日本では労働人口の50%が会社員、いわゆるサラリーマン。

そして大卒者を中心に多くの能力ある人が会社員として就業しているのも事実。
しかし今後その状態が長続きするのかというとそうではないはず。

右肩上がりの経済成長に支えられてきた終身雇用制度が実質崩壊し、さらには高齢化社会の幕開けで、介護などに時間を取られて働けなくなる人が増えていくことも容易に想像がつくし、税金など給与から天引きされるものもどんどん増えていくことも間違いない。

そうなってくると、会社勤めをして給与をもらうということだけでは将来が約束されない。つまりその状態では決して将来安泰ではない時代に突入したということ。


毎日朝から満員電車に乗って、朝か晩まで週に5日以上働くサラリーマン。
世界を見ても良く働く国民であることは間違いない。

しかし働くということの価値感や働き方の多様化が、ある意味半ば強制的に進行している。


上記したように介護をすることになると、数年単位で時間が取られてしまったり、外部業者に委託するにも莫大なコストがかかる。

そのリスクをどうヘッジしていくのか。会社が守ってくれることは至極稀であり、かつ完全に守りきることなんてできやしないのも事実。

であればこそ、自らの人生、自ら守っていかないといけない。
そういう意味でも一人ひとりがサラリーマンではなく、1個人事業主だと考えていかなければならない時代に突入したのではないかと感じる。

そうなっていけば、会社とは個人事業主がとあるVisionや目標のために集まったプロジェクトと言い変えることもできる。
入社・退社ではなく、プロジェクト単位で人が集まり事業を推進していく、そんな働き方も増えていくのだろう。

またそうなっていくと複数の収入源を確保していくような、いわゆるリスク分散も必要になってくるはず。金融的にいえばポートフォリオの構築といってもいい。

個人事業主である以上、現在進行中のプロジェクト以外の収益源をいかに確保しておくかを考えておかない限りは、常にその日暮らしの不安から解消されない。

私の周りでも優秀で力のある人ほど、そんな働き方をしている傾向がある。

いくつかの会社の役員をやったり、株主になったり、その上自分でもスモールビジネスをいくつか展開していたり、、、、それでいて頻繁に旅行に行ったりと人生を謳歌しているような人も沢山いる。

一つの会社に生涯勤め上げることの美学は完全に崩壊し、いわゆるワークライフバランスを意識しつつ、経済的に不安のない収益ポートフォリオを構築する自由人が今後増えていく。

組織経営においても、従来とは異なり、そういう人達が携わっていたいと思えるような魅力あるプロジェクトや目標を生み出し続けること、そしてそれに見合った対価を用意していくことが唯一大事なことであり、従来のような大きなピラミッド型階層組織を構築し、出世することや給与がアップすることをモチベーションの前提とした経営理論は恐らく時代遅れになるのではないだろうか。


話しが拡散してしまったが、まさに一億総中流階級の時代から、一億総自営業の時代への転換が始まりつつあるのかもしれない。