マーケティング的な視点や考え方って結構大事だなーと思う機会が多い今日この頃。

というのも今朝、いつもの通り自転車で颯爽と(?)出勤していたら麻布十番の駅前できたる4月下旬の港区議会議員選挙に向けてある議員さんが街頭演説をされていた。

実はちょっとしたご縁のある議員さんでもあるため、少しだけ耳を傾け演説の内容を聞いてみたところ、凄くまっとうなことを(当たり前ですが、、、)言っていた。まあ正しいことを言っていたというイメージが近いかもしれない。

しかしながら多くの人は通勤途中ということもあり、立ち止まることもなく無言で通り過ぎていく。


少し話は飛ぶが、維新の会の橋本さんの演説を一度聞いたことがあるが、とんでもなく惹き込まれる。
少し前でいえば小泉元首相なども演説はとんでもなく上手だった。


我々起業家も学生の前で5分や10分程度の短時間でプレゼンして興味を持ってもらうというイベントに良く参加させてもらうが、そういう時も全然学生を惹き込めないケースと、凄く学生が惹き込まれてくれるケースがあり、これは我々経営者も常に試行錯誤しながら改善を重ねていくしかないわけで。


何が言いたいかというと、やはり人に何かを伝えるという時には、マーケティング的な視点が欠かせないんじゃないかなということ。


結局区議会議員選挙も消費財を購入するのも、学生に興味を持ってもらうのも、マーケティングの視点がなければうまくいかないということ。

同じ会社が同じ学生にプレゼンテーションしても伝え方、伝えるポイント次第で大きく結果は変わってくる。決して会社の実態が変わるわけではなく、あくまでも見せ方が変わるだけのこと。
それこそマーケティング的発想だろうと思う。


自動車でいえば、プリウスなんかがいい例だと思う。
燃費性能が◯◯で、△△な技術を活かした業界初のエンジンを搭載、、、などとうたわれていたら、今頃ヒットしていなかったかもしれない。
「世界で最も環境に良いクルマ」というコンセプトがハリウッドスターや環境保護に関心のある富裕層の目に止まったことから大ヒットが生まれたのではないだろうか。


正しいことを言うことよりも、相手が惹き込まれるポイントを伝えることが大事であり、朝の街頭演説や短時間のプレゼンテーションのように限られた時間であれば尚更だろう。


先日のブログでも採用はマーケティングということで、如何に採用をマーケティングとして捉えることが大事かという話を書いたばかりだけど、まさに採用も同じこと。


自分達の魅力を散々伝えたところで、自分達が採用活動においてライバルとなる会社とどう差別化するかを意識しなければうまくはいかない。


選挙に話を戻すと、やっぱり選挙においても他の候補者との差別化を意識しつつ、自分の主張のコアを明確に絞り込み、その主張をどういうキーワードを使ってどういうコンテキストで伝えるか、ということに尽きるのかなと。


話は全然飛ぶけど、伊右衛門のお茶とかは凄いなーと思ったりする。
お茶系飲料はとんでもない数出ていて、どこも玉露が、とか本物のお茶が、などとうたっていて、言いたい放題で何ら信ぴょう性もない中で、創業寛政二年の福寿園という老舗お茶ブランドの創始者の名前である伊右衛門を商品名にすることによって福寿園が認めたお茶だったら美味しいに違いないという消費者の心理を巧みに勝ち取った成功例だと思う。
当然だが自分達で自社の商品の拘りやウリを伝えるよりもよっぽど説得力がある。

改めて政治でもビジネスでも、マーケティング脳は常に鍛えておかないといけないなーと思った今日この頃。

素晴らしい構想をお持ちの区議会議員さんも是非当選してその想いで港区をもっと良くしてもらえれば嬉しい限り。