昨日、以前弊社で働いていたことがある元社員が起業するということで相談に来た。

当然彼らもいろんな人にアドバイスをもらったり、いろんな人から駄目出しをされたりしてきたことと思うので、事業モデル自体の駄目だしをしたところであまり意味もないし、あまり嬉しくもないだろうということで、私なり起業の際に重視すべきだと思う以下の点だけ伝えてみた。


① 川の流れに乗ること

② ランチェスター理論を実践すること


川の流れに乗るというのは、市場や業界の将来性、成長性などを重視して、戦うマーケットや業界を選ぶべきだということ。戦う市場が成熟してしまっていては、後はパイの奪い合いでしかなくなってしまうが、市場自体が成長している業界であれば、一定レベルでやっていれば自ずと市場成長と同率程度では成長できる可能性が高い。

ベンチャー企業の早期成功は、経営能力以上にこの川の流れに乗ること、つまりその市場選択、業界選択に大きな影響を受けると言っても過言ではない。

川の流れに逆らって泳ぐと、どんなに優秀な人材が集まっていても、どんなに優れた経営ノウハウを有していても、成功までには極めて長い時間がかかるケースが多い。


もう一つのランチェスターはもはや説明するまでもないかな。

わかりやすく言えば、戦い方を選ぶということ。

1000人の大企業と真っ向から戦っていては2名、3名の創業ベンチャーには勝ち目がない。

ただし戦う場を上手に絞り込むことができれば、1000人が同時に戦えない戦場を作り出すことができる。つまり3人対3人の構図を作り出し、300回戦うことで1000人の組織にも勝てる可能性があるということ。


事業モデルが個別にいけるかどうか、みたいな話は当然いくらでもあるし、起業してみて気付くことや、サービス開始してみて修正していくことは多々あるだろう。それはどんな会社も一緒。

そういう瑣末なことよりも、川の流れに乗ることと、その中で絞り込んだ市場のリーダーになっていくことが、ベンチャービジネスの成功可能性を高めると思う。

私自身、創業時にこういうことがわかっていればもっと早く、もっと大きなことができていたはず。そういう意味ではこれから挑戦する若者達には無意味な回り道はしないよう、最大限アドバイスをしてあげたいもの。

一方で自ら体験しないと気付けないことも沢山あるので、やはり最後は立ち上げてみるしかないとも思う。あまり頭でっかちになりすぎてもあまり良いことはない。

話は変わるが、起業しようという若者がもっと増えると日本も面白いし、我々のような人間がもっともっと成功していくことで、それが促進されるはず。そういう意味でもベンチャー経営者の端くれとして日本に起業家を増やす一助になれれば嬉しい。

○ッティー、頑張れ!!!