ネットやモバイルのサービスの立ち上げ方について、最近考えることが多い。

高度経済成長期などの事業立ち上げというと、資産家が資金提供して工場などの設備投資を行い、人を雇って始めるというスタイルが多かったのだろう。

では最近のサービスやビジネスはどうなのか。


個人的には全く異なる立ち上げ方が必要だと感じている。

インターネットやモバイルの世界は、資金投下が少なくてもサービスを立ち上げられるのがポイント。決してお金をかけたから成功するわけではなく、逆に損益分岐が遅くなり、その分自由度が狭まってしまう。


大事なのは、まずは小さくスタートし、ターゲットを限定すること。

あのイーベイも最初は中古コインの売買から始めた話しはまさにその典型。

逆にAmazonのように最初から広範囲のサービスを提供する会社もあるにはあるが、そうするためには巨額の資金力が求められるしリスクも大きい。

少なくとも我々のような小規模なベンチャーのやり方ではない。


また大事なのは絞込むこと。

ついつい将来の完成形ばかりに意識が行き過ぎてしまい、最初から機能過多なサービスになってしまったり、いろんなリスクを想定しすぎてしまい、何ら流行ることなく終わってしまったり・・・。


インターネットサービスで重要なのは、コストをかけずにできるだけシンプルな形でスモールスタートすること。

そしてそこから顧客の利用方法や利用シーンなどをベースに改良を加えていく。

その先に成功がある。


偉そうに書いてみたものの、私自身も経営者を8年以上もやりながら、最近になって少しづつ学んできたこと。勿論その背景には何回もの失敗があるわけだが・・・。


人材ビジネス業界にいるとどうしてもそういった事業立ち上げについては経験も知見も疎くなりやすいもの。

そういう意味でもこれから経営者を目指すような学生は、インターネットやモバイルのベンチャー企業でそういうケースを徹底的に学ぶのがいいと思う。

こう書くと自社の否定をしているみたいだが、ちなみに弊社もはなから人材ビジネスの会社とは定義していません。

今は主力事業として人材関連ビジネスも手がけていますが、今後ネットやモバイルを使った新しいビジネスにも挑戦していくつもりです。


そのためにも、ネットサービスの立ち上げ方を組織として少しづつ学んでいかないとです・・・。