最近、考えながら働くということの重要性を強く感じる。

ふと気付くと日々やっている業務がルーティン化していて、その業務の成果や効率を見直すことなく、それが当たり前でそれ以外に方法はないかのようにモクモクと業務をこなしてしまいがち。

しかしどんな業務であってもそんなことはありえない。

トヨタではないが、改善の余地はいくらでもある。

「もっと効率的に取り組む方法があるのではないか」
「もっと生産性を上げる方法があるのではないか」
「もっとコストを下げる方法があるのではないか」

こういった自問自答を如何に意識しておくかが重要。


仮に自分が工務店の社長だったとする。
日々大工達がカンナで木材を削り、トンカチで一本一本の釘を打っている。工務店業界ではそれが当然だった。
そして若手が一人前になるために丁稚奉公し、5年、10年という年月をかけて一流の大工になっていく。

しかし経営者としてそのまま何も考えずに経営をしていたら、恐らくはかなり厳しい状況に追い込まれていることだろう。
そしてそういう働き方をしていては、いつまで経っても今日のような効率的な住宅の建て方やパッケージは生まれていなかったはず。
(もちろん手作りに拘った工務店としてクオリティや丁寧さを売りにするという戦略をあえて選択するというなら全く別だが。)

もっと良い方法、もっとたくさんの人に価値を提供する方法、もっとコストを下げ収益率を上げる方法、常にそういう視点を持ちながら働くことが大事だったりする。

そしてそういう視点を持ち、他の人とは桁の違う成果を生み出したり、仕組を作ったりすることができる人を経営的なポストに抜擢するのが望ましい。

他の人と同じ方法、同じやり方ながら、コミュニケーション能力、行動量などによって他の人よりも成果を出す人、その人もプレイヤーとして当然価値があるし評価すべきだが、残念ながらこういうタイプの人を経営者にすると、工務店でいえばずっと手作りの家を作り続ける会社となってしまい、会社としては大成しない。

大成していない会社の社長である私が言うのもなんだが、自戒の念も込め、もっといい方法、もっといいやり方を追求し続けていかなければいけないと改めて思う。

そしてそのときにもう一つ忘れてはいけないのは、そうやって考えているときも既存のやり方、既存の業務フローは一切緩めてはいけないということ。考えている間、止まってしまったり、行動量が落ちてしまうと、新たな仕組を作る前に業績が落ち込み、短期的な行動量を増やすことでカバーするしかなくなってしまう。

それでは本末転倒なので。

ということでぜひとも考えながら働きましょう。