トリンプの元社長である吉越さんの本

『残業ゼロの仕事力』

という本を読んだ。


非常に耳の痛い内容ばかり。


残業をするのが当たり前で、長時間労働は美徳とさえなっている日本は、完全に諸外国と比べてもおかしい、という指摘が様々な角度から書かれている。

ワークライフバランスなどというが、欧米ではそんなのは当たり前なので、そんな言葉すら聞かないとのこと・・・。


Life for work か Work for life か。

日本は完全に前者だという。しかし後者であることが人間として当たり前だと。。

だからこそ日本人は定年後の余生(本の中では本生とネーミングしてるが)を楽しめないのだという。


なるほど、残業をゼロにしても10年以上生産性を向上し続け、増収増益を実現してきた方が言うとさすがに説得力がある。

こういうポリシーを持っている方は、たとえどういうポリシーであろうと素晴らしいし、力をお持ちなのだと思う。


個人的な意見を述べさせてもらうなら賛同する点と違和感を感じる点、2つある。

賛同するのは、時間内生産性やデッドラインという仕事の進め方に関する考え方。
日本は生産性が低いというのは以前から言われていることで、それは私自身、組織を経営していく身として反省すべきであり、社員のためにももっと生産性を上げさせないといけないと常々思っている。

違和感を感じるのは、Work for life という考え方とそれに基づく様々な話し。

私自身も仕事ばかりではなく、サーフィンやゴルフもやるし、お酒も飲むし、漫画も読めば映画も見る。ただ今はそれ以上にこの会社を成長させることに魅力を感じるし、それが現時点では一番興味のあることであると言っても過言ではない。

そう考えると Life for work とかどうとかではなく、仕事を楽しんでいるというのが正しい気がする。ヨーロッパでは定年でリタイアすると「おめでとう」と言われるというが、それにもちょっと違和感を感じる。

サッカーが好きでやっているサッカー選手が引退するときに「おめでとう」と言われることを想像すれば、私の違和感がわかってもらえるかもしれない。好きだからやっているのであって、生活のためだけでやっているわけではないからなのだと思う。

一方でサラリーマンという立場だとすると、もしかして吉越さんのおっしゃるように、日本人はLife for work という発想になってしまいがちなのかもしれないとも思う。私自身は、社員に対しては経済的にも精神的にも満たしてあげられる会社にしていきたいと思っているので、長期休暇や家庭との両立などは最大限できるような会社にしていくべく、日々考えているつもりではいる。

ただLife for workは最悪としても、Work for life も個人的には好かないかも。

やっぱり弊社が掲げる価値観『 Play Business、Play Hard 』が理想(笑)。

ちなみにPlay Hardは「ハードに働く」という意味ではなく、「一生懸命楽しむ」という意味として使っているので、誤解なく。。(英語としてニュアンスが正しいかどうかはさだかではないですが、あしからず)