今日、多くの会社で新入社員の入社式が行われているだろう。

天気も良く、新入社員にとっては本当に気持ちの良い門出になったことと思う。


一方で現在就職活動を続ける学生はいよいよ4年生に突入し、まだ内定ももらっていない人達は焦り始めている時期かもしれない。

そんな日本の学生の就職活動について、多くの人のキャリアを見てきた立場から一言アドバイスをしようかなと思う。


このブログでは過去に何度も似たようなことを言ってきているが、まず第一に認識すべきは安定とは会社に求めるものではなく、自身に求めることであるということ。

それがまず前提の中の前提。そこがわからない人はいつまでたっても不安と付き合い続ける社会人人生になる。

それを理解頂いた上で、ここから先は個人の価値観や生き様によって異なってくる。

もし高い向上心と意欲を持って社会に出るつもりがあるのであれば、個人的には将来性のある領域・業界に身を置くことを薦める。

例えば、ITやインターネットやモバイルなどはその典型。

そうでないとしても、医療や介護、農業などもあるかもしれない。


個人的に興味がある分野どちらでもいいと思うが、もし起業や経営に興味があるようであれば、前者の方が望ましいかもしれない。

それは業界特性として先達のツワモノ達、つまり高度経済成長を支えてきた強烈な経営者やビジネスマンの人達と比較したときに、唯一若いビジネスパーソンに分がある領域だからである。

しかもITやネットの領域は、知識労働モデルであるため、資本や設備による競争ではなく、人智による競争になり、なおかつレバレッジが効かせやすい領域でもあり、若い人達にとっては経験や資金力を知恵で補いやすい。

事実アメリカなどで若い起業家で成功を収めているのも、ほとんどがこの分野だったりするのは、偶然ではない。


勿論起業も経営も興味ないが、車が大好きで車に関わる仕事に就きたいということであれば、TOYOTAなどもいいと思う。TOYOTAが今後大きく成長することは考えにくいかもしれないが、なくなることも当分ないだろう。

そこでコツコツと技術を磨いたり、自分の専門性を磨いていくことは悪いことではない。ただし大事なのはTOYOTAさえも全く安定ではないということを理解すること。

それを理解した上でやりたいからやる、という意思決定をするかどうか。

その場合はTOYOTAが将来的に大規模なリストラや給与削減に踏み切るであろうことも想定しておく必要がある。

それでも価値がある人材になれれば勿論問題ないし、今後発展途上国を中心に自動車産業に関するノウハウへのニーズは高まっていくことを考えると、早いタイミングで発展途上国の自動車会社に転職して、そこでのぼりつめていくという道もあるかもしれない。


何が言いたいかというと、大きい、有名、今利益が出ている、ことが安定ではないということ。

JALでさえこの有り様。

原理原則本質論。

プロ野球選手やプロサッカー選手を見ればわかるとおり、力のある選手は海外でも日本でもどこでも仕事の機会がある。
しかしどんなにメジャーチームに入れたとしても、自分が力がなければすぐに解雇されるだけのこと。

であれば大事なのは、本当に自分が力をつけられる環境を選ぶこと。

それがあなたにとってどこなのか、そういう軸でちゃんと選ぶことが大事。

それが本当にテレビ局なのか?

それが本当に旅行会社なのか?

それが本当に新聞社や出版社なのか?

そこでどんな責任や裁量が与えられるのか?
そこで具体的にどんなミッションを任され、どんな力が身につくと考えているのか。

改めて就職について考え直してみてほしい。

若く優秀な力がどこに集まるか、それは日本の経済活性に大きな意味がある。

我々はもっと声を大にして伝えていく義務があると思っている。


今日はエイプリルフールですが、いつも以上に真面目なブログを皮切りに、下半期も頑張っていきます!!