最近まさに資本主義の限界が近づいているのではないかと感じている。

米国を代表するGAFAMや中国を代表するBATHといった企業の時価総額の変遷を見るたびにそう感じざるをえない。

GAFAMはこのコロナ禍において、東証一部上場企業2170社の合計時価総額をたった5社で上回ってしまったことは驚きを超えて、資本主義が来るところまできてしまったような印象をもった。そのうちの1社が弊社アトラエであるがゆえに、力の差を痛いほどに感じるわけだが・・・。


資本主義は当然ながら人類にとってMuch Betterな仕組みであり、それによって経済発展を遂げてきたことには疑いの余地はない。一方でピケティ理論でも言われているように、資産の収益率が所得の伸びを上回っていることで、富を持つ人とそうでない人の格差は拡大していくことも事実。

ただでさえ社会保険料や所得税、住民税などがここまで高くなってくると、給与所得による資産形成は極めて難しくなり、より不労所得を得ることの経済合理性が高まる。


事実我々のようなアントレプレナー・起業家と呼ばれる人種は、IPOはもちろんのこと、会社の売却などにより持ち株を売り出すことで莫大な資産を築く人が少なくない。私もそういった資本主義の恩恵に預かっている一部であることには疑いの余地もないわけで、それによって多少なり良い生活をさせてもらっているのも事実ながらも、だからといって資本主義が素晴らしいという手放しで思えるわけでもない。

日本においていえば、日々第一線で手術をしたり治療にあたっている医師、特に大学病院などで高度な技術を駆使しながら命を救っている人達の所得は少なすぎるように思える。我々起業家も人の数倍働き、社会に価値を創造してきたという自負はある一方で、そういった医師と比較したときに彼らの数十倍の資産を得るほどに人類に貢献したのかと言われると正直疑問もある。

一部の本気で日本を良くしようと日々奮闘されている官僚や政治家や教育者もそうかもしれない。

資本主義における合理性の中で、自身の時間や労力をどこに投資をすると対価が最大化するのか、まさに人生のROIを考えれば、当然ながらウォールストリート以上にシリコンバレーになるわけで、それがGAFAMであると思うと、資本主義の限界を感じてしまう。

もちろん経済の専門家でもなんでもない単なる一人の起業家としての肌感覚に過ぎない話でしかないが、日々情報を収集しながらも会社のあるべき方向性を考え続けてきた中で、最近特にこんな感覚を持っているということをブログに残しておこうと思った次第である。

今度資本主義に詳しい方にいろいろと教ろう♩
楠木先生とかかな♩