「採用がうまくいかない」
「どうやったら採用がうまくいくか」

顧客からは日々そんな質問が届く。

最近のベンチャー企業においては、お金と人という2大リソースのうち、後者において苦戦している企業が圧倒的に目立っている。逆に前者については少しバブル気味な印象さえあり、赤字ベンチャーながらも巨額な調達をして、素晴らしいオフィスを構えていたりする。

そういったオフィスへの投資なども含めて、良い人材を採用するための投資ということなのだろう。


私自身、ある意味企業の採用戦略についてはプロフェッショナルとして長年携わってきている。
そんな中で思うのは、時代の変遷と共に採用力という概念も変わりつつあるということ。

以前は採用上の競合企業を想定し、そこと比較したときに何をどう打ち出せば、ターゲットとなる人材に響くか、などというマーケティング理論でいうポジショニング戦略を考えることが大事だった。

一方で情報化が進み、ソーシャル全盛期となった昨今においては、ポジショニング戦略以上に「働く場としての本質的な魅力」が問われるようになってきた印象がある。

IT・インターネット業界においては正直「人」こそが会社にとって最も重要な資産であることに疑いはない。そして有能な「人」がその会社を選び、定着し、意欲的に貢献するためにも、働く場としての本質的な魅力を高めていくことこそが長期的な差別化になっていくのではないだろうか。


そのために必要な要素を私なりに5つほど考えてみた。

ー匆馘な影響力やスケールが一定規模である
⊆匆饑や存在意義を有する
自身の成長や貢献が感じられる
し从囘な安心感や満足感が得られている
タ頼しあえる仲間がいること

これらは現時点で全て満たしてなくとも、それらを満たすよう尽力しているということでも良いと思う。
条件や職務内容以上に、上記のような5つの要素を満たしていることが、有能な社員を引きつけるのではないだろうか。

ブランディングや媒体選定、エージェントコントロールなど、従来の採用戦略と呼ばれていたテクニックは、あくまでも本質的な魅力がある組織がそれをどうやって有能な人材に伝えるかということに過ぎない。魅力がない会社は伝えるものがないわけで、結果的には有能な人材は採用できない。もしくはできたとしてもすぐに辞めていってしまうはず。

世の中のあらゆる物事と同じで、採用に関しても行き着く先は原理原則本質論でしかないのだと思う。

つまり自社の採用力を高めようと思うのであれば、より魅力的な組織・チームになるべく本気で取り組んでいく以外に道はないということなのではないだろうか。