最近の若者は車を欲しがらないとか、ブランドものを買わないとか、服はユニクロなどファストファッションで十分、みたいなことが言われるようになって早数年。

最近本当にそういう傾向があるような気がする。

良い意味で欲深くないというか。

一方でビジネスをやっていく上では一定の欲を持つことは結構重要なんじゃないかとも思う次第。

純粋に、乗りたい車に乗るため、広い家に住むため、美味しいものを食べるため、といった少しばかり利己的な欲求であってもいいし、もっと高度な次元でいえば、より多くの人に価値を届けたいとか、より多くの人に感謝されたいとか、でももちろんいい。

特になりたい自分も、実現したい生活や夢もない、そんなタイプの人はビジネスの世界でも結構苦戦するような気がする。つまるところ生きること自体にモチベーションが低い人はベンチャービジネスには向かない。

ベンチャービジネスを手がけていると本当に挑戦と失敗の連続だし、目の前には常に乗り越えられないのではないかと思うような壁がそびえ立っているようなイメージかもしれない。でもなぜか周囲の仲間達はそれを絶対に越えようぜ!みたいな感じで活気に満ちあふれていたりするわけで、自分にとってそこで頑張るモチベーションが何もなければただただしんどいだけ。

一方でただ負けたくない、成長したい、もっと大きなことやりたいみたいな単純な欲求をもっている人は相当強い。何のために働くかとか、面倒なことを考えるまでもなく、やるからには勝つべきでしょー、やるからにはとことん成長して、でっかいことやらないと、みたいな単細胞的原動力を持つ人は正直どこでも頑張れるし、重宝されるもの。

つい先程Facebookのタイムラインで30歳までにフェラーリを買うという目標を掲げてベンチャー企業に飛び込み、ついに実現したという話を見かけたが、純粋に凄いなーと思うし、本当にそこまでに数年間は誰よりも頑張ったのだろうと思う。もともとの目標には少し品がないとも言えなくはないが、結果として多くの価値を世の中に生み出し、自身もとんでもなく成長したことで、恐らくビジネスもどんどん面白くなってきているタイミングだと思う。そういう意味でもフェラーリを買うという目標はその彼にとっても、もちろんその会社にとっても、そして世の中にとっても、すごく良かったように思う。

もちろん地方で狭い家でたいしてお金も使わず、エコな生活をという時代の流れもあるのは十分に理解しているし、そういう生活やそれを幸せだと思う人もたくさんいることは良いこと。

でも日本の経済を活性化していく上では、がむしゃらに成長し価値を創造し、資本主義の中で活躍していくタイプの、純粋な欲をもった人達の存在も否定できない。

孫さんや柳井さんや永守さんのように普通の人からしたら「何のためにやっているの?」と言われるほど成長に貪欲な人達がいるから、あれだけの雇用が生み出されているわけで。

あまり欲を隠さずに宣言することで自分を鼓舞して、それを本当に実現すべく頑張るというのは極めてシンプルでブレにくくていいなーと思う次第。

ま、私みたいに根っから負けん気が強かったり、多くの人に必要とされたり頼られたりしたがりの人間は、ほっておいても頑張り続けるんだけどw