最近会社の倒産やリストラにより、20代の転職者が増殖している。

特に第二新卒クラス、つまり社会人3,4年目までの若手で、特段の専門性やキャリアを有していない人達がその対象になってしまっている現状がある。


そんな人達の転職活動を見ていて思うことは、何度同じ過ちを犯すの?ということ。


倒産やリストラになった人は、必ず次の企業は安定した企業がいいという。

改めてこの景況の中で気付くべきは、安定した企業なんて存在しないということ。

誰しもが聞いたことあるような大企業でさえ、大赤字を出しリストラを行っていたりする。公的資金を求めている企業まで存在する。


そもそも安定した企業に入ったつもりで就職して、リストラや倒産になっている時点で、また同じ選択を、しかもさらに財務体質が安定している会社などを選ぼうとしたりするから驚いてしまう。

大事なのは自分のキャリアを安定させること。
つまり自分を市場価値のある人材として磨ける環境を選ぶことが大事だということ。

ビジネスパーソンもプロスポーツ選手と同じように市場性にさらされるようになってきてる。

つまり巨人にいるから安定なのではなく、実力があるから安定だということ。

メジャーに挑戦したり、セリエAに挑戦したりすることで、より自分の力を磨いていくことがプロのスポーツ選手では当たり前のように、ビジネスの世界においても自分を磨いていくことは大事。


そう考えたときに若い人達にとってはどういう企業が望ましいのか。

勿論選択肢は一つではないし、志向性や価値感によって異なるのも事実。

ただ一般的に言えるのは、これから伸びていく業界に身をおくべきだということ。


今から衰退していく業界に身をおいてしまえば、そこで身に付けたノウハウや専門性は、狭い同業界の中でしか価値を持たない。

一方でこれから成長・拡大していく業界、例えばインターネット業界やモバイル業界などであれば、そのノウハウは10年後にあらゆる企業で必要とされるだろうし、価値を発揮できるはず。

しかもそういう新しい業界のノウハウは、年輩のビジネスパーソンがもっていないものであり、経験してきていない領域。

だからこそ若くても責任を任せてもらえる可能性が高い。

その業界に関わっているだけで価値を持つ可能性が高い。

改めて若い人に言いたいのは、財務的に安定している企業=安定したキャリアではないということ。

確かにむこう5年は安定かもしれないが、それ以上先のことは誰にもわからない。
5年前まで黒字で羽振りの良かった企業で倒産した企業は沢山ある。

大事なのは自分に自信を持てるような力を身に付けること。

そのためには、一つの選択肢として新しい産業、将来性のある業界を選ぶことが重要であるということ。

本当に働くということの本質を考えれば、みんな最後は気付くはず。


若い求職者の皆さん、是非とも安易に

安定企業=少しでも規模の大きい会社

に転職と考えずに、改めて働くということを真剣に考えてみてください。