ネゴシエーションポジション

この言葉自体は私が勝手に作りだした造語だが、ビジネスにおいて交渉におけるポジショニング戦略は非常に重要だと思っている。

ビジネスをやっている以上、あらゆるシーンで交渉が発生する。

交渉上手な人は話術に長けているようなイメージがあるが、そんなことよりも大事なのはポジショニング。


わかりやすく言えば、

営業マン < パートナー < アドバイザー

ということ。って余計にわからないかも・・・。


言いたいことは、何かサービスでもモノでも、売りたいという想いが強い営業マンが顧客と交渉するときは、どうしても足元を見られてしまう。

一方でパートナーとして信頼を勝ち取っている人は、当然ながら多少理解してもらえる分、高く受注することができる。

で、最も強いのは、顧客の方から是非ともお願いします、と言ってくるケース。


なので営業の際にもただお願いしまくるような営業スタイルばかりでは、なかなか頭ひとつ抜け出すのは難しい。

顧客から見て付き合いたいと思って頂けるだけの専門性や付加価値を見せていくことで、安売りしない工夫をし、お互いの関係性をよりパートナー的に持っていくことで、売り込みに来た営業から、いろいろと相談できたり自社が成長するために大事なパートナーへと格上げされる。

セミナーで講演したり、本を書いたりすると、今度はぜひとも相談に乗ってほしいと依頼がきたりもする。
そうなってくるとネゴシエーションポジションは完全にこちらが優位。
料金交渉もほとんどなく仕事を受けることができるはず。こうなるといわゆるアドバイザーとか先生というようなレベルで、もはや営業マンの影も形もない。


同じサービスを営業する場合にも、どうやってこのネゴシエーションポジションを築いていくかで、だいぶ成果は変わってくるはず。

昔のようにプッシュプッシュの営業だと、どうしても営業マンの域を出ない。

いかにしてポジションを確立していくか。

そのためにはサービス自体の差別化や営業手法における工夫、そして社員の意識改革が必要。


例えば人材紹介のFEEもまさに同じ。


「是非お付き合いさせて下さい」というスタイルでは、現状の市場からFEEの交渉をされてしまい、20%や25%などへと落ち込んでしまう。

事実大手紹介会社を中心に、ほとんどのエージェントが20%や25%、中には10%という自爆的なFEEを提示している会社まである。


一方で弊社は採用すべき人材をこちらから提案したり、面接の仕方や採用手法をアドバイスしたり、採用難易度が高いニーズにフォーカスしてお手伝いしたりすることで、単なる営業マンにならず、パートナーとしてバリューを提供することでFEEを一定維持させて頂いている。


目先や短期の売上に走るとついついディスカウントとなってしまいがちだが、そうなると結局負のスパイラルに陥ってしまい抜け出せなくなりがち。

どうやって付加価値を高めるか、どうやってパートナー足りうるか、そのあたりを工夫しない限りは、この営業競争が激しい市場では生き残っていけない。


交渉負けしてしまいがちな営業マンは、是非とも自分のネゴシエーションポジションを考えてみてはどうでしょう?!