ビジネスの世界にパソコンが導入されてから約20年くらいだろうか。

私自身はぎりぎりながら1人1台パソコンがある環境でしか働いたことがないので、実際にはわからないものの、就職した当時の友人達の中には1人1台のパソコン環境がない会社もあった時代。

PCのスペック向上によって業務効率はとんでもなく上がっていっているはず。
正直PCなしの時代の人達がどうやって仕事を進めていたのか、日々何をしていたのかわからないという人も多いのではないだろうか。私も正直あまり想像がつかないが(^_^;)


一方でPCの存在によって、本来の仕事の価値や成果を意識せずに、作業に没頭してしまうようなケースも出てきてしまっているような気がしている。

仕組みある大企業でその仕組を回す仕事であれば、そのほとんどは作業レベルでいいのかもしれないが、我々のようにたいした仕組みも持っていないベンチャー企業においては、作業レベルの仕事よりも考える仕事が圧倒的に増えないと大きな価値を生み出していけない。


誤解を恐れずに言えば、考える時間やその考えを仲間とぶつけあう議論の時間こそが実は最も重要で、そこで決まったことや、そこで出たアイディアや計画を役割分担して実行する段になって初めてモクモクと集中してやり抜く。そしてまたすぐに考え、議論する時間に戻る。

我々のようなネットサービスを運営する組織に限っていえば、その割合は半々よりも考える時間や議論する時間の方が多いくらいでいいと思っている。


まだ正解がわからない中で、世の中にまだない価値、世の中にあるものを凌ぐような価値を生み出すためには、当然ながら決まった設計通りに開発をしたり、決まった顧客に営業したりするだけでは到底不可能であり、頭に汗をかき、知恵を絞りだし、それをプロダクトにまで昇華させる必要がある。

そこに大きな価値がある。
その知恵や企画レベルの価値や影響力が高ければ高いほど、顧客への価値創造に大きく作用し、ひいては売上向上に貢献することになる。

作業ばかりに追われていては仕組み作りや企画、改善案を考えたり議論したりするところに到達しないままに、誰かが考え、誰かが作った仕組みを回すのみに終始してしまいがち。その貢献価値は限定的だといわざるを得ない。


今、このブログを書いている目の前のオープンスペースで弊社のUIチームが顧客価値を高めるための機能について熱く議論していたのを盗み聞きして、こういう時間をもっと確保することによって、どんどん良いサービスに進化していくんだろうなと思ったので、そのままブログにしてみました(笑)。

ま、勿論決めたことを実現するための設計・開発・デザインなども大事なのは言うまでもなく、その実現速度を最高レベルまで高めて、考え議論する時間を高い頻度で実行できれば理想的。現場メンバーからは、言うは易し、行うは難しだと反論されそうですが。。。