朝のニュースでは連日田中文科相の3大学の認可取り消しについて報じている。
各局、基本的には田中文科相の暴走や越権行為であり、誤った政治主導だという内容。
田中眞紀子さんと聞くと確かに以前の外務大臣時代の指輪事件があまりにも有名で、今回もまたかと思ってしまいがちなキャラクターであるのは間違いない。
ただ今回田中眞紀子さんが言っている日本の教育の質を高める必要があるというのは至極もっともで、今まで文科省がのらりくらりとやっていたことで日本の教育水準が世界的に見ても著しく低下しているのは間違いない。
ということで個人的に今回の問題を整理してみた。
まず法律や規則に基づいて大学設立の手順を踏んでいた3校に対して、いきなり大臣の権限で認可を取り消すのはさすがに暴挙といわざるを得ない。現在の認可申請のフローが良いか悪いかは別の話であり、現状の規則に則って申請し準備が整っている大学がある以上、これは認可すべきだろう。
一方で現在の認可申請のあり方や補助金などのあり方、大学運営が赤字でもまかり通る状況は、確かに多いに問題なのだと思う。そういう意味で田中眞紀子さんの問題提起自体はそれほどずれていないのかもしれない。
とするならば、現状認可直前だったその3校については認可をした上で、今後新たに認可の条件が変更になった場合には、速やかにその基準を満たす努力をすることを義務づけるというのがバランスの取れた判断だったように思う。
話を戻すが、日本の大学教育の質を上げるためにはどうすればいいか、という議論は大事なテーマの一つであることは間違いない。
かくいう私自身、大学時代に勉強した記憶もなければ、その4年間で人付き合いや大学外で学んだこと以外にはそれほどの学びがあったとも思っていない。我ながらお恥ずかしい話だが、周囲にもそういう人が多かったように思うし、日本の大学生の抱えるある意味典型的な問題なのだとも思う。
つまるところ、田中眞紀子さんのいうように「教育の質をどう上げていくか」という壮大なテーマについて考えるべきだということについては誰も異論はないのだろう。
彼女の問題はその問題提起からいきなり方法論として「だから量を減らす」「基準を厳しくする」という自分が一番正しいと思う方法を頑に押し通してしまうこと。
正直規制を強化したら質が上がるかと言えば、私自身は疑問に思う。
勿論、教育の領域は専門ではないので強く主張するほどの論拠もないのだが、規制強化することで質があがった業界はあまりないのではないかという印象がある。
税金が投下されるのはありえないが、それさえないなら各大学は自立して運営していけるように努力し競争していけば良いのではないかと思う。それほど単純な話ではないのかもしれないが。。。
勿論基準を厳しくすることで大学教育の質を上げるという方法論もありうる選択肢の一つではあろうと思う。
とすれば田中眞紀子さんは大学教育の質を上げるべきだという問題を提起した上で、その方法論や選択肢についてはちゃんと官僚や専門家の意見にも耳を傾け、議論をした上で最終的にベストだと思う方法論を実行に移していけば良かったのではないか。
その意思決定の手順や検討プロセスを全て飛ばして(少なくとも飛ばしたように見える状態で)、まるで自分の考えや方法論が全て正解であると決めつけた上で決断するという、まさにその傍若無人っぷりが何より一番の問題だろう。
勿論ある程度の独断で実行しないと保守的な官僚組織に潰されてしまうという背景もあるのかもしれないが、それにしても意思決定プロセスの曖昧さや、意思決定の根拠不足、さらには説明責任を果たせない人が大臣として権力を握っているという現実を恐ろしく思う。
改めて、近い将来に文科相は変わってくれて全然いいとは思うが、誰がなったとしても是非日本の教育水準を世界のトップ水準まで引き上げ、未来の日本を担う若者達を国全体をあげて育てていくという方針を掲げ、その具体的な方法論について官僚や専門家を巻き込んでどんどん進めていってもらいたい。
ちょっと話にまとまりないが、私個人の素人意見を少しだけ記載する。
私の周りの経営者の中にも教育に問題意識を持っていたり、教育に関心を抱いている人は少なくない。
しかし学校や教育といった閉鎖的かつ規制だらけの領域に、切り込んでいく難しさがあるのだと思う。
そこの規制をもっとなくしてビジネスパーソンが参入、参画できる機会を提供するだけで、競争が生まれ、クオリティの高い教育を提供する組織も出てくるのではないかと感じる。
その結果日本の教育の質における問題の一つとなっている教師や教授の社会的地位や報酬の低さも、解決されていくのではないだろうか。
とはいえあくまでもこれは教育の素人である私の単なる思いつきでしかないが。。。
最期に、、、
メディアの伝えることが全て正しいわけではないことを理解し、その報道の裏に隠れている本質や真実をしっかりと理解する努力をしないといけない。今回の報道においても改めてそう感じた。
安倍元首相は報道番組の中で田中文科相のことを嘘つきだとかおかしいとか、首相の任命責任だとか、ここぞとばかりに感覚的な批判ばかりしているが、今回の本質的な問題点をちゃんと理解しているだろうか。今回の件では何が問題で、本来はどうすべきだったのか、という点についてはほとんど何も語ることなく、他人を感情的に批判することしかできない人が、将来再び日本の首相に返り咲いてしまう可能性がある日本の政治の現状を心から危惧するのは私だけだろうか。
各局、基本的には田中文科相の暴走や越権行為であり、誤った政治主導だという内容。
田中眞紀子さんと聞くと確かに以前の外務大臣時代の指輪事件があまりにも有名で、今回もまたかと思ってしまいがちなキャラクターであるのは間違いない。
ただ今回田中眞紀子さんが言っている日本の教育の質を高める必要があるというのは至極もっともで、今まで文科省がのらりくらりとやっていたことで日本の教育水準が世界的に見ても著しく低下しているのは間違いない。
ということで個人的に今回の問題を整理してみた。
まず法律や規則に基づいて大学設立の手順を踏んでいた3校に対して、いきなり大臣の権限で認可を取り消すのはさすがに暴挙といわざるを得ない。現在の認可申請のフローが良いか悪いかは別の話であり、現状の規則に則って申請し準備が整っている大学がある以上、これは認可すべきだろう。
一方で現在の認可申請のあり方や補助金などのあり方、大学運営が赤字でもまかり通る状況は、確かに多いに問題なのだと思う。そういう意味で田中眞紀子さんの問題提起自体はそれほどずれていないのかもしれない。
とするならば、現状認可直前だったその3校については認可をした上で、今後新たに認可の条件が変更になった場合には、速やかにその基準を満たす努力をすることを義務づけるというのがバランスの取れた判断だったように思う。
話を戻すが、日本の大学教育の質を上げるためにはどうすればいいか、という議論は大事なテーマの一つであることは間違いない。
かくいう私自身、大学時代に勉強した記憶もなければ、その4年間で人付き合いや大学外で学んだこと以外にはそれほどの学びがあったとも思っていない。我ながらお恥ずかしい話だが、周囲にもそういう人が多かったように思うし、日本の大学生の抱えるある意味典型的な問題なのだとも思う。
つまるところ、田中眞紀子さんのいうように「教育の質をどう上げていくか」という壮大なテーマについて考えるべきだということについては誰も異論はないのだろう。
彼女の問題はその問題提起からいきなり方法論として「だから量を減らす」「基準を厳しくする」という自分が一番正しいと思う方法を頑に押し通してしまうこと。
正直規制を強化したら質が上がるかと言えば、私自身は疑問に思う。
勿論、教育の領域は専門ではないので強く主張するほどの論拠もないのだが、規制強化することで質があがった業界はあまりないのではないかという印象がある。
税金が投下されるのはありえないが、それさえないなら各大学は自立して運営していけるように努力し競争していけば良いのではないかと思う。それほど単純な話ではないのかもしれないが。。。
勿論基準を厳しくすることで大学教育の質を上げるという方法論もありうる選択肢の一つではあろうと思う。
とすれば田中眞紀子さんは大学教育の質を上げるべきだという問題を提起した上で、その方法論や選択肢についてはちゃんと官僚や専門家の意見にも耳を傾け、議論をした上で最終的にベストだと思う方法論を実行に移していけば良かったのではないか。
その意思決定の手順や検討プロセスを全て飛ばして(少なくとも飛ばしたように見える状態で)、まるで自分の考えや方法論が全て正解であると決めつけた上で決断するという、まさにその傍若無人っぷりが何より一番の問題だろう。
勿論ある程度の独断で実行しないと保守的な官僚組織に潰されてしまうという背景もあるのかもしれないが、それにしても意思決定プロセスの曖昧さや、意思決定の根拠不足、さらには説明責任を果たせない人が大臣として権力を握っているという現実を恐ろしく思う。
改めて、近い将来に文科相は変わってくれて全然いいとは思うが、誰がなったとしても是非日本の教育水準を世界のトップ水準まで引き上げ、未来の日本を担う若者達を国全体をあげて育てていくという方針を掲げ、その具体的な方法論について官僚や専門家を巻き込んでどんどん進めていってもらいたい。
ちょっと話にまとまりないが、私個人の素人意見を少しだけ記載する。
私の周りの経営者の中にも教育に問題意識を持っていたり、教育に関心を抱いている人は少なくない。
しかし学校や教育といった閉鎖的かつ規制だらけの領域に、切り込んでいく難しさがあるのだと思う。
そこの規制をもっとなくしてビジネスパーソンが参入、参画できる機会を提供するだけで、競争が生まれ、クオリティの高い教育を提供する組織も出てくるのではないかと感じる。
その結果日本の教育の質における問題の一つとなっている教師や教授の社会的地位や報酬の低さも、解決されていくのではないだろうか。
とはいえあくまでもこれは教育の素人である私の単なる思いつきでしかないが。。。
最期に、、、
メディアの伝えることが全て正しいわけではないことを理解し、その報道の裏に隠れている本質や真実をしっかりと理解する努力をしないといけない。今回の報道においても改めてそう感じた。
安倍元首相は報道番組の中で田中文科相のことを嘘つきだとかおかしいとか、首相の任命責任だとか、ここぞとばかりに感覚的な批判ばかりしているが、今回の本質的な問題点をちゃんと理解しているだろうか。今回の件では何が問題で、本来はどうすべきだったのか、という点についてはほとんど何も語ることなく、他人を感情的に批判することしかできない人が、将来再び日本の首相に返り咲いてしまう可能性がある日本の政治の現状を心から危惧するのは私だけだろうか。