースで考え直す必要があるように感じる。


いつの日かスタンフォードやハーバードのMBAのケースに取り上げられるような、アトラエをそんな次世代の理想の組織にまで進化させたい、心からそう思う今日この頃。