最近では会社が求める人物像も多様化しているように感じる。

その昔、日本人の価値観として真面目で努力家であることは美徳とされてきた。
そして真面目な人、努力家な人を評価してきた会社も多いのではないだろうか。

実際に私が新卒で就職した会社の同期でも真面目で努力家なタイプの人が多かったと思う。

ただ右肩上がりの経済成長をする時代であったり、価値を生み出す仕組みやマニュアル・方法論がある意味出来上がっている組織であれば真面目で努力家であることが強みになるかもしれないが、今のように移り変わりが早い時代であったり、成長企業においてゼロからイチを生み出したり、既存のサービスに異を唱えて新たな仕組みを創造するような環境においては、真面目で努力家であるだけではパフォーマンスを発揮できないことがある。

逆に多少天邪鬼であっても、負けん気や向上心が強く、本質的に価値や成果に直結しないような作業を直感的に避けたがるようなタイプだったり、目的を遂行する際には常に最短のルートや方法論を考えないと気が済まないようなタイプが飛躍したりするケースが目につく。


弊社のようなまだまだ未成熟で仕組みもマニュアルも整っていないような組織においては、確実に後者のタイプの方が活躍することが多い。
だからこそアトラエでは勉強が出来ることや決まったことを真面目にこつこつできること以上に、考える癖があることや、成果に向かって既存の方法を疑って新しい方法を見出すような行動特性を重視して採用している。


凄い簡単な例を上げると「新規の法人営業として売上をあげよ」というミッションがあったとする。

通常は企業リストを作成して電話でアポイントをとって、片っ端から提案しに行くか、もしくは優良企業がオフィスを構えていそうなビルの最上階から飛び込んでいくといった行動を毎日のように繰り返す。勿論多くの先輩達もそういう方法を使ってやってきたことにより、そういう方法を教えてくれる。

一方で成果に直結することじゃないと嫌だったり、面倒臭いことを嫌がるタイプは、それを数週間やっていると、明らかに非効率であることに気付く。そこで何か別の方法で成果を出すことができないかを数日本気で考え、例えば何らか企業から企業を紹介してもらえるようなキャンペーンを考えたり、顧客を紹介してくれそうな会社に無償で何か価値提供して、そこからいろんな企業を紹介してもらったり、Webマーケティングを活用してインバウンドでの問い合わせを集める仕組みを構築したり、、、、。


成果を出すということに貪欲になることと、直感的に面倒くさいことや成果につながりにくいことを避けようとする感度が高いことは、仕組みを創ることやゼロからイチを生み出すような未成熟な組織においては至極プラスに働くと感じる。


勿論ただ単に面倒な事はやりたくない、辛いことは嫌だ、楽したい、という怠け者根性とは全く異なる。
大事なのは成果思考であること、成果を最大化することに対して最短ルートを考える癖があること。


面白い習性をもう1つ。

運転していて渋滞にはまった時に「狭い日本、そんなに急いでどうするの」と渋滞にハマったまま予定通りのルートを進むタイプと、とりあえず通ったことのない脇道に飛び込み、ナビと直感で一か八かで進んでいったり、恐らく到着時間は変わらないかヘタしたら遅くなるかもしれないが、居てもたっても居られずに渋滞から脱出して全く別ルートで目的地を目指すようなタイプ。

私の経験則として未成熟な企業で成果を出すのは恐らく後者のタイプなのだろうと思う。

勿論中にはただせっかちなだけという人もいるかもしれないが、そういう行動をとる人の多くは、常にベストを尽くすことや挑戦すること自体を前向きに捉えたり、アンコントローラブルな要素に結果を委ねるよりも自らの努力次第で何とかできる選択を好むような人なのではないかと感じる。

あくまでも経験則からくる推論だが、結構いい線をついているような気がする。


なので同じ東大生(別にどこでもいいのだが)でも、真面目一筋で誰よりも沢山勉強して東大に受かった人よりも、とんでもなく短時間で東大に受かる勉強法を編み出したことによって東大に受かってしまったような人の方が圧倒的にパフォーマンスを出してくれるイメージがあるわけで、偏差値よりも考える力や工夫する力が大事な時代に入ってきている。


インターネットやテクノロジーの進化によって、記憶力や情報収集力といったビジネスパーソンとして重視されてきた能力の重要性が薄れてきている現代においては、もはや大量の情報の中から価値ある情報を選別したり、それらの情報を元に何かを考えたり、更には実行したりする力こそが差別化となっていく。

そのためには真面目な努力家よりも欲張りで面倒臭がり屋が活躍できる時代に突入したのかもしれない。