「アトラエは少数精鋭にこだわっていると思いますが・・・」

取材で頻繁に聞かれるこの質問。

ぶっちゃけ少数精鋭になんて全くこだわっておりません(笑)。
あらゆるポジションで積極的募集をしています。

ただあえて言うなら、こだわっているのは生産性です。

私は会社の存在意義は関わる人を幸せにすることに尽きると思っています。
関わる人とは狭義には、社員、顧客、株主であり、広義にはそれに加えてパートナー企業や社会そのものが加わってきます。

生産性を高めていくことなくして、社員の給与水準を高めることもできず、高い利益率を実現することもできず、十分な再投資もできないことを考えれば、生産性を意識するのは当然だと思っています。さらにはリーマンショックのようなリセッションが起これば、膨張した組織はひとたまりもないのは、リーマンショック経験者なら誰もが目の当たりにしてきたこと。

一部の起業家達は、次から次へと大型の資金調達を実施し、赤字であっても高い役員報酬に豪華なオフィス、マーケティングへの惜しみない投資など、一見大胆ですごいなぁと思いつつも、リーマンショックのトラウマを抱える私としては怖さが拭い去れません。

組織の体脂肪率というものがあるのだとしたら、リセッション時に体脂肪率が高いと生き残れない。
そしてやはりビジネスの基本はキャッシュフローベースでの黒字経営にあると考えています。もちろん短期的かつ戦略的な投資による赤字は全く問題ないとも思っていますが、単なる赤字と戦略的赤字は意味が異なります。お金余りの今はその違いをあまり気にしてないようにさえ見えます。

個人的には未上場ベンチャー企業のバリュエーションは正直かなり高い水準にあると思っています。そして、将来的に株式市場で、そのバリュエーションを超える企業価値に到達するのは、そんなに簡単ではありません。これは自分の経験則上も、周囲の仲間達の状況を見ても、本当にそう思います。


弊社も一昨日、第一四半期の決算発表をしました。
正直それなりに順調に成長することができています。
採用する社員もこだわって採用しているので、急速に倍々に増やしたりはできないですが、毎年10人以上の仲間を採用し、少しずつながら拡大しています。

オフィスも4月の新卒の受け入れで一旦手狭になるため、昨年から移転を含めて検討を重ねてきましたが、現時点で我々が理想とするオフィスが空いてなかったこと、2021年年始になれば理想とするオフィスビルに空きがでることなどから、現在のオフィスを拡張工事することで2年間は耐え凌ぐという決断をしました。

今のアトラエの業績や資金力を考慮すれば、2年だけでも別のオフィスに一旦移るという決断をすることも十分にできたと思います。が、やはり東証一部になっても、いくら儲かっていたとしても、我々はいつまでもベンチャー企業であり、常に挑戦者だという気持ちを捨てたら終わると自覚しています。掲げているビジョンの実現にもまだまだ遠く及ばない以上は、まだまだ挑戦は続きます。

最近入ってきた社員からすれば、ケチだなと思うのかもしれませんw
それでもこういう決断の一つ一つが生産性を高め、組織の体脂肪を健全に保ち、ひいては関わる人々の幸せに繋がっていくのだと信じています。

大切な人に誇れる会社であり続ける

我々が大事にするバリューです。
オフィスにおける判断一つとっても、全員がこの価値観に基づいて適切な判断ができていることを本当に誇らしく思います。

いつの時代も、いつまでも、関わる人を幸せにできる、かっこいいベンチャー企業であり続けたいと思っています。