組織が大きくなってくると必ずぶつかるのが、
セクショナリズムという縄張り意識ともいうべき壁。


弊社はまだ従業員数にして40名弱の組織ながら、いつのまにか
かすかなセクショナリズムが発生しつつあるような印象も出てきた。


各自が自らのミッションにプライドと責任を持って取り組むことは
非常に良いこと。しかしそれが強くなりすぎることで、近視眼的に
なり、視野が狭くなってしまうことがある。


そうすると役割分担をしている中で、自らの目的がその役割を果たす
ことだと思い込んでしまい、連携すべき各部門との軋轢が生まれる。


まさに以前、このブログでもご紹介したミスミの三枝社長の著書である
V字回復の経営にも同様の問題について記載があった。


本当は関わるサービスや製品自体の最終顧客は一緒であり、目指すべき
目的や目標は同じはずなのに、それを役割分担することで、最も重要な
最終的な目的や、考えるべき顧客の存在が曖昧になってしまう。


そういうときこそ、視点を切り替え、俯瞰してみることが大事。

そして利他の心を持って考え判断すること。

誰もが一生懸命であり、誰もが頑張っている。
ただいろんなミスや不注意、できていないことが発生する。
それは顧客のためにお互いに指摘しあい、改善していくべきであるが、
あくまでも改善すべきことでしかない。


それを単に批判してしまうことでセクショナリズムや対立は生まれる。
お互いが自分だけが頑張っている、自分だけが真剣に考えている、
自分だけが顧客のためにやっている、そう思うことこそ傲慢で自分勝手
だと思うし、相手はそう思っていないと決めつけてしまうのはあまりに
利他の心が足りない自分勝手な考えだと思う。


もちろんときにはそう言いたくなるときもあるし、本当にそういうときも
あるのかもしれない。それでも批判することと、改善すること、どちらに
重きを置く人かによって、その人の視点の高さや目的を遂行するための
コミットが問われるのだと思う。


またお互いに真剣にVisionに向かって、顧客のために、社会のために、
真剣に努力しているという大前提と信頼関係がありさえすれば、
セクショナリズムは排除できるのだと思う。


もっと仲間を信頼し、一緒になって最終顧客への価値提供を真剣に
考えていくべきであり、そういう組織が真に強い組織になるはず。


私が目指す、IGPが目指す理想の組織にはセクショナリズムはいらない。