最近の採用市場ではエンジニアやデザイナーがすこぶる重宝されている。
確かにこれだけインターネットサービス、テクノロジーサービスの時代が到来すれば、それを作れる人達のニーズが高まり、受給バランスが崩れていくのは自明ではある。


一方で私は仕事ができる人の共通点って決して専門性じゃないような気がしている。

じゃあなんなのか?
個人的にはこんな人が仕事ができる人の共通スキルなんじゃないかと考えている。

ターゲットや目標といったゴールを理解し、そこから逆算して現状の課題やそこまで到達するための方法や戦略を導き出し、それを組織を率いてやり抜く。途中でズレや誤算に気付いたらすぐにまたリプランしなおして、着実にゴールに向かって突き進んでいく。いわゆるPDCAを回すということ。

その中でも最初に立てる戦略プランの実現可能性が高いことや、組織を率いてやり抜けるリーダーシップやマネジメントができること、さらに高速でズレを修正しながら出来る限り最短コースを走り抜けられる人、そんな人達が仕事ができる人と呼ばれる人達なのかなという気がする。


これはゼネラリストにとっても、プロフェッショナルにとってもあまり変わらないベーシックスキルな気がしている。

個人的にはこういった能力や意欲を有する人が、営業、マーケティング、エンジニア、デザイナー、経理、人事などあらゆる部門においてどれだけ存在しているかが組織力に直結すると考えている。


ではどうやってそういうスキルを身につけるのか。

方法はいろいろあるが、一番わかりやすいヒントは、自分の上司が現在担っている仕事を担ったときに、自分が十分にやれるイメージを持てているかということ。

現在自分があるチームのメンバーであれば、来週からそのチームのリーダーやマネージャーに任命されたときに具体的に何をすればいいかイメージを持てているかということかなという気がする。

一般的な組織では出世すればするほどに、PDCAでいうとDoの仕事が少なくなっていく。
つまり自分より上席や責任を持つポジションにおける仕事が十二分にイメージできるようであれば、恐らくは視点も高く持てているし、PDCAのイメージが持てているのだろうと思う。

逆にそう言われて持てていないと感じる人は、もう少し視点を高く持ったり、日頃の業務遂行だけではない範囲にまで自分の守備範囲を広げてみたり、先輩や上司とのノミニケーションなどを増やしていくことで、イメージを具体化していくと良いかもしれない。

圧倒的な現場でのパフォーマンスも極めて大事だが、そういった「仕事ができる」ベーシックスキルを持っていなければ、なかなか責任と裁量を任せられないもの。


ゼネラリストでキャリアや成長といった壁にぶつかって身動きが取れなくなっている人は、まさにそのあたりのイメージが持てておらず、何らかわかりやすい専門性を身に付ければ成長できるような気になりがちだったりする。

それは得策ではないと感じる。もちろん専門性も重要なスキルなのは事実だが、ベーシックなスキルとしてより大事なのはPDCAを精度高く高速に実行する力。
それを個人だけでなくチームや組織でできれば更にパフォーマンスは高まる。
もちろんそういう力を持った上で、さらに専門性を高めていっても良い。


専門性に目が向けられがちな世の中だからといって、あまり目先に惑わされず、いつの時代も本質を見抜き、本質に向かって努力できる人が価値を創造するのだと思う。

ということで壁にぶつかって悩んでいる若手ゼネラリスト達も勇気を持って前に進もう!