非常に難しいテーマ。
昨日の会食でも大いに盛り上がったテーマの一つ。

私はこのブログを既に6〜7年くらいは書き続けているが、その中でも何度か触れているテーマ。
そして一貫して主張していることは、あくまでも企業にとって売上高や利益が主たる目標になることはないし、そうあるべきではないと思っている。

企業にとっての利益は、人にとっての血液のようなものであり(昨晩の会食では空気と表現していた方がいましたが)、無くては存続していけないがそれ自身が目標でも目的でもないはず。

企業は人々の生活を豊かにしたり、便利にしたり、健康にしたり、そして幸福にしたりすることが、本来の存在意義であるはず。

我々自身も改めて存在意義は何かと問われた時に、インターネットを使って世界の人達に喜びと感動を届けるような会社になりたい。そして顧客、株主、社員から「理想の会社ってこういう会社だよね」と言ってもらえるような会社を創り上げたい。

I&G Partnersが副次的に掲げているテーマ(実はこっちが私にとって最も重要なテーマだったりもするが)として、「全ての社員が誇りを持てる組織であり続ける」ということがある。

やはりそもそも企業の存在意義は真に顧客に価値を提供し、顧客に必要とされ、社員がやりがいや貢献を感じ、その結果対価を頂けるというサイクルの中で成り立っているはず。
その正のスパイラルを正しくしっかりと回していける組織経営をしていくことが経営者の義務であろうと思う。

昨日の会食で持ち上がったジョンソン&ジョンソンの話を少し紹介しよう。

同社は74期連続増収増益で、平均の増収率は11%と脅威の企業として有名である。
この同社の社員が果たすべき義務として「我が信条(アワ・クレドー)」と呼ばれる条項は極めて有名な話である。

その信条では優先順位の第一は「顧客」、第二は「社員」、第三は「地域社会」、第四は「株主」だとうたっている。

米国系上場企業である同社がよく60年以上も前にこんなことを宣言したものだと感心する。
勿論株主からの大いなる批判があったはずだが、この優先順位を守ることこそが企業の永続的な成長に不可欠であり、それゆえに今まで74期連続で平均11%もの成長を実現してきたのだろう。

売上や利益は結果としてついてくるものであり、必要不可欠ではあるが、それ自体が目的化するのは資本市場の仕組みを利己的に解釈した極めて投機的な組織なのではないだろうか。

もしかしたらちょっと言い過ぎかもしれないが、沢山の売上を上げ、沢山の利益を生み出しながらも、顧客も社員も幸せでなさそうな会社をいくつも知っている。だとしたらその経営者は何を目指しているのだろうか。

まだまだ話し足りなかったのか、昨晩の会食での勢いそのままに綴ってしまったが、まだまだ何の存在意義も見出せていない会社の経営者として、昨晩の会食は自戒の念を忘れずに社会に価値ある組織を創ろうと再確認できる良い出会いだった。

煮詰まっている日本を始め、世界を変えていくのはまさに30代の我々であろうと強く思う今日このごろである。