2017年の新卒採用が活発になりつつあり、もっぱら学生と接触することが多い今日この頃。
そんな就活中の学生からもしばしば質問されるのが「仕事って楽しいんですか?」みたいな話。


楽しいという言葉の意味によるけど、私自身の回答としてはこんな感じ。

「極めてやりがいがあるという意味で楽しいと思っている」


まあ仕事は生活のため、家族を養うため、という人もいるでしょう。
ただ仕事に費やす時間は家族と過ごす時間をゆうに超えるわけで、そこが充実していないとさすがに幸せな人生とは言えないのではないかなぁなどと感じざるを得ないわけで。


で、ベンチャー企業で働く社員は何となく「仕事楽しい」と言っているイメージがあるが、なんだか多くの人の中でそのあたりに誤解がある気がする。

日々の業務内容自体が「超楽しい!」なんてことは、ほとんどのケースにおいてありえない。


わかりやすい例として社長の日々の仕事を考えてみる。

会社説明会での新卒向けのプレゼンテーションや契約書のチェック、更には社内のミーティングなどへの参加、採用面接、人事考課など多岐に渡るわけだが、ぶっちゃけどの仕事も決して楽しくなんてない。もしやらないでいいのであればやりたくないw

それでも仕事はやりがいがあり楽しいと感じている。


それは日々の業務内容に楽しさを感じたいわけではなく、人生の時間を賭してでも成し遂げてみたい目標があり、それを成し遂げるために日々頑張っているわけで、日々の仕事はその目標を成し遂げるためのプロセスに過ぎないと思っているから。


つまるところ最高のお城を作り上げることにやりがいを感じ、ワクワクしているのであって、日々材料を運んだり、セメントを流しこんだり、ペンキ塗ったりするのがとんでもなく楽しいわけではないということ。勿論そういう作業さえも楽しみながらやるというのは大事だと思うが、やはりその先にある夢や目標みたいなものの存在が何より重要。


同じようにレンガを積むという仕事にしても、ただ指示されてレンガを積んでいるだけの人と、柱を作るためにレンガを積んでいる人と、お城を作るためにレンガを積んでいる人に別れる。当然最後の人が一番やりがいを感じるはず。


このあたりを勘違いしてしまうと、日々のモチベーションが下がったり、成長実感が感じられなかったりするのかもしれない。

個人の成長も決して目的ではなく、目的を成し遂げるために成長するという考え方の方が私はしっくりくる。

そしてチームで何かを成し遂げることに貢献できる人というのは間違いなく市場価値が高い。
それが技術力であっても、営業力であっても、デザイン力であってもリーダーシップやマネジメントであっても。

ということで日々の仕事の一つ一つに楽しさややりがいを求めるのではなく、チーム全体を俯瞰して、目指す方向やゴールを意識しながらそこに近づくための努力や貢献にフォーカスし、その未来にワクワクしながら働ける、そんな状態が仕事を楽しんでいるということじゃないかと思う次第。

そういう視点で仕事を捉えられると、気持ちのアップダウンはあるにしても、本質的なモチベーションのアップダウンはほとんど出ないはず。

転職や就職を考えている人は、本当にその仲間達とその目標を追いかけたいと思えるかどうか、を大事にするのがいいんじゃないかな。


結論、仕事は最高にやりがいがあるし、そういう意味でいえば極めて楽しいもの。